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神秘と官能…12月22日「冬至」はイザナギラインと太古の恋に想いを馳せて

ココロニプロロ / 2018年12月22日 11時55分

これが恋に落ちた瞬間なのでしょうか。太古の昔から、男女の間に芽生える感情はそう変わらないんですね。

しかし、この後イザナギはイザナミに「女のほうから言うのはよくない」とブツブツ言うのだそう。

現代人からすれば、どっちが先だっていいじゃないって感じですが、もしかしたらここに恋愛成就の秘訣があるのかも。やっぱり告白は男性からのほうがいいの?なんて思ってしまいます。

◎再会と裏切りの果てに…


紆余曲折を経て、二柱は数多の神々を生み出しますが、火の神様である火之迦具土神(ヒノカグツチ)を産み落とした際、イザナミは火傷を負い亡くなってしまいます。

たいそう嘆き悲しんだイザナギは、自らの子である火之迦具土神を斬り殺し(!)、亡き妻に会うために黄泉の国へと向かうのです。

我が子を殺めるほどの怒りと、危険を顧みず、再会を望んで旅に出るその愛とはいかなるものでしょう。神話とは言え、パートナーへの恋慕の情は理解できそうな気もします。

ここで有名な「振り返ってはいけない」という約束を破ったイザナギが、怒ったイザナミに殺されかける展開に。しかも、最後は黄泉の国の入口を大岩でふさいで妻との関係を自ら断ち切ったわけです。

えー、自分のせいなのにその仕打ちはひどくない?
確かに待つのはつらいです。延々待たされたら、判断力を失って突飛な行動に出てしまうこともありますよ、人間だもの(イザナギは神様だけど)。

けれど、イザナミにとっては地上に戻り再びイザナギと幸せに暮らす最後のチャンスを、当の夫の裏切りによってつぶされたのですから、怒りのあまり悪魔のようになってもおかしくはないでしょう。

もしもこのとき、イザナギがもう少し我慢できていたら、どんな結末になっていたのでしょうね。

◎捨て台詞は言わないに限る


その上、岩の内側から「お前の国から一日に1000人ずつ殺してやる」と叫ぶイザナミに「それなら1日に1500人生み出そう」とか言っちゃうイザナギ。言っていることは合理的だけど、一方的に会いに来て裏切った上に、あんまりな捨て台詞じゃないですか…。

ちなみにこの後イザナギは、黄泉の国の穢れを祓う禊(みそぎ)によって自らの身体から新たな神々を生み出し、その後は件の伊弉諾神宮に引きこもってしまったそうです。

なんだか現代における恋の顛末の一つと、男女の醜い部分を見せつけられたようで、後味がよろしくありません。が、ここにも何か恋愛のヒントが隠されているような感じがしますね。

男性も女性も、もう二度と会わないからと感情に任せて捨て台詞を言うと、恋の傷は一段と大きくなりますから。

■長い冬至の夜を楽しんで
ギリシャ神話もそうですが、日本の神話も妙に人間くさくて奔放な神様たちが多数、登場するから興味が尽きないですよね。

一年で一番長いと言われる冬至の夜、クリスマスの計画を立てるのもいいけれど、ゆず湯に浸かったり、「ん」がつくものを食べたりしつつ、太古の恋に想いを馳せてみるのも楽しいかもしれませんよ。




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