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孤独はいつまで続く? 「ぼっち」の本当のつらさとは…

ココロニプロロ / 2021年4月5日 18時45分

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孤独はいつまで続く? 「ぼっち」の本当のつらさ【カレー沢薫 アクマの辞典】

漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」
このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!


■第74回 アクマの辞典 バ行

【ボ】
➤「ぼっち」(ぼっち)



「非リア充」「陰キャ」など平均より明度と彩度が低いヤツを指す言葉は多数ある。

個人的には「鬼滅は見ない、なぜならみんな見ているから」と言っているヤツのほうが、これから先、人生に外灯が1本も立ってない気がするが、これらの言葉に共通するイメージは「孤独」である。

よって私が「非リア充」を名乗ると「結婚している癖に、どの口が言いやがる」と瞬時にスティッキィ・フィンガーズを食らう羽目になる。

既婚の非リア充ならわかってくれると思うが、結婚している=リア充、まして「モテている」ではないのだ。
会社の全女子社員から「こいつと世界で2人きりになったら自害する」と思われている、いとも容易く人類滅亡を選ばせるような上司ですらなぜか結婚していたりするだろう。結婚とはその程度のものだ。

しかし、家に虫以外の生命体がいる時点で非リア充ではないと言われたらそこまでである。そのぐらい非リア充や陰キャにとって「孤独」は重要な要素なのだ。

最近は「孤独」に焦点を当てた言葉もある、それが今回のテーマ、バ行から「ぼっち」である。

「ぼっち」とは「ひとりぼっち」から来ており、仲間がいない様を指す。
クリスマスを1人で過ごすことは「クリぼっち」と言い、響きだけなら誰よりも卑猥なクリスマスを過ごしているように聞こえる。

しかし、恋人がいないというだけで「ぼっち」を名乗る人間はあまりいないように感じる。
仲間(ファミリー)に囲まれた状態で「今俺ぼっちなんで彼女絶賛ボシュ―中っすw」などと逆ピースをキメたら射殺されても文句は言えない。

パートナーがいないだけで「ぼっち」とはあまり言わないのは「結婚しなかろうが、恋人がいなかろうが何が悪い」という価値観が広がってきたせいかもしれない。
対して「ひきこもりで、友達皆無で、近所に存在さえ知られていなくて何が悪い」という風潮にはなかなかならない。
確かに、イチャつく相手がいなくても困ることはないが、周囲から孤立し、困った時に頼る相手がいないというのは本当に困るし、そういった「孤立」が引き起こす事件や事故も多いのだ。
少なくとも突然「三人組をつくれ」と言われた時に困るし、そこから不登校などに繋がる恐れがある。
だが、私はまさに会社を辞めてから社会と断絶し、近所に誰も知り合いがいないひきこもりだが、自分のことを「ぼっち」と自称することはあまりないし、孤独にさいなまれるということもあまりない。

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