ギュっと抱きしめて…彼女の「ぬくもり」を感じたいとき

つまり、今、独り身の人間は平時よりもパートナーを見つけにくい状態にある、と言えるだろう。

よって現在、コロナ不安も相まって、それこそ「人肌恋しい」「寂しい」と感じて、誰でもいいから私を抱きしめてよと思っている人もいるかもしれない。
しかし、今本当に誰でもいいからと抱かれたら、コロナ感染のリスクも加わって2倍危険である。


寂しさとは人間にとって脅威だが、それを感じる人間の脳は意外と適当らしい。そのため、最近問題になっている「孤食」も、鏡で自分のツラを見ながら飯を食えば結構寂しさが和らぐ、なんて結果が出ているそうだ。

つまり「人肌恋しい」と感じても、それを他人のぬくもりでないと癒せないというわけではないのである。

よって今、わけもなく寂しさを感じて、誰でもいいから抱きしめてと思っている人は、でかい抱き枕を購入し、しばらくベランダに放置してから抱きしめてみよう。

それで意外となんとかなってしまうかもしれないのだ、ぜひ誰かもわからん奴と濃厚接触する前に試してほしい。


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■ナ行

【ナ】
➤「名前呼び」（なまえよび）
…自分を名前呼びする女はバカそうに見えるが「苗字呼び」する女はタダ者じゃなく見える

【ニ】
➤「似た者夫婦」（にたものふうふ）
…最終的に「両方おばあちゃん」か「両方おじいちゃん」になっている

【ヌ】
➤「ぬくもり」（ぬくもり）
…パートナーを持つより布団乾燥機を買ったほうがコスパもいいし、汗や臭いもない

【ネ】
➤「寝起き」（ねおき）
…長く付き合うつもりなら、寝起きの顔などより「機嫌」のほうを見たほうがいい

【ノ】
➤「野良」（のら）
…「今フリーなの」という言葉は、逆に「飼い主がいっぱいいる」可能性があるので要警戒


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プロフィール

カレー沢薫
漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』（講談社）で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。『ひとりでしにたい』 (モーニング KC)、『きみにかわれるまえに』 (ニチブンコミックス)も発売中。

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