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【東京オートサロン2013で見つけたこの1台!その1】2代目フィアット500(500MAXI)【特集・コラム:イベント・モーターショー】

CORISM / 2013年1月25日 7時7分

フィアット500

「ルパン三世の車」が大変身!!屋根は開かないがリアは開く!?

 「東京オートサロン2013」で見つけた気になる車、第1弾はフィアット500です。

 日本で有名なフィアット500と言えば現在輸入されている最新型と、映画「ルパン三世カリオストロの城」で有名になった2代目。特に2代目は日本であんまり走っていないのに、老若男女あまねく知っているという不思議な存在。これも「カリオストロの城」でフィアット500を出演させた宮崎駿監督のおかげでしょうか・・・。

 そんな2代目フィアット500ですが、やはりベースとなる車が少ないからか、今まで東京オートサロンで見かけることはあまりありませんでした。

 なので最初にこの車を見た時、「おっ?珍しい車があるなー」と思って近づいて行きました。前から見ると超ビッグなオーバーフェンダーをつけたボーイズレーサー風。「うーん、派手だけど速いのかなー?」と思って後ろを見ると、何やらカウルが大きく上に跳ね上がっています。

「えらい大きなエンジンフードだなー」と思って後ろに回るとなんと!ボディがない!あるのはレーシングカーのようなパイプフレームとミッドシップにマウントされたエンジンでした。

クラリス姫もビックリ!?ワンオフ製作のモンスターカー!

 聞けばこの車、イタリアの「スクーデリア チョチャーロ コルセ」というところがワンオフで製作しているスペシャルカーとのこと。という事は形だけフィアット500に似せたレースカー?と思いきや、ドアやフロアなど前の部分の一部はちゃんとフィアット500を利用しているそうです。

 ただしエンジンやミッションなどはフィアット500のものでなくても取り付け可能。というかワンオフなので、希望すれば∨6や∨8エンジンにしたり、オートマにすることもできるそうです。ハンドル位置も左右どちらでも選べるとのこと。フロントのボンネットの部分には燃料タンクが入っているそうですが、それも後ろに移設できちゃうようです。

 展示車はイタリアのオートバイメーカー、アプリリアの1000cc∨4エンジンを積んでいました。この仕様だと体感上700馬力(!)くらいの車になるそうです。

 ちなみに日本の自動車メーカーのエンジンも搭載可能。気になるお値段は・・・?と恐る恐る聞くと、日本車のエンジン搭載で総額800万円くらい、とのこと。展示車は1000万円くらいとのことです。オートバイのエンジンを使うと、そのエンジンを積んだオートバイを丸ごと一台潰さないといけないので高くなる、とのことでした。

最新型の500もサソリのスパイスで負けじと高性能化!

 うーん、こんな車でルパン三世が現れたらクラリス姫もさぞビックリするだろうなーと思いながらアバルトのブースに行くと、最新型のフィアット500も負けじと高性能車がちゃんと設定されていました。

 一台は「ABARTH 595 COMPETIZIONE」、そしてもう一台は「ABARTH 695 EDIZIONE MASERATI」。どちらも1.4リッターのインタークーラーターボ付きエンジンを積みます。「595」の方は160馬力、そして「695」の方は180馬力!

 ノーマルの1.2リッターエンジンの最新型フィアット500が69馬力ですからその差はなんと約2.5倍!

 そして「695」の方は、以前発売された「トリビュート・フェラーリ」の流れを引きつつマセラティのエッセンスも詰め込まれた贅沢な一台。その分お値段も499万円とスペシャルですがその価値は十分にあると思わせる一台です。

 ルパン三世の愛車の面影が残るモンスターカーにするか、贅沢な最新型500(695という車名からすると正式には500と呼んではいけないのかも?)にするか・・・、ルパン三世のような大泥棒にでもならない限り買えるはずがないことをすっかり忘れて、贅沢な悩みにひたった東京オートサロンだったのでした。

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