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「今日は何の日?」は「私いくつに見える?」に通じるクソクエスチョンだ【カレー沢薫 アクマの辞典 第32回】

ココロニプロロ / 2019年4月22日 19時45分

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「今日は何の日?」は「私いくつに見える?」に通じるクソクエスチョンだ【カレー沢薫】

漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」
このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!

■第32回 アクマの辞典 カ行

【キ】
➤ 「記念日」(きねんび)
…自分にとってだけの記念日を「二人の記念日」にして怒っている人がいる


今回のテーマは「記念日」である。
「相手に灰皿で殴られた傷を抜糸した日」とかでなければ記念日というのはカップルにとっておめでたい日のはずである。離婚日ですら状況によっては祝杯が上がるぐらいだ。

それにもかかわらず「ケンカの素」になりがちなのも、この「記念日」というやつである。

「結局、恋愛というのはマッチング」
それを言っちゃあ全てがエンドなのだが、この記念日を巡るカップルの諍いを見ると「エンドですね」と言わざるを得なくもなる。

「記念日にこだわり過ぎな彼女がウザい」「記念日を全く覚えない彼氏が信じられない」など、記念日に対するパートナーへの不満は世に溢れている。

だがこれは、記念日を気にし過ぎな奴は重いとか、気にしなさ過ぎな奴が無神経という話ではなく「記念日に対する価値観が違う相手とつきあってしまった」ために起こる不満なのである。

「その指テクいいね」と君が言った「手マン記念日」とかを二人とも覚えているというなら何ら問題ない。
逆に誕生日どころかお互いの名前すら忘れてしまい、今さら聞けないので、死ぬまで若い頃につけた恥ずかしいあだ名で呼び合った、というカップルもある意味上手くいったと言えるだろう。

だが価値観が全く同じカップルというのも稀であり、そのズレにイラッときてしまうことは、記念日だけに限らずよくあることだ。
しかし、ケンカなどできればしたくないものだ。よって、記念日に対しての価値観がパートナーと違う時はどうしたらよいのだろうか。

まず、いきなり相手の価値観を否定しないほうがよいだろう。
「いくらなんでも誕生日を覚えてないのは酷い」と思うかもしれないが、それすらも個人の価値観である。
もしかしたら相手は「誕生日なんてただの日付けさ、数字の羅列に過ぎない…」という強固な厨二的思想を持っているのかもしれないのだ。
それを頭ごなしに「何で覚えてないのよ!」とキレても、ケンカになるだけだし、何より相手の思想と価値観を否定している。

覚えてないのは仕方ないとして「でも自分は、誕生日ぐらいは覚えてほしいのだ」という、まず自分の価値観を説明し、それに歩み寄ってもらえるよう相手に交渉すべきだろう。

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