【ピレリCinturato(チントゥラート) P1試乗記】 ピレリも中国でタイヤ生産開始! 安心して使える中国製タイヤ こもだ きよしが試す!【特集・コラム:ビジネス・経済】
CORISM / 2012年6月13日 8時8分
クルマが売れ続ける新興国市場。当然、タイヤも売れる。軸足をアジアに置いたピレリタイヤの戦略
ピレリといえば、いまやF1のタイヤを供給する唯一のブランドとしてスポーツタイヤのイメージがさらに強くなった。F1用に用意されたスペックの中から、サーキットの特性に合わせて2種類のドライ用タイヤを選んで投入するというシステムは、観客側からも判りやすくレースを面白くしている。
そんなピレリが2015年までに、プレミアムセグメントのリーダーになることを目指している。プレミアムタイヤ市場は、世界全体での成長率9.6%に対してAPAC(アジアパシフィック地域)においては年平均16.9%の成長率が予測されているという。
そのためにピレリではAPACに力を入れ、2005年に設立した中国のタイヤ工場に続き、2007年末にはプレミアムカー用タイヤを生産する第二工場を設立し、さらに今年二輪車用ラジアルタイヤの生産ラインが操業を開始したというから、驚くほどのパワーの掛け方だ。中国で生産されたタイヤは、中国とアジアパシフィック諸国に供給される。
燃費が3~4%アップするエコタイヤ、ピレリCinturato(チントゥラート) P1
上海で発表されすぐに日本でも発売されるピレリ・チントゥラートP1も中国工場で生産されたものだ。
チントゥラートP1は4つのキーとなる性能を引き上げ、新しいマーケットの要求に応えている。それはグリップ性能、安全性、エネルギー効率、環境負荷低減である。
グリップ性能は、ドライ路面で100km/hからの制動距離を4%短縮したという。また、ウェット路面で80km/hからの制動距離は3%短縮している。
これは、タイヤの歪みを制御、安定させるハイブリッド材料の使用によるものだ。もちろんこれにより安全性能も向上する。転がり抵抗を25%低下させたのも、燃費を良くすることに貢献している。実際のクルマの燃費では3〜4%向上すると見込まれる数字だ。
これにより排出ガスも4%削減させることができるという。プレミアムタイヤであるからノイズの低減も施してある。車外騒音は1.5db、車内騒音は1dbそれぞれ低下させたという。
シッカリとしたグリップを保つ頼もしいタイヤ
チントゥラートP1は、走る場所を特化したタイヤではない。ごく普通に使うタイヤだ。市街地、ハイウェイ、郊外ドライブなどさまざまなシチュエーションにマッチしたタイヤである。
浙江省のナイン・ドラゴン・ヒルで開催されたチントゥラートP1の試乗会に参加したので、そのインプレッションをお伝えしよう。
アウディS5カブリオレに履いたチントゥラートP1のタイヤサイズは、245/40R18 97Yである。一部に散水してあるパイロンで設定されたジムカーナのようなコースだ。あまりスピードは高くはないが、かなり大きなハンドル角まで試すことができた。
その手応えと横Gからグリップが、しっかりしたタイヤという第一印象だった。ウェット路面でも急にミューが下がることもなく、粘るグリップ感で安心感があった。
つぎのテスト場所もアウディS5だが、ここはクーペボディだった。タイヤサイズは同じ。今度はハイスピードレーンチェンジとスラロームができる。ここでは、コーナリングブレーキも試せた。タイヤに大きな荷重が掛かった場合でもサイドウォールがへたり込んでしまうことなく、荷重に負けないしっかりしたグリップを確保していた。
中国製でも安心。ピレリにより性能が担保されている
一般道を普通に走るテストでは、場内のホテルやゴルフ場の連絡路で走行した。ここでの試乗車は、プリウスとフォルクスワーゲン・ボーラだった。タイヤサイズは195/65R15 91Vである。
通常走行でもハンドルの手応えがしっかりしていて、グリップ感も頼りがいのある感じで良かった。乗り心地はソフトという感じではないが、路面の不整を通過しても振動がすぐに収まり、乗員を揺すらないすっきりした乗り心地が良かった。
正直言って、中国産のタイヤはあまり信用していなかった。今回試乗したピレリ・チントゥラートP1はmade in CHINAではあるが、それ以前にmade by PIRELLIだから、その性能もピレリによって保証されているのである。日本でも安心して乗れるタイヤだ。
<ピレリCinturato(チントゥラート) P1価格/発売日>
・オープンプライス/2012年6月1日発売
<ピレリCinturato(チントゥラート) P1サイズ>
★19インチ
225/35R19XL
245/40R19XL
225/40R19XL
★18インチ
245/40R18XL
235/40R18XL
225/40R18XL
215/45R18XL
235/50R18
★17インチ
245/40R17
245/45R17
235/45R17XL
225/45R17
215/45R17XL
225/50R17XL
205/50R17XL
215/55R17
★16インチ
225/55R16XL
215/55R16
205/55R16
225/60R16XL
205/60R16
205/65R16
★15インチ
195/55R15
195/65R15
205/65R15
★ランフラット
195/55R16
195/55R16
【関連記事】
- 日産セレナ/トヨタ ノア・ヴォクシー/ホンダ ステップワゴン 【松下 宏の5ナンバーミニバンは、コレを買え! 新車比較評価】日産セレナがイチオシ!
- 迷ったらコレを買え! 「今、買いのコンパクトカーNO1とは?」【コンパクトカー比較評価/新車購入術】
- 迷ったらコレを買え! 自動車評論家 松下 宏が選ぶ「今、買いの軽自動車」【軽自動車新車購入術】
- 中国でトヨタに神風か? 中国専用ハイブリッド車のコンセプトモデル【トヨタ雲動双擎(ユンドンショワンチン)新車情報】
- 東風ホンダ初! シビックベースの中国開発モデル登場【ホンダCIIMO新車情報 】
- ホンダ スーパーカブ新車情報【ホンダの原点、中国で生産することの喪失感】
- 中国発、120ヶ国に販売されるグローバルセダン。日本導入もあるのか?【日産シルフィ新車情報】
- ホンダ、中国戦略の低価格コンパクトセダン発売!広汽ホンダ、自主ブランド初の量産モデル「理念S1」を発売
- 次期、新型日産ティーダ発表。中国戦略の基幹車種としてデビュー。
この記事に関連するニュース
-
スズキ フロンクス(FRONX)新車情報・購入ガイド インド発、期待のコンパクトSUV、2024年秋頃デビュー!
CORISM / 2024年7月2日 17時17分
-
【ホンダ ヴェゼル 新型試乗】『WR-V』よりも“雰囲気”を求めたいユーザーに…島崎七生人
レスポンス / 2024年7月2日 12時0分
-
HKSの車高調「HIPERMAX S/R」を箱根で試乗! 一般ユーザーも参加した「体感試乗会」でアフターサスペンションのイメージが変わった!
くるまのニュース / 2024年7月1日 15時10分
-
ホンダN-VAN e: 新車情報・購入ガイド ライバル発売延期で、千載一遇のチャンス!?
CORISM / 2024年6月22日 10時40分
-
フェラーリ、歴史的スーパーカー向け新タイヤを公式承認…『エンツォ』や『F40』に装着可能
レスポンス / 2024年6月8日 10時30分
ランキング
-
1小田急線「都会にある秘境駅」が利用者数の最下位から脱出!超巨大ターミナルから「わずか700m」
乗りものニュース / 2024年7月1日 14時42分
-
2メルカリの「単発バイトアプリ」利用者伸ばす世相 「何が利点なのか」利用者と店舗の声を聞いた
東洋経済オンライン / 2024年7月3日 13時30分
-
320年ぶりの新紙幣に期待と困惑 “完全キャッシュレス”に移行の店舗も
日テレNEWS NNN / 2024年7月2日 22時4分
-
4ローソン、7月24日上場廃止 KDDIとポイント経済圏の拡大などを目指す
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年7月3日 17時46分
-
5「新札ゲットできました」新紙幣求め銀行やATMに行列 導入の狙いは「偽造防止の強化」と「使いやすさ向上」 1万円札は渋沢栄一 5000円札は津田梅子 1000円札は北里柴三郎
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年7月3日 12時8分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)