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「“一見まともに見られる既婚女性”にしがみつくしかない」雨宮まみの“穴の底でお待ちしています” 第24回

ココロニプロロ / 2015年6月18日 18時5分

そんな中、夫がこっそりやっていたSNSを見てしまったのが決定打でした。そこには、子供ができた事への義務的な責任感と年齢的に年貢の納め時、と「諦めて」結婚したというような内容の言葉があり、ショックで茫然としながらも全てを納得しました。
本気で愛しているわけでも無い女の子供に、深い愛情が無いのは当然だったんだと。

一方で、私にとってはお腹を痛めて産んだ子供は宝物です。私が夫の分も愛せばいいんだと、その愛しさは揺るぎないです。

ただ、そんな私を試すかのように、子供は乳児の頃から他の子の何倍も手が掛かる子で個性が強いです。知り合いやネットで繋がる人達のお子さんとは明らかに程度が異なり、異常な癇癪、絶叫、不眠、体の弱さ、多動性、まるで融通が効かないこだわり。これはこの子の個性だから包んであげなければと思ってやっていますが、全て一人で対応していたので、夜泣きが続いた数ヶ月はノイローゼ気味になり、手を上げてしまいそうな程でした。

こんなに頑張っているのに、父親や義両親、私より早く3人の子供を育てている妹からは、「子供に甘過ぎる」、「言いなりになるから我儘な自己中の子になっている」、「しつけがなってない」、「家庭が作れていないから発達障害みたいな子供になるんだ」とダメ出し。
ダメ出しはするのに世話をしてくれる事はなく、こんなに大変なのに、子供の為にも2人目を作れと催促。保育所の先生からも厄介者扱いされているのを感じます。

悔しく悲しく、私の自尊心はボロボロになっていきました。そうして40歳手前でなお自意識過剰で見栄っぱりな私は、承認欲求が高まり、パートで仕事をするように。公に認めてくれる場所を求めざるを得なかったんだと思います。

仕事をしている自分が好き! の本性は「存在を認められたい、褒められたい」。その結果、仕事中は満たされるものの、身内からは新たに非難されるように。「子供に十分なしつけもできていないのに預けるなんて」、「節約で生活できるはずなのに独身感覚の無駄使いが治らない」、「人の親になった自覚が足りない」……。

「子供は生き甲斐」「私が守る」「将来が楽しみ」。ほんの社交辞令で可愛いと言われた事、ちょっとした成長、細かい事まで子供の良さをアピールするようにSNSに書き連ねます。身内に可愛がられない分も褒めてもらいたくて、自分好みの服を着せて写真をupして……。

しかし結局、拭えはしないのです。何故自分だけ? 夫も親もいるのに傍に味方がいないの? 私は、この子は、身内に愛されないの?
よそとは比べない、と強がっていても、体調によって絶望しそうになります。

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