メルセデス・ベンツSL新車情報 快適&低燃費な最高級ロードスター 【レビュー:メルセデスベンツ】

CORISM / 2012年7月18日 8時8分

メルセデス・ベンツSL

約30%もの軽量化された新設計のオールアルミボディ

 1950年代からの長い歴史を持つSLクラスは、メルセデス・ベンツを代表するオープンスポーツだ。今ではSLS AMGなどもラインナップされるので、必ずしもメルセデス・ベンツの最上級スポーツカーではなくなったが、SLクラスの位置付けが大きく揺らぐことはない。

 メルセデス・ベンツSLS AMGがスパルタンなスポーツカーだとしたら、SLクラスはラグジュアリーな雰囲気を備えた高級スポーツカーである。

 SLクラスのフルモデルチェンジは実に11年振りで、今回のモデルは7代目に当たる。ハイライトは、フルアルミ製のボディシェルが採用されたこと。一部にスチールを使っている部分もあるが、ボディの大半をアルミ製で作ったフルアルミボディとしたのが大きな特徴。これによってホワイトボディで、ざっと30%の軽量化が図られて、走りや燃費に貢献するとともに、ねじり剛性も20%向上させている。

 また、搭載エンジンのすべてが新しくなり、動力性能と燃費を向上させたほか、最新の安全装備や快適装備などを満載したクルマに仕上げられている。

高級スポーツカーらしい贅を極めたインテリア

 外観デザインはメルセデス・ベンツSLの伝統を受け継ぐとともに、最新技術を反映させた先進的なデザインとされた。フロントグリルの中央にスリー・ポインテッド・スターを配置してシングルルーバーを配置するのは、正にSLクラスの伝統であり、LEDポジショニングランプやLEDテールランプを採用するのは先進性が表現された部分だ。

 インテリアには、高品質な素材がふんだんに使われ、最高級スポーツカーらしい雰囲気を作っている。インテリアのトリムは3種類のウッドやアルミニウムなどから選択できるようになっている。

 シフトレバーは、センターコンソールに設置されているが、これはP/R/N/Dを選択するためのもので、ギアの選択はパドルによって行う。またシフトレバーの隣には操作性が向上したコマンドシステムのコントローラーも設けられている。

 傾斜を強めたAピラーのため、オープンにした状態でもピラーの先端を避けるようにして運転席に乗り込むことになる。乗り込むと、着座位置の低いスポーツカーらしいポジションが得られる。シートはヘッドレストレイントを一体成形した新デザインのもので、ホールド性と快適性を兼ね備えている。

 上級グレードのSL550ブルーエフィシェンシーには、ステアリング操作に応じてサイドサポートが姿勢を支えるように動く、ドライビングダイナミックシートがオプション設定されている。

賢いアイドリングストップ機能、そして豪快な加速が楽しめるSL550

 新型SLクラスは、全車に最新のパワートレーンが搭載された。エンジンはいずれも新世代の直噴エンジンで、動力性能を大幅に向上させると同時に優れた燃費性能や環境性能を両立させており、7Gトロニックプラスの電子制御ATと組み合わされ、ECOスタートストップ機能(アイドリングストップ機構)を備えている。

 SL350ブルーエフィシェンシーに搭載されるV型6気筒3.5Lエンジンは、225kW/370N・m、SL550ブルーエフィシェンシーに搭載されるV型8気筒4.7L直噴ツインターボエンジンは320kW/700N・mの動力性能を発生する。

 動力性能に関しては、SL350で十分といった感じ。こちらもターボ仕様エンジンを搭載したらさらに高いパフォーマンスが得られるだろうが、自然吸気の350でも実に良く走る。アルミ製ボディによって軽くなったとはいえ約1700kgのボディは重いが、その重さを感じさせない走りだ。

 SL550ブルーエフィシェンシーの走りは、豪快そのもの。アクセルを踏み込めば、背中を押されるようにして加速していく。文字通り豪快な加速感である。こうした性能を持つクルマであることの余裕を楽しめば良い。走行モードはS/M/Eの3種類が設定されていて、それぞれメリハリの効いた走りになる。

 メルセデス・ベンツのECOスタートストップはとても良くできていて、とてもよくエンジンが停止する。エンジンが停止した状態からブレーキ緩めてエンジンが再始動しても、その場でブレーキを踏み込めばクルマが動かない状態で再停止する。

抜群の乗り心地を発揮するサスペンションと、風の巻き込みをまったく感じさせない電動ドラフトストップ

 試乗車は、SL350にもAMGスポーツパッケージがオプション装着されていたので、アクティブボディコントロール(ABC)が組み込まれていて、コーナーやレーンチェンジなどのときに高い操縦安定性を発揮した。

 また、18インチや19インチの大径偏平タイヤを履くにもかかわらず、乗り心地の良さは特筆モノ。硬さを感じさせないフラット感のある快適な乗り心地は、単なるスポーツカーではなくデートカーとして使われることも多いクルマとしての性格を表している。

 電動式の可変ギアレシオステアリングは、ロックtoロックが2回転に満たない感じでダイレクト感のあるステアリングフィールを感じさせる。

 今回の試乗では大半の区間をオープンにして走ったが、シート後方の電動ドラフトストップを立ち上げておけば、風の巻き込みはほとんどない感じ。快適な走りが可能だ。

オープン時にワイパーを使っても濡れない最新快適技術も満載

 メルセデス・ベンツの高級スポーツカーらしく、装備面でもさまざまな新機構・新装備が用意されている。各種の安全装備が充実しているのは当然だが、新しい快適装備にも注目されるものが多い。

 マジックスカイコントロールパノラミックバリオルーフは、スイッチひとつでカラスルーフの可視光線透過率を切り換えるもので、クローズドの状態でも室内に光を取り込むことができる。

 マジックビジョンコントロールは、ワイパーにウォッシャーノズルを設けることで、走行状態や外気温に応じて水量を調節する。オープン時に作動させても乗員にウォッシャー液がかからない仕組みだ。

 キーを持ってクルマに近づき、リヤバンパーの下に足をかざすと、トランクリッドが開くハンズフリーアクセスも便利な装備だ。

 ホワイトボディの段階からオーディオのBASSスピーカーの配置を前提に設定され、ダッシュボード下のフロント部分にスピーカーを設けたフロントBASSシステムによって臨場感にあふれた音質の低音が再生される。さらにバング&オルフセンの高級オーディオシステムもオプション設定されている。

 メルセデス・ベンツSL350ブルーエフィシェンシーでも1190万円という価格が設定された高級かつ高額のスポーツカーなので、いろいろな意味で良くできているのは当然だが、それだけの価格を払ったことに対し、十分な満足感を与えてくれるクルマといえるだろう。

<メルセデス・ベンツSL価格>
・SL 350 BlueEFFICIENCY ¥11,900,000
・SL 550 BlueEFFICIENCY ¥15,600,000
・SL 63 AMG ¥19,800,000


代表グレード メルセデス・ベンツSL350 BlueEFFICIENCY
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) 4615x1875x1315mm
ホイールベース[mm] 2585mm
車両重量[kg] 1710kg
エンジン 直噴V6 DOHC
最高出力[ps(kw)/rpm] 225(306)/6,500
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm] 37.7(370)/3,500~5,250
トランスミッション 7速AT
燃費[km/L](JC08モード) 12.8km/L
定員[人] 2人
日本発表日 2012年3月18日
写真 編集部

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