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カワイイじゃん…の後に「余計な一言」を言うくらいなら、黙っておけ!【カレー沢薫 アクマの辞典】

ココロニプロロ / 2019年7月21日 18時45分

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褒めた後に「余計な一言」を言うくらいなら、黙っておけ!【カレー沢薫 アクマの辞典】

漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」
このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!

■第38回 アクマの辞典 ヤ行

【ヨ】「余計な一言」(よけいなひとこと)

今回のテーマはヤ行から「余計な一言」だ。

余計な一言とは「逆画竜点睛」。
バトル漫画としては最高なのに、作者がサービスのつもりで入れているパンチラシーンが邪魔すぎる、という「それのおかげで全部台無し」というヤツである。

「余計な一言」は文字通り、一言でなければいけない。
ベラベラと余計なことしか言わないヤツというのは逆に印象に残らないものだ。

「立てば菜々緒、座ればガッキー、投げる姿は吉田沙保里」と途中までパーフェクトに褒めておいて、最後に一言「なのになんで嫁にいけないのかな~」でキメるのが正しい余計な一言である。
こうすることにより、途中の褒めまで最後の落としを引き立てる「前フリ」でしかなくなり、相手に「すごく嫌なヤツ」と、より強い印象を与えることができるのだ。

もちろん恋愛関係でも、余計な一言が発射されて空気がヒリつくことはよくあるが、その場合の余計な一言は「照れ隠し」のつもりで言われているケースもある。

今は大分違ってきていると思うが、昔から日本人、特に男は欧米諸国に比べて、パートナーの女性のことを素直に褒めない傾向にあると言われていた。

それどころか、人前で自分の妻を褒めるなんて恥ずべきこと、という風潮すらあり、その結果「うちの愚妻がお恥ずかしい」などという、悪い日本語が生まれてしまったのだ。

ちなみに良い日本語は「小生の愚息も昇天」などである。

その名残なのか「今日カワイイじゃん」と褒めた後でも照れ隠しかなんなのか「服が(笑)」というギャグとしても全く面白くない余計な一言を口にして「おっとやんのか?」という空気にしてしまうのである。

ここで注目したいのが「ツンデレ」だ。
既に消費し尽くされた古の萌えキャラという印象があるかもしれないが、これこそが「余計な一言」の逆の存在なのだ。

ツンと言うのはいわば「嫌な態度」だ、これだけだと当然悪い印象を与えたままになる。だが、ツンを積み重ねた最後に「デレ」を繰り出すことにより、今までのツン全てがデレを輝かす布石となる。

もちろんツンデレは二次元のみで許される存在であり、現実でやるとツンの時点で周りから人がいなくなるのだが、「最後はデレ(褒め)で締めるよう心がける」というのは現実でも使える。

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