プジョー5008新車試乗評価 実用重視の装備が満載、さらにプジョーらしい、しなやかで安定感抜群のフットワークが融合!【レビュー:プジョー】

CORISM / 2013年4月12日 7時7分

プジョー5008

欧州ミニバン、新型プジョー5008が、至れり尽くせりの国産ミニバン相手に通用するのか?

 ミニバンのシュアが高いのは、日本だけの特異な現象だそうだ。実際、ヨーロッパに行ってもミニバンを見かけることは少なく、コンパクトカーやセダンばかりである。メルセデス・ベンツやフォルクスワーゲンなどの欧州車も、日本でミニバンを販売しているが、痒い所に手が届き、比較的廉価な日本車に苦戦している。

 そんな激戦区である日本のミニバン市場に、プジョーは初の3列シートの新型5008を「プレミアム・7シーター」として投入してきた。ベースは同じグループのシトロエンC4ピカソであるが、プジョーが作ると真面目なスタイルになる。

 新型プジョー5008は全長4.53m、全幅1.84mと堂々とした大きさであるが、ヘッドライトから流れるようにAピラーに導かれスタイルは、数値よりはコンパクトに見える。フロントのボンネット先端には、ライオンのエンブレムが鎮座しプジョーである事を主張している。

実用的、安全装備は隙が無い

 新型プジョー5008のラインナップは、プレミアムと装備を充実したシエロの2車種。装備は5008プレミアムでも充実している。左右独立調整式エアコン(後席用エア・アウトレット付き)、クルーズ・コントロール、チルト/テレスコピックス・ステアリング、自動妨眩式ルームミラー、意外と便利なアームレスト、オート・ライト、雨滴感知式オートワイパー、バック時に障害物を知らせるバック・ソナー、坂道発進時に安全なヒル・スタート・アシストなど実用的な装備に隙はない。

 また、面白い装備として、通常のルームミラーの上にチャイルド・ウオッチ・ミラーと呼ぶ広角の小さなミラーが設置されていて後席の様子を見る事が出来る。ナビゲーションはディラー・オプションであるが、好きなナビゲーションを後付け出来るのは、使いにくいものを標準にするよりは、オーナーが自ら使いやすいと感じるものを選ぶことができるので遥かに良い。

 シエロには、更にバイキセノン・ヘッドライト、車間距離を計算するディスタンス・アラートも装備され、タイヤは16インチから17インチにアップする。また、パノラミック・ガラスルーフはシエロだけの装備で、2列目シートの頭上まで空が広がり開放感がある。ガラスルーフだけでも両者の価格差の30万円の価値がある。

 試乗車はシエロで、優しく包み込むシートに座りイグニッションをオンにすると運転席のダッシュボード上にある透明なボードHUD(ヘッド・アップ・ディスプレイ)が立ち上がる。スピード、クルーズ・コントロールなどが表示され、視線をあまり動かさなくても確認が出来る。フロント・ガラスに直接表示される他車のHUDに比べるとピントを合わせにくいが、メーター・パネルを見るよりは視線移動が少なく、安全性が高い実用的な装備である。

ミニバンであることを忘れてしまうくらい、しなやかなフットワークは、さすがプジョー

 エンジンは1.6リッター ダイレクト・インジェクション・ツインスクロール・ターボにより156psの最高出力と、1,400〜3,500rpmの比較的低く広い回転数で24.5kg・mの2.5リッター級の最大トルクを発生する。組み合わされているミッションは6速ATでアイシン製だ。シフトショックは少なく、そしてエンジン特性もこの車にピッタリで、必要なパワーを必要な時に充分に前輪に伝える。

 走り出して最初に感じたのは、どの速度域でも乗り心地が良い事。通常、背が高く、大柄なボディのミニバンは、サスペンションが柔らかいとフワフワして不安定になり、逆に固すぎると跳ねてしまいガマンを強いられる。

 しかし、新型プジョー5008はミニバンとは思えない、セダンと比べても、しなやかな乗り心地である。タイヤは215/50R17のミシュラン・プライマシーHPで快適性と運動性のバランスが取れていて、5008とのマッチングも良い。スピードを上げても、タイヤの接地感を失う事もなく車体は安定していて、コーナーも積極的に楽しめる。高バランスのサスペンションと、トルク溢れるエンジンにより、ドライバ-だけなら峠道を攻めてしまうくらい楽しい。

走りと居住性の満足度は、圧倒的に高く、さらに価格もリーズナブル

 シート配置は2-3-2の、それぞれが独立したタイプ。2列目シートは130mmのスライド幅があり、3人とも自分の快適なポジションが取れる。3列目シートも、外から見るより充分なスペースが確保されている。また、シート・アレンジは多彩で、誰にでも簡単に軽い操作感であり、日本車のミニバンにも勝るとも劣らない。独立したシートの2列目、3列目を畳むと、広大なスペースが出現する。

 どのシートに座っても、独立したシートの形状が適切で座りやすく、全て3点式シートベルトが装備され、6つのエアバッグにより、シートによっての安全性と快適性の差別が無いのは、新型プジョー5008の美点だ。エレクトロニック・スタビリティ・コントロール(ESC)、EBD(電子制御制動力配分機能)も装備され、滑り易い路面での安全性も高い。

 新型プジョー5008は、シート・アレンジだけでなく収納スペースも沢山あり、痒くない所までも手が届いている。車両価格も300万円からと、使い勝手、性能及び安全性を含めた価値を考えると輸入車とは思えないバーゲン・プライスだ。新型プジョー5008は、本物の価値が分かっている人に乗って欲しいクルマで、各シートが差別なく快適に座れ、高い安全性能と楽しい走りをもつ多彩な7人乗りのクルマが欲しい人には、自信を持って勧めたい1台だ。

プジョー5008価格、燃費・スペックなど

5008 Premium ¥3,000,000
5008 Cielo ¥3,300,000


代表グレード プジョー5008 Premiumスペック
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) 4,530×1,840×1,645mm
ホイールベース[mm] 2,725mm
トレッド前/後[mm] 1,530/1,565mm
車両重量[kg] 1,570kg
総排気量[cc] 1,598cc
エンジン最高出力[kw(ps)/rpm] 115〔156〕/6,000rpm
エンジン最大トルク[N・m/rpm] 240〔24.5〕/1,400-3,500rpm
ミッション 6速AT
タイヤサイズ 215/55R16
燃費 JC08モード 11.7km/L
定員[人] 7人
税込価格[万円] 300万円
燃料 無鉛プレミアムガソリン
レポート 編集部
写真 プジョー

CORISM(コリズム)

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