新型ダイハツ ムーヴ カスタム新車試乗評価 スマートアシストを試乗評価【レビュー:ダイハツ】
CORISM / 2013年1月2日 18時30分
安全装備の価格破壊を起こしたスマートアシスト。ウッカリ追突を防ぐ低速域衝突回避支援ブレーキ機能を試す!
大幅なマイナーチェンジを施し、クラス最高燃費である29.0km/Lを達成した新型ダイハツムーヴとムーヴ カスタム。クローズドの特設コースで、ムーヴのウリでもあるスマートアシストや運動性能などの試乗ができたのでレポートしよう。
まずは、一部グレードを除き5万円という低価格で装着できる衝突回避支援システムである「スマートアシストアシスト」をチェックする。以前のムーヴでは、横滑り防止装置(VSC)でさえ63,000円していた。スマートアシストは、横滑り防止装置の機能をベースとした延長線上にある機能なので、いかにダイハツが戦略的な価格を打って出たかが分かる。まさに、スマートアシストは、安全装備の価格破壊を起こしたといえる。
最初に試乗したのは、低速域衝突回避支援ブレーキ機能。約20km/hまで加速し、アクセルをオフ。ブレーキを踏まずに、ひたすら壁に向かう。止まると分かっていても、不安はつのる。感覚的には「もう、ヤバイって!」と感じるくらいに接近してから警報、その警報を無視したほぼ直後に緊急自動ブレーキがかかり、見事に衝突を回避した。
この機能の作動感覚などは、149万円という低価格でデビューしたフォルクスワーゲンup! のシティエマージェンシーブレーキとほぼ同じ。同じ、レーザーレーダーを使った方式だ。ムーヴの場合、グリル内にレーザーレーダーを搭載し約4~30km/hでの走行中に前方を監視。相対速度が約20km/h以下の場合、衝突を回避し、約20~30km/hの場合は被害軽減を支援する。
ただ、このシステムは、赤外線レーダーのみなので、すべてにおいて万能というワケではない。天候にも左右され、雨が強い場合は精度が落ちる。誤作動などのリスク回避のために、機能がオフになることもある。衝突する対象物は、基本的に車両。ただし、レーザーレーダーなので、カメラタイプとは違い人や二輪車などを認識していないが、場合により衝突回避支援ブレーキ機能が作動することもある。
<ムーヴの永遠のライバル? スズキ ワゴンR/ワゴンRスティングレー試乗評価>
■スズキ ワゴンR/ワゴンRスティングレー新車試乗記 スズキの危機感が高めたワゴンR史上、最高の完成度!
<デザインで差をつけろ! ムーヴの新ライバル ホンダN-ONE試乗評価記>
■ホンダN-ONE試乗評価 元F1エンジニア渾身の軽を超えた軽自動車!!
スマートアシスト 低速域衝突回避支援ブレーキ解説動画
社会貢献的意味合いも大きい、誤発進抑制制御
また、もうひとつの機能として注目されるのが、誤発進抑制制御だ。いわゆるアクセルとブレーキの踏み間違えだ。踏み間違え事故は、大きな死亡事故にもなっていて、テレビや新聞などで大々的に報じられることも多い。とくに、免許取りたてのビギナーから、高齢者まで幅広い顧客に乗られる軽自動車にとっては、悲惨な事故軽減という大きな役割を果たす装備だ。
この機能は、停車中もしくは約10km/h以下での走行中に、前方4m以内に障害物がある場合に作動する。踏み間違え時のように、必要以上にアクセルが踏み込まれたとシステムが判断すると、警告音などでドライバーに警告。エンジン出力を抑制し、発進をゆるやかにする。
試乗コースでは、コンビニやファミレスなどの駐車場にある車止めが用意されており、数メートル前方は壁で停止状態からのテスト。この状態で、アクセル全開。警告音が響く中、わずかなパワーで、クルマを前に進めようとするが、車止めを超えるような力はない。この状態は、約8秒間継続される。
多くの踏み違えユーザーは、自分が間違った操作をしたという認識がない場合が多いという。アクセルを踏みつけているのにもかかわらず「私はブレーキを踏んでいるのに、なんで止まらないの?」と、さらにアクセルを踏み続け重大事故になるという。
他の誤発進抑制制御も同じなのだが、ドライバーへは警告音とメーターの表示のみ。クルマには多くの警告音があるため、何の警告音か分からないケースが多い。警告音は時に、焦りを生み、的確な操作を妨げる可能性も考えられる。こういった緊急時には、正しい操作にスグに戻れるように、音声で「踏み間違えです。ペダルから足を離して下さい」などと、正しい操作を促す方向にも期待したい。音声ならば、間違った操作を信じて続けていても、自分が間違っていることに早く気が付くはずだ。超高齢社会に向けて、人に優しいクルマのあり方も必要に感じた。
ダイハツが開発したスマートアシストは、カメラとミリ波レーダーを使ったものに比べれば、確かに機能は限定的。しかし、わずか5万円という価格アップで装着できるようにしたこと、軽自動車というたくさんの販売台数を売るクルマに装着することによる事故発生の件数低減する可能性は高い。社会貢献度も大きいと評価できる。
顧客にとっても、わずか5万円の追加でウッカリ追突を軽減でき、踏み違えも防げ、横滑り防止装置による操縦安定性の確保ができるのならば、まさに、ムーヴにスマートアシストを装着しない理由が見当たらない。
スマートアシスト 誤発進抑制制御機能の解説動画
<ダイハツ ムーヴ カスタムの新車情報、購入ガイドはコチラコチラ↓↓↓↓>
■新型ダイハツ ムーヴ新車情報・バイヤーズガイド 高い安全装備スマートアシスト搭載したムーヴ参戦で、ダイハツVSスズキVSホンダ三つ巴の軽自動車戦争へ
新型ダイハツ ムーブ/ムーブ カスタム 燃費 価格 スペックなど
<ダイハツ ムーブ/ムーブ カスタム価格>
・L 2WD 1,070,000円 4WD 1,191,000円
・L“SA”2WD 1,130,000円 4WD 1,251,000円
・X 2WD 1,200,000円 4WD 1,321,000円
・X“SA” 2WD 1,250,000円 4WD 1,371,000円
・カスタム X 2WD 1,300,000円 4WD 1,421,000円
・カスタムX“SA” 2WD 1,350,000円 4WD 1,471,000円
・カスタム X Limited2WD 1,420,000円 4WD 1,541,000円
・カスタム X Limited SA 2WD 1,470,000円 4WD 1,591,000円
・カスタム RS 2WD 1,430,000円 4WD 1,551,000円
代表グレード | ダイハツ ムーヴXリミテッドSA スペック |
---|---|
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) | 3,395×1,475×1,620mm |
ホイールベース[mm] | 2,455mm |
トレッド前/後[mm] | 1,305/1,295 |
車両重量[kg] | 820kg |
総排気量[cc] | 658cc |
エンジン最高出力[ps(kw)/rpm] | 52PS(38Kw)/6800rpm |
エンジン最大トルク[N・m(kg-m)/rpm] | 60(6.1/5,200rpm |
ミッション | CVT |
タイヤサイズ | 155/65R14 |
JC08モード燃費 | 29.0km/L |
定員[人] | 4人 |
税込価格[円] | 1,470,000円 |
発売日 | 2012/12/20 |
レポート | 編集部 |
写真 | 編集部 |
【関連記事】
この記事に関連するニュース
-
【燃費のいい車とは?】ボディタイプ別燃費のいいおすすめの車12選! 燃費をよくする方法や選び方もご紹介
MōTA / 2024年3月27日 18時0分
-
【2024年】スライドドア付き軽自動車の人気ランキングTOP5! 選び方のポイントも解説
MōTA / 2024年3月12日 12時0分
-
2月に「もっとも売れたクルマ」は? “不動の1位”が大ピンチ!? 新車の納期問題は「ほとんど解消」に 24年2月の販売台数ランキング発表
くるまのニュース / 2024年3月6日 15時40分
-
【2024年】スズキ ハスラーの値段や色、内装、燃費を徹底解説
MōTA / 2024年3月6日 13時0分
-
日産「アトラス」の4WDが仕様変更! 何が変わる?
マイナビニュース / 2024年2月28日 8時0分
ランキング
-
1「残念なセルフレジ」はなぜ生まれるのか 顧客体験を損なわない方法
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年3月28日 7時0分
-
2ファミリーマート、商品に小林製薬「紅麹」使用でお詫び・売場から撤去 「ビビンバ炒飯&サムギョプサル」など3商品【一覧】
ORICON NEWS / 2024年3月28日 18時20分
-
3LINEヤフーに管理改善勧告 個人情報保護委、「不備」と認定
共同通信 / 2024年3月28日 16時5分
-
4サプリ摂取、新たに2人死亡確認 紅こうじ使用、死者計4人に
共同通信 / 2024年3月28日 12時41分
-
5「あんたが気づいたのはいつですか」株主から怒りの声 紅麹サプリ問題発覚から初の株主総会 小林社長が冒頭に陳謝
ABCニュース / 2024年3月28日 12時32分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください