結婚できない女性の心理って？〜『ラスト5イヤーズ』〔伊藤さとりの映画で恋愛心理学 第26回〕【恋占ニュース】

結婚できない女性の心理って？〜『ラスト5イヤーズ』

映画パーソナリティーとして活躍中の伊藤さとりが、オトナ女子ならではの目線で恋に効くオススメ映画を紹介！記者会見や舞台挨拶の裏話もあるかも！？

結婚できない女性の心理って？〜『ラスト5イヤーズ』

「タイム」誌が選ぶベストショー10に選出され、オフ・ブロードウェイで大ヒットしたミュージカル『ラスト5イヤーズ』が映画化！
この作品がどうしてそこまで話題をさらったのか？
それは今どきの男女の出会いから結婚まで、そして結婚後の本音が赤裸々に描かれているから。
男性の悩みのひとつ、「結婚したら他の女の子と遊べないの？」
女性の悩みのひとつ、「結婚したら子供を作って家庭に入らなきゃならないの？」
そんな相手には言えない心の声がどう結婚に影響していくか、そして結婚できない女性の心理がこの映画でわかります！

まずはストーリーから――。
女優を夢見るキャシー（アナ・ケンドリック）と、小説家志望のジェイミー（ジェレミー・ジョーダン）は、出会ってすぐに恋に落ち、結婚する。
ジェイミーはたちまち売れっ子に。キャシーは夫の日陰の存在になっていく中でも、夢を諦められず、オーディションに明け暮れる毎日。
やがて二人の心はすれ違っていく。5年間の関係に終わりを告げ、キャシーは悲しみに暮れている……。

互いに夢を追い、頑張り合える素敵な関係、仕事が生きがいの女性にとっては理想の結婚生活のはずなのに、いつしか不協和音が。
どちらかが成功し、他方が上手くいかなければ、嫉妬心は必ず生まれてくる。
でも上手くいかなかったのはそのせいではないよう。破局の決定的な原因はキャシーの心の叫びに表れているんです。
キャシーは、夢を叶えるまで「子供は欲しくない」と口にします。
自分は今よりもっと輝けるはず、その為には一人の時間が必要。子供を持つことでそれを取られてしまうのは不安だから……。

一方のジェイミーは、愛する人と結婚したものの、成功した自分にすり寄ってくる女性たちからの誘惑に苦しみ始めます。
やがて彼より自身の夢を大切にしようとする妻キャシーの態度に寂しさを覚え、遂に！？

この物語のポイントは、結婚後もキャシーが自分のキャリアを積むことにまだまだ貪欲で、自己中心的な発想をし続けていること。
かたやジェイミーも、自分が放っておかれることへの不満で、身に起こったことを彼女のせいにしてしまう。

好きな仕事をしながら愛する人と結婚したい。
一見、シンプルなことでも、実は難しい。なぜなら仕事に励む世の男性たちは、妻がいる家庭は安息の場であって欲しいと心のどこかで願っているから。
それってなんて自己中心的なワガママ！！と思ってしまうけれど、反対に仕事を頑張りたい女性は、夫に何を求めるのか？
フルタイムで働いて、毎晩料理は作らなくても良くて、時々は外食ができて、お互いに忙しいのも許し合える関係？
これも突き詰めて考えていくと自己中心的な発想になる可能性も。