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出会いも低コスト化? 「合コン」が終わってる理由

ココロニプロロ / 2021年1月5日 18時45分

出会いも低コスト化? 「合コン」が終わってる理由

出会いも低コスト化? 「合コン」が終わってる理由【カレー沢薫 アクマの辞典】

漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」
このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!

■第71回 アクマの辞典 ガ行

【ゴ】
➤「合コン」(ごうこん)


今回のテーマはガ行から「合コン」である。

合コンと言えば貴重な男女の出会いの場だったのだが、最近では出会いを求めるなら専らアプリで、「合コンはオワコン」などとささやかれているそうだ。
この、全く無意識に「このカレーは辛れぇ」と言ってしまい意図せずスベるという構図が完成している時点で合コンは終わっている。

しかし、合コンは終わった、と言うものの、合コン世代であろう中高年に聞いてみると「合コンをしたことがない」という、終わる以前に始まってなかった層がかなり多いのだ。

おそらくこれが、合コンが終わり、アプリが主流になった理由だろう。

まず、私の近くにいる人々、つまり、私が「合コンしたことあるか?」と聞けるような連中は、全員非リア充である。
要するに、合コンというのは開催するまでに万難がありすぎて、非リアには無理なのだ。

そもそも「合コン」とは何かというと「合同コンパ」の略だ。コンパとは飲み会という意味で、「二つのグループ」が出会いを求めて一緒に飲み会をするから「合同コンパ」と言われている。
その「二つのグループ」を用意するのが、どれだけ大変か、という話である。

まず「一つのグループ」に所属するのすら難しく、体育の時間に「三人組を作れ」というミッションを「先生」というカードを使わずにクリアできたことがない人間に「二つのグループ」など無茶がすぎる。

ただ、合コンとは「二つのグループ」を一人で用意するものではないと思う。
おそらく異性の友人などに「こっちは女の子集めるから、そっちは男集めてよ」とやるのが、スタンダードな合コンのセッティング方法だと思われる。

しかし、この「異性の友人」という存在がまずイマジナリ―なのである。
仮にいたとしても「メンツを集められる友人」である可能性は低い。
学生時代、自分と同じタイプ同士で固まることにより、教師の家庭訪問を回避する人間で構成されたグループというのは、全員コミュ症で交友関係が狭いため、合コンをセッティングできる人材などほぼ皆無なのである。

つまり「合コン」というのは選ばれし者しか利用できない出会いの場なのだ。
それに対してアプリの出会いツールは誰でも使える、少なくとも利用規約に「まず三人組を作れ」とは書かれていない。

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