スズキ スペーシア(SPACIA)新車情報・購入ガイド ブッチギリのクラストップ低燃費29km/L! スズキの超トール系新型車スペーシア登場!【ニュース・トピックス:スズキ】
CORISM / 2013年3月5日 14時58分
超ハイト系ワゴンで、29.0km/Lというクラストップレベルの低燃費には高い評価
スズキ パレットがフルモデルチェンジで、名前をスズキ スペーシアに改めて登場した。室内空間の広さを連想させる良い名前だと思うが、だったら最初からパレットでなくスペーシアにしておけば良かったのにと思う。せっかく浸透させたパレットの名前をひと世代限りで捨ててしまうのはもったいない。
名前は変わったが、基本コンセプトなどは変わらない。ワゴンRなどのハイト系車種よりさらに背の高い超ハイト系と呼ぶべきタイプの新型軽自動車がスズキ スペーシアだ。
このタイプの市場は、ダイハツのタントが切り開いたもので、タントがフルモデルチェンジして2代目モデルが登場した直後にスズキがパレットで参入を図り、2011年からはホンダがN BOXを発売してこのクラスの市場を広げている。日産と三菱の合弁会社NMKVからも、来年早々にはこのクラスに日産デイズ ルークス(DAYZ ROOX)として新車種が投入される。
前回のパレットは、2代目タントの後から登場したのに、今回のスペーシアは3代目タントの前に登場してきた。このあたり、スズキの開発には相当に“巻き”が入っているようだ。スポーティなカスタム系を後回しにして標準車だけを先に発売した点からもそれが受け取れる。
安全装備の横滑り防止装置が間に合わなかったことなど、少々無理気味の急ぎ方ともいえるのだが、ホンダの本格参入であおられている状態なので、3月商戦に向けて何としても新型車が欲しいといった事情があったのだろう。
★スズキ スペーシアの試乗評価の続きはコチラから
■新型スズキ スペーシア新車試乗評価 とにかく広く&低燃費で操縦安定性も高いが、安全装備が貧弱のが残念
軽量化とスズキ グリーンテクノロジーで、クラストップの低燃費29km/L
スズキは、スーパーハイト系ワゴンの軽自動車、新型スズキ スペーシアを発表。3月15日より、発売を開始する。
新型スズキ スペーシアは、1,735mmという高い全高を持つ。この全高は、従来のパレットと同じで、同社のワゴンRの1,640mmより95mmも高い。全幅と全長が法律で決まっている軽自動車の最近の傾向は、室内スペースを拡大するために、上方へのサイズアップしている。ホンダの軽自動車で爆発的な人気のN BOXなどは、全高を1,770mmという背の高さで、広大な室内空間と優れた積載性誇る。
スペーシアも室内スペースを追求するのであれば、N BOXと同等の全高にするという方法が一番容易。しかし、スペーシアはN BOXよりも35mm車高が低い。スズキは、全高をむやみに高くしないのは、少しでも重心を下げ走りの基本性能と軽量化するためというが、それだけではないようだ。
残念ながら、スペーシアには横滑り防止装置(ESP)の装備が見送られている。横滑り防止装置は、自動車事故の軽減に効果がある装備で、普通車はもう標準装備化が法律で定められている。軽自動車についても、新型生産車は2014年10月1日以降に新たに型式の指定を受ける自動車、継続生産車は2018年2月24日以降に製作される自動車に法律で義務付けられる。この装置は、背の高いクルマに対して横転の危険性をも軽減する効果もある。そのため、ホンダN BOXなどは、横滑り防止装置を標準装備化している。スズキは、N BOX並の車高にすると、横滑り防止装置を標準化しないといけないレベルに達するため、車高をいたずらに高めない選択をしているとも取れるのだ。
また、車高を高めるデメリットは多い。まず、クルマの面積が増え車両重量が増える。車重が増えれば、燃費が悪化する。背が高いことにより、空気抵抗が増え燃費が悪化する。と、ほとんどいいことがないのだ。だが、顧客のニーズは、スーパーハイト系にある。スズキは、そんな不利な条件下であっても、徹底した低燃費化を施した。なんと、パレットの22.2km/Lから大きく燃費を伸ばし、クラストップの29.0km/Lを達成。ライバルのダイハツ タントが25.0km/LでホンダN BOXが24.2km/Lなので、まさにライバルを圧倒する超低燃費性能ということになる。
低燃費化の技術として、ワゴンRで投入されたスズキ グリーンテクノロジーを採用。高効率のリチウムイオン電池を使った減速エネルギー回生システム「エネチャージ」。13km/h以下になると、走行中でもエンジンが停止する「新アイドリングストップシステム」。アイドリングストップ中でも、蓄冷剤を使い車内の温度を最適に保ち、アイドリングストップ時間を長くする「エコクール」が、そのまま使われている。こういった技術の水平展開は、当たり前なのだが、驚きなのは約半年前に搭載されたばかりのR06A型エンジンが、タイミングチェーンを細幅化されるなど摩擦抵抗を低減。約30%薄型化された軽量ラジエーターなども採用されている。これは、先に発表されたアルトエコと同様だ。
燃費に大きな影響を与える車重も、徹底的に軽量化された。ボディの約42%(重量比)に超高張力鋼板を使用し、軽量化と高剛性両立した。部品もグラム単位での軽量化が施され、最大90kgも軽量化でき、クラス最軽量の840kgとなっている。N BOXが950kgなので、なんと110kgも軽いということになる。
こういった最新テクノロジーと地道な軽量化により、新型スズキ スペーシアはクラストップの29km/Lという素晴らしい低燃費を実現している。
■新車評価はCORISM
使い勝手は抜群だが、安全装備は貧弱
上方へのスペース拡大を行わなかったスズキ スペーシアだが、ロングホイールベースのプラットフォームを生かし、2,215mmというクラストップの室内長を得た。パレット比で、なんと+145mmというスペースを確保。Aピラーを前に出し、バックドアを立てて後方に伸ばすなど、各部の設計を見直した結果、室内幅が+40mmの1,320mm。室内高を+10mmの1,375mmと広々とした室内へと変貌を遂げた。
広さだけでなく、使いやすさにもこだわった。開口幅580mm、開口高1,230mmの広い開口に加え、リヤステップ高はクラストップの低さ340mm(2WD車)とし、乗り降りに役立つ乗降グリップを装備している。子育て層だけでなく、お年寄りにも優しい。それだけでなく、スライドドア振り出し量をクラス最小の150mmに抑え、狭い場所での使い勝手を向上している。後席左側のドアには、軽自動車初となるワンアクションパワースライドドアが装備された。
さらに、子育て層に便利な収納スペースも豊富。グローブボックス内に、ボックスティッシュが入るスペースを設定。どれだけ、ボックスティッシュを使うのか? と、思うほどだが、フロント席上部にもボックスティッシュを収納可能なフロントオーバーヘッドコンソールまで用意している。
徹底的に子育て層を意識して、収納スペースや使い勝手、さらに燃費という経済性をアップしたスズキ スペーシア。スズキの考え方は、軽自動車は価格と経済性、そして使い勝手が中心。そういった視点では、かなり満足度の高い仕上がりをみせている。
そのためか、安全装備への優先順位は低い。横滑り防止装置やダイハツ ムーヴの低速衝突回避支援ブレーキ、スマートアシストのような乗員を守る安全装備は見送られている。横滑り防止装置さえも、オプションで選べないという現状をみていると、子育て層は安全装備を必要としていないという判断ともとれる。子育て層だけに、乗員である子供の安全はとても重要だろう。多くの顧客が、安全装備は必要ないといっているのではなく、クルマへの関心・知識が無いだけの問題ではないだろうか。我々顧客側も、ティッシュボックスの収納スペースや室内スペースの広さだけでなく、もしもの時に自分やゲスト、子供を守るための安全装備についても、シッカリと目を向けてクルマを選択する必要がある。
スズキ スペーシア概要
■クラストップの室内長2,215mmをもつスズキ スペーシア
・2,425mmロングホイールベースの新プラットフォームを採用。
・Aピラーとバックドアを立ててロングルーフ化を図り、ルーフ幅を広げることで、ゆとりある広々とした室内空間を実現。
・インストルメントパネル内部の構造やレイアウトに工夫を施し、クラストップの2,215mmの室内長を実現。
・天井全体の張り出しも抑えた開放感あふれる広い頭上空間。広々とした後席空間、高い室内高とほぼフラットなフロアで、座席移動もしやすく使い勝手の良い室内とするなど、新しい軽ハイトワゴンにふさわしい、広さと使いやすさを兼ね備えたパッケージングを実現。
■90kgの軽量化。クラス最軽量。低燃費と軽快な走りに貢献。
・車両重量を90kg軽量化
・燃費性能や走行性能に大きな影響を与える軽量化を車両全体にわたり徹底。クラス最軽量の車両重量840kg(G 2WD車)を実現。
・軽くて強い新軽量衝撃吸収ボディー[TECT]
・高い衝突安全性能とクラス最軽量の車両重量を両立する新軽量衝撃吸収ボディーTECT[テクト]。広い室内スペースを実現しながら軽量ボディーにより低燃費に貢献。
・高張力鋼板をボディー全体の約42%(重量比)に使用。最高で1,180MPa級の高張力鋼板も採用し、軽量化と高いボディー剛性を両立。
■軽量化と高効率化を進めたパワートレイン
・低燃費、低速トルクの向上、静粛性、軽量化を特長とする「R06A型エンジン」をさらに改良。
・新たにタイミングチェーンを細幅化することで、軽量化に貢献するとともにフリクション(摩擦抵抗)を低減。
・従来より約30%薄型の新開発ラジエーターを採用。フィンの改良により放熱効率を向上させたことで、従来とほぼ同等の放熱性能を達成。冷却水のタンクなどの小型化を実現。
・ワイドな変速比幅により、加速性能と燃費性能を高次元で両立する副変速機構付CVTをさらに改良。VVTなどエンジン制御とCVT制御を最適化し、よりエンジン効率の良い回転域での走行を可能とした。また、CVTのディファレンシャルも軽量化。
■走行抵抗も低減
・フロントハブ一体構造車軸ベアリングの採用に加え、リヤ車軸ベアリングの構造見直しなどにより回転抵抗を低減。さらに、軽量なブレーキキャリパー、ブレーキディスクを採用。
・乗り心地や静粛性などの快適性を確保した、転がり抵抗低減タイヤを採用。
・空力特性に優れた形状のフロントバンパーやウィンドシールドモールを採用。
優れた静粛性
・ペンデュラム(振り子)式エンジンマウント(2WD車)を採用することで、室内の騒音や車体の振動を低減。
・吸音タイプの成形天井の採用により、音の反射を防いで耳障りな音を低減。
■クラストップの低燃費29.0km/Lを誇るスズキ スペーシア
・スズキ独自の次世代環境技術「スズキグリーン テクノロジー」を採用。
・エンジンおよびCVTの高効率化や走行抵抗の低減などにより、クラストップの低燃費29.0km/Lを達成。ターボ・2WD車も26.0km/Lの低燃費を実現。ターボ車も含め、2WD車・4WD車ともに全機種エコカー減税の免税対象車。
・燃費向上に貢献するエネルギーマネジメント技術を採用
■ENE-CHARGE(エネチャージ)
・既存のアイドリングストップ車専用の鉛バッテリーに加え、高効率なリチウムイオンバッテリーと高効率・高出力のオルタネーターを併用した、スズキ独自の減速エネルギー回生機構を採用。
■新アイドリングストップシステム
・停車前の減速時、アクセルを離したときから燃料をカットし、さらにブレーキを踏んで13km/h以下になると自動でエンジンを停止する「新アイドリングストップシステム」を採用。
■ECO-COOL(エコクール)
・アイドリングストップ中、エアコンが停止し送風状態になった時、蓄冷材を通した冷風を室内に送ることで車室内の温度上昇を抑制する機構を搭載。
■高水準の走行性能と安全性能
・軽量で高剛性のボディー、高効率のパワートレイン、エネチャージの採用などにより、力強い発進・加速性能と燃費性能を両立。
・車両全体の軽量化と低いフロアによる低重心設計に加え、車体にスポット溶接の増し打ちをほどこすことで剛性感を高め、旋回性能、ハンドリング、乗り心地を向上。
・フロントスタビライザーを装備し、快適な乗り心地を確保しながらコーナリング時のロールを抑制。(X、T)
・徹底した車両の軽量化により、減速時のブレーキの踏力を低減。
■安全性能
・新軽量衝撃吸収ボディーTECT[テクト]を採用。
・脚部保護にも配慮したフロントバンパーなど、歩行者傷害軽減ボディーを採用。
・頚部衝撃緩和性能に配慮したフロントシートを採用。
・坂道で車両の後退を抑制する、ヒルホールドコントロールを全車に標準装備。
・セキュリティアラームシステムとイモビライザー(国土交通省認可品)を標準装備。
・家族みんなの使いやすさを考えた機能・装備
■デザイン
親しみやすいエクステリアデザイン
・ピラーを立て、ルーフ幅を広げたボクシーなロングルーフデザインに、シンプルで親しみやすいフロントデザインを採用。
・全てのピラーをブラックアウト化し、連続したガラスエリアで開放感を演出。
・新色2色「キャンドルオレンジメタリック」、「フォレストアクアメタリック」をはじめ、個性的な2トーンルーフ(X、T)など、全11色の車体色を設定。
■広く開放的なインテリアデザイン
・インストルメントパネルの上面を低く、オーディオ部を前に配置。使い勝手も考慮した上下2段構成とし、上部をブラウン、下部を明るいベージュとした2トーンカラーを採用。
・広いガラスエリアと、明るく開放的な印象のインテリアにより広さを演出。
■機能と装備
広い視界で安心の運転のしやすさ
・低く抑えたボンネットフードと高いルーフ、強度を保ちながら細くしたAピラーによる良好な前方視界と、低いベルトライン、サイドウィンドーのガラスエリア拡大による広い側方視界を実現。広いバックドア
・ガラス部はリヤワイパー部をガラスエリア外に設置し、良好な後方視界を確保。
・運転席は小柄な女性でも楽に乗り降りできる、低めのヒップポイント670mmとした。
・最適な運転姿勢に調整できるシートリフターとチルトステアリングを装備。(X、T。Gはメーカーセットオプション設定)
・クラストップの回転半径4.2mを実現。
・後席両側スライドドア。軽初のワンアクションパワースライドドア(後席左側)を採用
・携帯リモコンで後席左側スライドドアの開閉が可能なパワースライドドア[挟み込み防止機能付]を装備。(X、T)
・パワースライドドア(後席左側)のリヤアウタードアハンドルにワンアクションスイッチを装備。スイッチを一度押すだけで解錠と自動開閉が可能な、ワンアクションパワースライドドアを軽自動車で初めて採用。(X、T)
・後席スライドドアの半ドア位置から自動的に全閉するスライドドアクローザーを装備。(X、T。Gはメーカーセットオプション設定)
・開口幅580mm、開口高1,230mmの広い開口に加え、リヤステップ高はクラストップの低さ340mm(2WD車)。
・乗り降りに役立つ乗降グリップを装備。
・スライドドア振り出し量をクラス最小の150mmに抑え、狭い場所での使い勝手を向上。
■多彩なシートアレンジ
・2回の操作で手軽にシートを格納でき、フラットな荷室スペースを実現する左右独立ダイブダウンリヤシート。リヤシートの軽量化により操作時の負担を軽減。
・170mmスライド可能な左右独立リヤスライドシートを採用。
・後席に乗る人も快適なポジションがとれる、5段階のリヤシートリクライニング機構。
■広い荷室スペース
・最大開口幅1,130mmと、開口高1,110mmの大きな荷室開口部を実現。
ダイブダウンリヤシートにより、ほぼフラットで奥行きのある荷室面を実現。リヤシートを両席格納すると27型自転車の積載も可能。
■豊富な収納スペースをもつスズキ スペーシア
・グローブボックス内にボックスティッシュ専用のスペースを新採用。グローブボックスを開けずにインパネトレーからティッシュペーパーを取り出すことができる。
・ボックスティッシュも収納可能な大容量のフロントオーバーヘッドコンソールを新採用。(X、T)
・インパネアッパーボックス(助手席)、助手席シートアンダーボックス、インパネアンダーボックス(センター)など、前席、後席周りに豊富な収納スペースを設置。
■便利で快適な装備
・直射日光を遮り後席の快適性を高める、リヤドアトリムに引出し式のロールサンシェードを軽自動車で初めて採用。(X、T)
・キーレスプッシュスタートシステムを全車に標準装備。
・カテキン・エアフィルター付のオートエアコンを全車に標準装備。
・リクエストスイッチ及び携帯リモコンキーで施錠すると、自動でドアミラーを格納する、リモート格納ミラーを採用。(X、T)
■スマートフォン連携ナビゲーション(メーカーオプション)
・スマートフォン感覚で操作ができるマルチタッチ対応6.2インチディスプレイのオーディオを採用。
・楽しく行き先を設定できる「マップルナビ」を標準搭載し、接続したスマートフォンのアプリケーションを画面上で操作できる「スマートフォン連携ナビゲーション」を、バックモニターとセットにしてメーカーオプションで設定。
スズキ スペーシア価格、燃費、スペック等
■スズキ スペーシア グレード、価格
G 2WD 1,228,500円
4WD 1,346,100円
X 2WD 1,323,000円
4WD 1,440,600円
T 2WD 1,417,500円
4WD 1,535,100円
代表グレード | スズキ スペーシアX |
---|---|
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) | 3,395×1,475×1,735mm |
ホイールベース[mm] | 2,425mm |
トレッド前/後[mm] | 1,295/1,290 |
車両重量[kg] | 850kg |
総排気量[cc] | 658cc |
エンジン最高出力[ps(kw)/rpm] | 52PS(38Kw)/6000rpm |
エンジン最大トルク[N・m(kg-m)/rpm] | 63(6.4)/4,000rpm |
ミッション | CVT |
タイヤサイズ | 155/65R14 |
JC08モード燃費 | 29.0km/L |
定員[人] | 4人 |
税込価格[円] | 1,109,850円 |
発表日 | 2013/2/26 |
レポート | 編集部 |
写真 | 編集部 |
2013年2月16日更新 情報追加! 新型スペーシアの燃費は、重いボディでありながらワゴンR越えの29.0km/L
スズキ スペーシアは、すでに各店舗では専用のリーフレット等の資料が用意されており、すでに確定スペック等も伝えられている。すでに、仮受注を受けている状態で、発売日だけを待っている。
そんな状況の中、聞こえてきたスペックは、まさに驚愕ともいえるものだった。当初、ワゴンRなどに搭載されたスズキの低燃費技術グリーンテクノロジーであるエネチャージなどが搭載されると伝えた。そのことには間違えはなかった。しかし、重くなり背が高いことによる空気抵抗の大きさから、ワゴンRの燃費を越えるのは無理かと伝えていたが、新型スペーシアの燃費は、なんと29.0km/LとなりワゴンRを越える見込みだという。
ライバルのダイハツ タントが25.0km/LでホンダN BOXが24.2km/Lなので、まさにライバルを圧倒する超低燃費性能ということになる。
この脅威の低燃費を実現しているのは、徹底した軽量化によるもの。噂では、ダイハツ タントより100kg位軽いのでは? という予想もある。さらに、発売されて半年にも満たないワゴンRのエンジン関係が、さらにブラッシュアップされ搭載されるというのだ。
また、車高は現行パレットと同程度ということになった。N BOXほど背を高くし重心を上げて、操縦安定性を不安定な方向に導くことはできない、という判断らしい。
当然、新型スズキ スペーシアの価格は、ライバルN BOXの下を狙ってくるだろうから、価格にも注目だ。
3月末で自動車メーカー各社は、年度末で決算期。販売台数ナンバー1を快走するホンダN BOXを追う新型スペーシア、そして旧型ながらピラーレスという独自の武器で攻めるダイハツ タント。さらに、パレットのOEMを受ける日産ルークスなど、まさに超ハイト系ワゴンは、まさに今が買い時。新型車とはいえ、スペーシアも決算期なので、かなりの値引きも期待できるだけに、これらのクルマの購入を考えているのなら、3月末までに購入することをおすすめしたい。
新型スズキ スペーシアは、2月26日発表か? スズキ、ホンダ、ダイハツの軽自動車戦国時代に突入!
スズキは2月末に新型軽自動車、スズキ スペーシアを発売する。この新型スズキ スペーシアは、現行パレットの後継とみられているもでるで、全高が1700mm超というスーパーハイト系ワゴンと予想されている。
現行パレットの全高は、1735mmというモデルだが、新型スペーシアはこのサイズよりさらに全高を拡大してくるとみられている。その理由は、ホンダN BOX対策だ。ホンダN BOXは、パレットよりさらに背の高いモデルとして登場。全高は、なんと1770mmまでに達している。そのクラス最大級という広大なスペースを武器に、N BOXは2012年度上半期軽自動車販売台数ナンバー1を獲得している。そんなホンダの攻勢に対して、スズキは危機感を感じているのも確実だ。
新型スズキ スペーシアは、そんなN BOX対策として、さらなる大空間をアピールしている。そのため、N BOXと同等の全高1770mmクラスになることは確実。これだけ背が高いと、横転の危険性も高まるため、スズキがなかなか標準装備化しない安全装備の横滑り防止装置(ESP)が標準装備化されることも考えられる。
さらに、スズキには、ワゴンRで開発した低燃費技術がある。高価なリチウムイオン電池を使ったエネチャージや、エコクール、13km/h以下でエンジンを停止するアイドリングストップ機能などが、新型スペーシアにも搭載される。現行パレットの燃費は、22.2km/L。ホンダN BOXの燃費は、22.2km/Lと同等。ダイハツ タントには25.0km/Lと遅れをとっているのが現状だ。このウイークポイントである燃費性能をワゴンRで開発した低燃費技術でライバルを超える低燃費性能得ることで、差別化したい考えだ。
そうなると、新型スズキ スペーシアの燃費はワゴンRの28.8km/Lがひとつの目安となる。大幅な軽量化がされると思われるスペーシアだが、背の高さからくる重量増と空気抵抗はワゴンR以上。そうなると、28.8km/Lの達成はむずかしいかもしれない。当然、タントの25.0km/Lは超えないと意味がないので、スペーシアの燃費は25.0~28.8km/Lの間と予想するのが妥当だろう。
また、スペーシアには、ホンダN-ONEなどにが採用しているボディとルーフの色を変える2トーンカラーも採用する。よりカラフルでファッシュなブルな印象にまとめるなどの試みにもチャレンジしている。
今のところの情報では、初夏によりワイルドなスタイルをもつカスタムが登場する。これは、パレットSW
に相当するモデルと言われている。通常モデルを先行投入することからも、スズキの焦りが感じられる。なんとしても、年度末であり最大の繁忙期に新型スペーシアを投入し、N BOXの独走を止めたいというスズキの意地ともいえる。スズキは、価格に対して敏感な会社だ。価格もN BOXに対抗してくることも予想できる。この後には、スペーシアと同じクラスに属するダイハツ タントをフルモデルチェンジするなどして対抗してくるだろう。まさに、軽自動車は戦国時代に突入した。
パレットは、日産へルークスという名でOEM供給されている。この新型スズキ スペーシアが、日産へOEM供給されるかは未定だ。
【ご注意】新型スズキ スペーシアのスクープ内容は、実際に発売される車名や仕様、機能などと異なることがありますので、あくまでも参考情報としてください。
■新車情報・新車試乗評価CORISM
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