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結局、人は見た目で判断される…「ルックス」至上主義とは?【カレー沢薫 アクマの辞典】

ココロニプロロ / 2020年3月21日 18時45分

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結局、人は見た目で判断されるのだ…「ルックス」至上主義とは?【カレー沢薫 アクマの辞典】

漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」
このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!


■第54回 アクマの辞典 ラ行

【ル】
➤「ルッキズム」(るっきずむ)


今回のテーマはラ行から「ルックス(ルッキズム)」だ。

コンプラが重要視される現代。
意識の高い国では、他人を容姿でからかったり、見た目で差別したりするなんて、もはや原始人のやることであり、ウケるどころか、そんな北京原人はわが社にいらないとさえ言われてしまう。

しかし私は、その昔「ブスの本懐」という本を出したことがある。
「ブス」なんて「1秒でも早く燃えたい」という自短炎上目的以外、言わないほうが良い言葉である。

幸い拙作は、内容があまりにもなさ過ぎたため燃えるところにすら行けなかったのだが、今ならタイトルだけで「ジャケ燃え」できるかもしれない。

確かに、全く良い言葉ではないので、見るだけで不快という人がいるのもわかる。
そんな攻撃的な言葉を使わずとも「攻めたデザイン」「プロ向け」「時代が追いついていない顔」など、ポジティブな表現はいくらでもできる。

しかし「見た目で判断するのは良くない」と頭でわかっていても、われわれ人間は他のお動物様より能力が劣っているため、基本的に判断を「視覚」に頼り切って生きざるを得ないのだ。


他のお動物様方なら臭いや鳴き声、ブチャラティなら相手の頬を舐めるなどして、相手が嘘をついているかなどを判断できるが、人間は下等生物なのでそれができない。
よって人間のこともとりあえず見た目で判断するしかないのである。

だが、この「見た目で判断する」というのは、時に必要なことだ。

子どもに「人間は見た目じゃない」と言いながら「怪しい人には近づくな」とも言っているだろう。
この「怪しい」というのは明らかに見た目のことを言っている「見た目が何かヤバいヤツには近づくな」ということだ。

もちろん、見た目は紳士、中身はゴリゴリのロリコン、という御仁も多くいるので、それで全て判断できるわけではないが、ヤバい見た目の人がマジでヤバいケースももちろんある。
「見た目で判断することにより回避できる危機もある」ということだ。
「人は見た目じゃない」と言って、全裸に青龍刀、という武器にだけ金をかけすぎたアバターみたいな人に積極的に声をかけていたら命がいくつあっても足りない。

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