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【2012年は話題の新型車続々登場! 大災難の2011年から期待の持てる2012年へ】松下 宏コラム【特集・コラム:その他】

CORISM / 2012年1月1日 0時0分

新型トヨタ86

各社、キモイリの新型車が登場する新車ラッシュの2012年

 2011年は自動車業界にとって未曾有の大災難に見舞われた年でした。

 年初はリーマンショックの痛手が何とかいえて、回復の年になるとの期待が持たれましたが、それも最大の需要期である3月11日に発生した東日本大震災で様相が一変し、この後は半年くらいにわたってほとんど新型車が発売されないといった状況になりました。

 さらに、震災に起因する原発事故で電力事情が不安定になり、一時的に計画停電が実施されたこともあって、自動車業界全体で輪番休業を実施するなどの対応を迫られました。

 この間、ユーロ危機による円高の進行や、自動車だけでなく各種自動車部品の生産拠点になっていたタイの大洪水によって自動車生産が停滞するなど、次から次へと災難に見舞われました。

 日本の自動車メーカーが停滞している間に伸びたのは韓国の現代自動車や起亜自動車で、相対的に安い為替レートや自由貿易協定などの恩恵を受けて、世界各地で日本車のシェアを奪う形になりました。

 これらの災難も年の終盤になってひと段落した形になり、2012年以降は何とか自動車業界が再成長を始める展望が開けてきました。

 自動車取得税と自動車重量税の廃止という要求から見たらささやかなものではありますが、エコカー減税が継続され、エコカー補助金が復活したことも、わずかですが明るいニュースといえます。

 また、東日本大震災の影響を受けた2011年と違って、2012年にはさまざまな新しいクルマが登場してきます。

 トヨタはすでに発売された新型アクアが好調な売れ行きを示すのは確実な情勢で、プリウスPHVや話題のスポーツカー86(ハチロク)がクルマ好きのユーザーを増やす可能性があり、ほかにもレクサスブランドのセダンであるGSを含めて多くの新型車を抱えています。

 ホンダはN BOXに続く、新型軽自動車を半年ごとに投入する計画ですし、マツダはSKYACTIV技術をフルに投入したCX-5を発売し、三菱は世界戦略車のミラージュを発売するなど、それぞれに存亡をかけるくらいに気合を入れた新型車が登場してきます。2012年はクルマ選びがより楽しめる年になるのは間違いないでしょう。

 外国メーカーも、メルセデス・ベンツBクラス、BMW3シリーズ、フォルクスワーゲンUP!、アルファロメオ・ジュリエッタなどなど、主力モデルの投入が相次ぎます。

 エコカー減税&補助金により、さまざまな車種で燃費競争が繰り広げられると同時に、2012年からの規制に対応して安全装備の充実化も進みますから、こうした観点から見ても魅力的なクルマが次々に出てきます。

 2012年は、そうした新しい魅力を備えたクルマを軸に購入計画を考える年になるでしょう。久々にクルマが活気づく年になるものと期待されます。自動車関連だけでなく、日本全体が良い年になるよう期待したいものです。

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