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石油王だって、デートで「割り勘」してもいい…【カレー沢薫 アクマの辞典 第40回】

ココロニプロロ / 2019年8月21日 19時45分

一方で、長く真剣につきあいたいからこそ、最初からおごらないことで「対等な関係」であると表明している、という説もある。

それは良いのだが「わかりづれえ…」という欠点がある。なかなかそこまで読み取ってくれる女はいないだろう。

また、おごらないことで反応を確認し、その女の“人となり”を見ている、という者もいる。
それも、最初から「試し」をいれてくれる男はどうなんだ、という気がする。
そこで「合格」したとしても、今後あらゆる面で「試される」ことは容易に想像がつくからだ。

そして、おごられた場合も、ただ単におごってくれたのか、自分に気があるのか、もしくはヤりたいのか、などの可能性を考えないといけない。

このように、おごられようがおごられまいが、モヤモヤしようと思えばいくらでもできる。

つまり、これは「落ちている一円玉」なのだ。
落ちている一円玉を拾うと、一円以上のエネルギーを使うから損、というように、おごる、おごられないでモヤること自体、たとえおごられていたとしても赤字なのではないだろうか。

どんな高い飯でも最終的にウンコになる。
たかだかウンコの素を1回おごられなかったぐらいでモヤる相手とは最初から食事に行かなければ良いのだ。

高い飯をおごられるのではなく、他人にガタガタ言わずに自分の金で美味い飯をスカッと食えるのが良い女なのではないか。


【ワ】
➤ 「割り勘」(わりかん)

公平なようで、酒を飲まない奴が根に持つシステム

【ヲ】
➤ 「ヲタ卒」(おたそつ)

オタクは病(ビョウ)なので卒業はない、寛解と再発だけがある

【ン】
➤ 「んちゃ」(んちゃ)

子どもだけでなく、30年前の不思議ちゃんも使ってたのではないか


プロフィール


カレー沢薫
漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。

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