忘れられない残り香を彼の脳裏に刻みこむ…“恋の媚薬”のお話～前編【そまり百音「恋せよ、東京モダンなでしこ」】vol.6

一番のお気に入りです。オリエンタル系のスパイシーかつ甘い香りが特徴的で、
小麦色の肌に似合うような、健康的で爽やかな色っぽさを漂わせることができます。

この香水には、ハートに火をつける要素が満載です！

時間と共に「香りの表情」が変化していくのですが、トップノート（つけてから5〜10分ほどつづく、香りの第一印象）にブレンドされているフリージアは、「社会人男性が女性につけてほしい香りNo. 1」と言っている人もいるくらい、清純な甘い香りで、好感度大！なんですよ。

トップノートのあとに香るミドルノート（4時間ほどつづく、香りの本質）にブレンドされているジャスミンも、恋を盛り上げます。
アラブやインドでは「恋の媚薬」として使われていたり、クレオパトラが愛した「香りの王様」とも呼ばれていたりしたそうですよ。

そのほか、ジャスミンの香りには
女性にとって嬉しい効果がたくさん！

快感ホルモンの「ドーパミン」を活性化して幸福感を高めてくれたり、身体の緊張をほぐしてリラックスさせてくれたり、落ち込んだ気持ちを優しく包んでくれたり、生理痛や生理前症候群を和らげてくれたり、マタニティーブルーを改善してくれたりします。
女性を幸せにしてくれる作用がギュッと詰まっているので、「ザ・恋に効く香り」と言えそうですね。

(2)HERMES「ナイルの庭」

トップ：グリーンマンゴー、ロータスフラワー
ミドル：アロマティックラッシュ
ラスト：イノセンス、シクラメンウッド

こちらの香水は、音楽活動をしていた頃に可愛がってくださったトランペッターのGさんがつけていた香りです。音楽好きのわたしの母が通っていたライブハウスに出演されていた、Gさん。わたしも時々、母に連れられて遊びに行きました。
ある日、ライブ直後で汗をたくさんかかれているはずなのに、うっとりするような爽やかな香りを漂わせていらしたんですね。だから「いい香りですね。どんな香水をつけていらっしゃるんですか？」と伺いました。
そうしたら「HERMESのナイルの庭だよ」と教えてくださったんです。

ナイルの庭は、ナイルの川と自然をイメージして創られた香水だそうで、
水辺に咲く睡蓮の香りをベースに、グレープフルーツ、マンゴーなど
夏にぴったりの透きとおるような香りが印象的です。

Gさんは世界を飛び回るサルサバンドのメンバーで、日本のトップミュージシャンともお仕事をされている、私にとっては雲の上の存在です。そんなすごい方にも関わらず、私のように世界の片隅でひっそりと活動している者にも、とても温かく接してくださいます。