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恋人が「ポジティブ」思考すぎるとヤバい理由…【カレー沢薫 アクマの辞典】

ココロニプロロ / 2019年11月5日 18時45分

恋人が「ポジティブ」思考すぎるとヤバい理由…【カレー沢薫 アクマの辞典】

漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」
このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!


■第45回 アクマの辞典 パ行

【ポ】
➤ 「ポジティブ」(ぽじてぃぶ)


今回はパ行から「ポジティブ」だ。

ひと昔前なら、ポジティブシンキングこそ人類にとって不可欠なものであり「ネガティブは治してポジティブになりましょう」という「ネガティブが病(ビョウ)かよ」という暴論が平気で跋扈していた。

だが最近は「ネガティブで何が悪い」という開き直りや「ネガティブこそ良いんだ」という逆張りも珍しくなくなってきた。

自分を変えるより、頭をゾウさんに踏まれるなどして、今の自分を認め、好きになるよう意識を変えたほうが、手っ取り早い、ということである。

実際ポジティブとネガティブ、どちらが良いかというと「どちらも良い所と悪い所がある」としか言いようがない。

おそらく、野生動物などに不用意に近づいてランチになってしまう人というのはポジティブなのではないか、と思う。
そういう人間はヒグマに遭っても「ぬいぐるみみたい!」というポジティブシンキングをしてしまううえ「これはバズりまっせ」と事態を前向きに捉えすぎてしまうのだ。
さらに「少しぐらい近づいて写真撮っても大丈夫だろう」と楽観的ゆえに軽卒な行動を取ることも多い。

その結果ゴールデンカムイ2巻、みたいなことになってしまうのだ。

その点ネガティブな人間はヒグマを見た瞬間「死んだ」と、全てを諦め、声一つ出さずに食べられることが可能だ。
もちろん、これはネガティブを極めた人間にしかできない偉業であり、少しネガティブなぐらいの人間なら、すぐに危険を察知し逃げる、程度が関の山だが、生存率が高いのはこちらである。

このようにネガティブな人間はポジティブな人間に比べ、慎重さはあるのだ。
しかし、逆に「常に最悪の事態を想定する」ため、行動力が著しく低いという欠点も持ち合わせている。

私がひきこもりなのも、外に出たら、トレーラー、隕石、通り魔、いずれかに当たって死ぬに決まっているからだ。
あらゆるリスクヘッジをした結果のひきこもりなのである。

その点ポジティブな人間は、行動力やチャレンジ精神は高い。

このように一長一短なのだから、どっちが良いわけでも悪いわけでもないのだ。

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