日産リーフ新車情報 航続距離大幅アップで228km! 買わない理由を徹底排除し進化したEV【ニュース・トピックス:日産】
CORISM / 2012年11月28日 10時10分
なぜ、日産リーフは航続距離が伸びたのか? 動画解説!
10%以上アップした航続距離228km!
日産は電気自動車のリーフをマイナーチェンジし、発売を開始した。
日産リーフは、残念ながら売れているとはいえない状況。その要因として上げられるのが、価格や航続距離、充電インフラの不足などが上げられている。まぁ、確かにその通りなのだが、新しい価値をもった商品は、当初不便さもあわせもつもの。若い世代の人は感じたことがないだろうが、40歳代より上の世代の人は、携帯電話が出た頃を思い出してほしい。肩掛けの電話だったり、もの凄く高い保証料を支払ったり、それでも電波が通じるのは一部の都市だけで、地下に入ればスグに電波は途切れるなど・・・。その後の携帯電話の普及は急速で、今ではそんな不便さを微塵も感じさせない。電気自動車は、今、スタートラインについたばかりなのだから、不便さはこれから少しずつ解消されていくはずだ。
日産リーフの今回のマイナーチェンジでは、その不便さを解消するべく多くの変更が施されている。まずは、低価格化への対応として、新グレード「S」が投入され、G、X、Sの3グレード展開となった。Sグレードの価格は3,349,500円となり、最大で78万円の補助金を引くと、2,569,500円と一段とリーズナブルになっている。ただ、EV専用カーウイングスナビゲーションシステムなどの機能は省かれているなど、細かい部分で装備が簡略化されている。決まったところや、近隣の足として使うのならSグレードで十分。電気自動車リーフを十分に楽しみたいというのなら、Xグレードより上という選択になるだろう。
また、航続距離の問題も着実に進化した。大幅な軽量化や回生性能の向上、省電力暖房システムなどの採用により 満充電時の航続距離228km(JC08モード)を実現。マイナーチェンジ前のモデルは、航続距離200kmだったので10%以上伸びたことになる。
この航続距離10%アップは容易ではなく、数多くの部分で技術革新が行われ積み上げられた結果得られた航続距離だ。まず、車両重量が1520kgから1440kgへと-80kgものダイエットに成功。今まで別に存在した充電器などのe-パワートレインを統合。一体化してモータールームに配置することで-30kgの軽量化に成功した。また、バッテリーも見直されモジュールとケースの構造を合理化しることで、-20kg軽量化できた。
EVの心臓ともいえるモーターも新設計となった。常用域での効率をアップ。さらに、新設計のモーターに使われているレアアース(ジスプロシウム)の使用量を、性能を犠牲にすることなく従来比で約40%削減することにも成功している。この新モーターと軽量化によって、加速力もアップ。0-100km/h加速は、3%短縮され一段と気持ちのよい加速が可能となった。
また、協調回生ブレーキも全面刷新された。今までは、7km/h以上でなければ回生されなかったが、車速3km/hまで拡大した。
エアコンの消費電力を低減する新しい手法も取り込まれた。ヒートポンプシステムを導入して、とくに暖房時の消費電力を大幅に低減した。電力を熱に変えることが電費を悪化させる大きな要因だったからだ。さらに、エアコンに送風モードの追加や直接体を温め体感温度を高めるステアリングヒーターとシートヒーターを標準設定。エアコンの消費電力低減は、天井にも及ぶ。ルーフトリムにアルミフィルムが追加され、車外の温度に影響されない工夫も盛り込まれている。
ITも進化! より便利になったナビゲーション機能
マイナーチェンジとはいえ、モータールーム内はかなり刷新がされ、まったく別のパワーユニット感もあるほどの変貌遂げた日産リーフ。より使いやすいEVへの進化もスゴイ。充電器というインフラ関係では、急速充電器の設置を積極的に推進。国内販売会社での急速充電器設置店舗数を、現在の400店舗から、今年度末までに700店舗まで拡大する。
ITを積極的に使い利便性を高めているのも日産リーフの特徴。マイナーチェンジでは、IT関連も進化。EVは、登り坂や高速走行は電費が悪化する要因のひとつ。こういった状況が長く続くと、今までは航続可能距離がドンドン短くなった。今回は登り坂や高速走行を回避して、省エネルートの案内や到着時のバッテリー残量予測機能も増えた。また、実際に使う時に便利な機能として、目的地まで走行するのに充電が必要な距離の場合、ルート沿いの充電ポイント案内するなどの機能も追加されている。充電スポットに向かったものの、営業時間外で利用できないなど、走行不能になることも考慮し、充電できないスポットも専用アイコンで表示されるようになった。
まだまだ充電に関しては、いつでもどこでも、という容易なものではないものの、徐々に設備は増え、充電場所に困ることが少なくなってきている。EVの不便さよりも、EVの魅力が徐々に上回ってきたようだ。
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