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ワンナイトラブで誠実さを見せるのはゲスの極みだ…【カレー沢薫 アクマの辞典 第10回】

ココロニプロロ / 2018年5月6日 11時45分

ワンナイトラブで誠実さを見せるのはゲスの極みだ…【カレー沢薫 アクマの辞典 第10回】

OL兼漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」
このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!





■第10回 アクマの辞典 ワ行





【ワ】
▶ 「ワンナイトラブ」(わんないとらぶ)

ラブってそんなに価値ねえな、と気づかせてくれる

今回はわ行から「ワンナイトラブ」だ。

字面だけ見ると、バーでの出会い、カクテルドレスのミステリアスな美女、「良かったら思い出を作りにきて」と渡される最上階のスイートルームの鍵、などを連想しがちだが、実際は未だにババアが鍵を手渡ししてくるラブホで行われていたりもする。

つまり「一夜限りのセックス」を、考え得る限りしゃらくさく言ったのが「ワンナイトラブ」だ。
ただしこれは、行きずりとは言えお互い合意が前提であり、酔わせて連れ込もうとするのは「犯罪」。片方がワンナイトラブで、片方がつきあってもらえるつもりでいたら「スパーク一発ヤリ逃げ」となる。

しかし、そんな文字通り、使いきりコンタクト感覚でパツイチかました経験がある女というのはどのぐらいいるものなのだろう。

いつも通り真偽不明のネット情報によると20~30代の女100人に聞いたら3~4割が「ある」と答えたそうだ。

なぜヤッたかというと、その多くが「酒の勢い」また「失恋のヤケクソ」など「カッとなってヤッた」としか言いようがない「強く当たって後は流れで」のような、相撲の八百長の如き理由である。

したことがない、またやりたいとも思わない者の意見としては「好きにならないと無理」という純粋なものから「酔ってヤッていいことなし」という「せやな」としか言えない真っ当なもの、「翌朝、戦国自衛隊の夏八木勲なってるから」という「次の日の服やメイクのことが気になるから無理」というタイプもいる。

真面目なことを言えば一夜限りの関係なんて虚しいし、危ないからやめなさいとなるが、誰かが知らない男と一発ヤるごとにトキが1匹死ぬというわけでもない。
フリーの大人の女が、合意の上で、その後巻き起こる面倒やリスクを理解した上でヤッているなら止めようもない話である。

また男向けに「女をワンナイトラブに持ち込む方法」を指南しているページも見つけた。

そこに書かれている「ビッチと噂されるのを嫌がるから、口が堅いことをアピール」ぐらいはまだわかるが「体目当てではないとアピール」はいただけない。
ワンナイトラブでこれをやると「俺は君の体目当てではない。内面も評価した上でヤリ捨てたいんだ」ということになってしまう。

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