ティラミスはほろ苦い愛の味!想いを伝える大切さに気づく大人のスイーツ【恋する薬膳25】
ココロニプロロ / 2018年2月11日 11時45分
ティラミスはほろ苦い愛の味!想いを伝える大切さに気づく大人のスイーツ
【恋する薬膳~迷える女子へ贈る優しいレシピ25】 映画『幸せのレシピ』では、二人のシェフの恋心をグッと近づけてくれるスイーツとして登場しました。 頑固で素直になれない女性に、男性が手作りのお土産として家に持ってきたのがティラミス。甘さ控えめのスイーツを食べながら話していると、不思議とハートに恋の炎がついたよう…。 今回はココアパウダーとクリームチーズたっぷりのビターな大人のティラミスの作り方をお届け。ティラミスな恋のお話と共に、あなたにバレンタインの勇気が与えられますように。 ■クリームチーズとココアの魔法 チーズは薬膳では「温熱性食品」。体を温めて冷えを取り除き、新陳代謝を盛んにしてくれる仲間に属しています。 五味調和でいう「甘味」なので滋養強壮作用があり、緊張をゆるめて痛みを和らげる反面、食べすぎると体がだるくなり、マイナス作用もあると言われています。 基本的には人類が作った栄養価抜群の最古の食品。イライラ女子にはもってこいのカルシウムたっぷり食品でもあります。 ココアは、ポリフェノールたっぷりで抗酸化作用があるとされています。気を補い、整腸作用もあるといわれているので、なんだかいいことだらけの食材たちですね。 ■簡単!バレンタイン・ティラミス
≪材料≫4人分
〇クリームチーズ…1パック(100g) 〇マスカルポーネ…1パック(100g) 〇きび砂糖…大さじ4 〇生クリーム…200g ・インスタントコーヒー…大さじ1 ・湯…適量 ・ブランデー…小さじ2 ・マリービスケット…20枚程度(もしくは市販のスポンジケーキ) ・ココアパウダー…適量≪作り方≫
[1] ボウルに〇の材料を全部入れ、泡たて器でフンワリ感が出るまで混ぜる。 [2] かなり濃い目のインスタントコーヒーを1杯作り、ブランデーを入れる。 [3] 型にビスケットかスポンジケーキを敷き詰め、2を染み込ませ、1のクリームを敷く。これを2回繰り返す。 [4] 冷蔵庫に入れて冷やす(一晩か半日)。食べる時にココアパウダーを上に振りかけ、完成。 実質の調理時間は30分ちょっとくらいかなと思います。冷蔵庫で休ませるのはクリーム部分をしっかりさせるため。温まると、ゆるくなって形にならなくなっちゃいます。 あと、注意すべきは仕上げのココアパウダーを振りかける量。今回、実は何回か試作に失敗したのですが、ココアパウダーのかけすぎで、かなり粉っぽく発掘現場みたいになってしまったものもありました。 もうひとつ注意したいのは、ペットの存在。もしあなたが猫ちゃんやワンちゃんと一緒に暮らしているなら、舞い散りやすいココアパウダーが床に落ちた後、そのままにならないように要注意! 人間以外にとってはチョコレートやココアは有害です。 ■ティラミスな恋のお話 誰しもが一度は経験するかもしれない、ちょっとほろ苦いティラミスのような恋…。 昔むかし、女優を目指しながらレストランでウェイトレスをしていた女の子がいました。毎日、ほぼ家とレストランの往復で、気づいたらもう3年以上恋をしていませんでした。 そんなある日、二人の男性が来店し、その女の子がテーブルの担当になります。注文を受け、お皿をテーブルに運ぶと、男性たちから時事ネタについて意見を求められました。 当たり障りなく、ちょっとだけ自分の意見を話した後、その場を離れようとすると一人の男性が恥ずかしそうに声をかけてくれました。 「もしよろしければ連絡先の交換をしませんか?」 もう一人の男性に「嫌にだったら無視すればいいよ」と明るく促され、交換することになりました。 しばらくメールや電話で会話をして翌々週に初めて食事に行きました。 それから何度か食事をした帰り道、初めて手をつなぎます。つないだ彼女の手のひらに、彼は親指で「すき」と文字を描きました。 いい大人なのに顔は真っ赤、心まで真っ赤になりそうです。いや、なっていました。 そんなある日、彼女は小さな舞台の主役に抜擢されます。不安でいっぱいの舞台前日に突然、彼はタクシーで彼女の家まで迎えにきました。行先も告げぬままタクシーは出発。 たどり着いたのは東京タワーです。彼女は初めての東京タワーに大喜び。緊張も解けて夜景を夢中で見つめていました。その夜、初めて二人は口づけを交わしました。 「こんなドラマみたいな恋、あるんだ…」と彼女は毎日ときめきが止まりません。 半年くらい経ったころ、別れは突然やってきます。 夏祭りの帰りに二人は公園で花火をすることに。線香花火を見つめていると「実は来月、名古屋に転勤することになった」と告げられます。 それは別れを指す言葉でした。彼女は頭の中が真っ白になりましたが、悲しみを悟られないように必死で笑顔を作ります。「あっちに行っても頑張ってね」そう言って女の子は走り去りました。 いつもは送ってもらうのに、一刻も早くその場を立ち去りたかったのです。そのまま二人が会うことは、もう二度とありませんでした。 帰り道、浴衣姿の彼女はいろいろ思い出します。 一緒に見た中秋の名月。巨大オムライスを作ってしまったのに、頑張って食べてくれた彼。初めての東京タワー。幻想的な金魚のアクアリウム。そしてさっきの夏祭り…。 大人の恋にしては淡くてピュアすぎたのかもしれません。 彼女は声を押し殺して歩きながら泣いていました。 家に着き、その日、一緒に食べようと思って手作りしていたティラミスを冷蔵庫から取り出し、一人で食べました。 ほろ苦い甘さにホッとすると同時に気づきます。「自分から一度も好きって言えなかった…」 もしかしたら「好き」の一言が言えていたら、運命は変わっていたかもしれません。 ほろ苦いスイーツは気持ちを伝える大切さを教えてくれました。 彼女のように後悔しない素敵なバレンタインを。 Happy Valentine!!外部リンク
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