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そもそも結婚する気がない人は「残り物」ではなく非売品なのだ…【カレー沢薫 アクマの辞典】

ココロニプロロ / 2019年6月7日 19時45分

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そもそも結婚する気がない人は「残り物」ではなく非売品なのだ【カレー沢薫 アクマの辞典】

漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」
このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!

■第34回 アクマの辞典 ナ行


【ノ】
➤ 「残り物」(のこりもの)
…人も物も表示をよく見ないで食うのは良くない



今回のテーマはナ行から「残り物」だ。

「残り物には福がある」と言うが、我が家の冷蔵庫の残り物は大体腐っているし、腐っているとわかった上で捨てないから残り続けるという、ただの増殖する凶でしかない。

しかし、時間を置くと腐る、劣化するというのはあくまで物の話である。
人間は死ぬかボーイズラブに目覚めない限りは腐らない。

それにも係わらず我々は、ある程度の年齢になって独身でいると「残り物」などと、経年で劣化した「物」扱いされてしまう風潮が未だに残っている。

また、これは女のほうが言われる率が高い。
つまり、令和になった今でも、女は売り物として選ばれるほうで、男はそれを選んで買うほうという考えが残っているのである。

二次元ならば、ヒト×モノというカップリングもありだ。拙者も無機物をイケメンに擬人化したゲームとか大好物でござる。
しかし、リアルの結婚というのはあくまで「ヒト×ヒト」のカップリング固定である。相手にモノと思われてした結婚など、幸せになれるはずがない。まだゴリラと思われて結婚したほうがリスペクトを感じる。

だからと言って「残り物」という言葉を使わなかったら「人間として人間に選ばれなかった人」というもっと深刻な感じになってしまうので、もしかしたらキツいようで「残り物」というのはオブラートに包んだ優しい言い方なのかもしれない。

だがここでも誤解がある。
選ばれなかったとか以前に「そもそも陳列棚に並んだ覚えがない人」も、そこには含まれているのだ。

誰もが結婚や恋愛、パートナーを求めているわけではない。
そういう人は「選んでください」と棚に並ぶこともない、非売品なのである。

そういう非売品の人の年齢だけを見て「売れ残りだ!」とスーパー玉出の割引シールを貼ろうとするのは、失礼以外の何ものでもない。

逆に言えば、結婚する気がなかった魅力ある非売品の人が、考えを変えて婚活市場に入って来ることだってあるのである。
それを年齢だけで「ワケアリの残り物」と判断するのは早計だし、もったいない。

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