「自分を理解してくれる彼氏」それ信じると危険かも？誤解を生み出す心理現象

「この人、なんだか私のことをよくわかってくれるかも…」そう思った場面はありませんか？自分をわかってくれるというのはうれしいもの。ときには、そう思った相手に対して特別な好意を抱くこともあるでしょう。

でも、彼は、本当にあなたを理解しているのでしょうか。案外、理解者のフリをしているだけかもしれません。今回は「相手は自分をわかってくれる」という誤解が生まれる、そして誤解を生み出す心理について解説します。

■バーナム効果
特に女性がうっかり引っかかってしまいやすい心理現象、それが「バーナム効果」です。

例えば「あなたは神経質すぎます」と言われても、「そうでもない」と思う人がほとんどでしょう。一方「あなたは繊細な一面を持っている」と言われれば、大多数が「そのとおり」と思いますよね。

そして、特に親しいとも思っていなかった男性に「君って、大雑把な部分があると思われるかもしれないけど、けっこう繊細な一面があるよね」と言われたら、ちょっとドキっとしませんか？

まるで、自分の性格を言い当てられたような心地がして、その人を見る目が変わってしまいますよね。でも彼のセリフ、改めて読んでみればわかりますが、万人に該当する内容なんです。

よくよく聞くと、誰にでも当てはまる一般的な内容なのに、まるで自分のことを言い当てているように感じてしまう。この心理現象を「バーナム効果」といいます。

■コールドリーディング
「バーナム効果」を意図的に引き起こし、好意を誘発する心理テクニックとして「コールドリーディング」があります。

例えば、とある男性が「あなたの心のうちが見える」と言わんばかりに「あなたは過去に、恋愛でとてもつらい経験をしていませんか？」と言ってきたら…。え？なんで知っているの？と思いませんか。

うっかり「そうですね、そういえば昔、付き合っていた彼に～」と具体的に話してしまうかもしれません。あなたの話を受けて、相手がさらに突っ込んだ内容で質問し、会話が進むにつれて、自分を言い当てられた！と思いこんでしまう…これが、典型的な「コールドリーディング」の手法です。

先の例以外によくある「コールドリーディング」の質問として「あなたのことを誤解している人がいるみたいですね」「実現不可能だと思っている夢はありませんか？」「あなたにとても大きな影響を与えた人物がいますよね」などがあります。

これって、実はある程度生きていたら、誰にでも当てはまりますよね。こういう内容を小出しにして相手の表情や言葉を読み、さらなる情報を引き出し、それによって「最初から見透かしていた」と演出するのです。詐欺師がよく使うテクニックなので、注意しましょう。