トヨタ 86新車情報・購入ガイド リーズナブルな改良で、操縦安定性と乗り心地向上!【ニュース・トピックス:トヨタ】
CORISM / 2014年4月23日 4時16分
大幅進化で価格アップなのか? それとも、価格アップを最小限に抑え地道に改良か? トヨタ86の今後は?
トヨタ は、FRスポーツカーであるトヨタ86 に一部改良を施し6月2日に発売を開始する。
トヨタ86は2012年4月にデビュー。デビュー当時、トヨタから出る久しぶりのFRスポーツカーということで話題になった。86の名は、その昔一世を風靡したFRスポーツモデルのカローラ レビン/スプリンター トレノの型式AE86が車名の由来となっている。86の名を使ったものの、クルマ好きの多くは、車名の代わりに型式で呼ぶことが多い。型式がZN6と86とは関連性がないのに、86と呼ぶのか? などと車名も話題になった。
また、このトヨタ86は、スバル との共同開発で誕生したモデルで、スバルではBRZ という名前で販売。スバルの2.0L水平対向エンジンに、トヨタの直噴技術がプラスされ200ps&205Nmを発揮する。
そして、86は毎年改良を施すとデビュー当時アピールしていたが、発売から2年、初の改良が行われた。スポーツカーとって、とても重要な部分である走りの味を決めるといってもいいサスペンションが変更された。ショックアブソーバーのフリクション特性を見直すなど、サスペンションにチューニングを施し、操縦安定性と乗り心地をともに向上させている。
この改良では、フロントサスメンバーとリヤアブソーバーの取り付けボルトが変更されていることがアピールされている。マニアックな話だが、ボルトのフランジ厚をアップさせることで、結合剛性が向上するというもの。結果、ボディ剛性アップにつながり、変更されたショックアブソーバーの効果もあり、操縦安定性と乗り心地という二律背反する性能を両方向上させているという。
たかがボルトで? と、思えるのだが、フロントは操舵時の手応えや正確さ、リヤではコーナーリング時のグリップ応答性などが向上した。このボルト現行の86にも使用可能。なにせ、ボルトなので安価。リーズナブルに現行86もバージョンアップできるというのもおもしろい。
ただし、進化に対する考え方は色々だ。価格が全く違うが、日産 GT-Rは毎年驚くくらい進化する。86の場合、進化というより本当に改良で、改良幅が分かりにくい。それは、大きく変えないで欲しいという現行86オーナーの要望だという。GT-R のように、大幅に改良して価格が多少高くなったからといって買わない、買えないという顧客は少ないだろう。
しかし、トヨタ86は大衆のスポーツカーという視点で考えると、大幅に改良して価格が上がれば、欲しくても買えない顧客も出てくるだろう。より多くのスポーツカー好きにFRスポーツの醍醐味を感じてほしいと願うと、価格アップはマイナス要因でもある。
だからといって、改良することを拒んでいては、競合車との差が出てくる上に、86そのものの輝きも時間と共に色あせる。今後のトヨタ86の進化のあり方は、86というクルマを今後どうやって育てていくのかというトヨタの考えが明確に出るかもしれない。今後、ほとんど進化しないとなると、86というクルマはこのモデルで最後。次はまた違う名前で、異なる仕掛けを考えスポーツカーを作ればいい、そういった考えにならないことに期待したい。
また、足回り関係以外では、シャークフィンタイプのルーフアンテナが標準装備された。これは、高級感もアップしなかなかスタイリッシュに見える。インテリア関連では、カーボン調加飾を施したインストルメントパネル(GT、GT“Limited”)を意匠変更。面積も増え、カーボン柄もよりそれらしくなっている。外板色には、新色クリスタルホワイトパール(オプション)、アイスシルバーメタリックを含む全7色を設定した。
今回の一部改良で、トヨタ86の価格は若干アップしている。シャークフィンアンテナの装備などを考えれば、十分に納得できる範囲ではある。トヨタ86の選び方だが、やはり走りの質を考えると最上級グレードのGTリミテッドを選びたい。GTリミテッドは、LSDやスポーツブレーキパッド、リヤスポイラー、フロントアンダーカバーなど走りの質を担保する装備が標準装備されている。
また、本革×アルカンターラのシートも標準なので、GTより価格はかなりアップするが、走りの質や満足度も大きくアップする。チューニングをして楽しみたいというのであれば、GTやGでもいいだろう。トヨタ86は、トヨタ車としては珍しくサイドエアバッグ、カーテンシールドエアバッグが標準装備されており、高い安全性能を有している。グレードで安全装備に差をつけていないのは、高く評価できるポイントだ。
トヨタ 86価格、燃費、スペックなど
■トヨタ86価格
・RC 6速マニュアル 2,056,909円
・G 6速マニュアル 2,488,909円
6AT 2,560,582円
・GT 6速マニュアル 2,879,673円
6AT 2,962,145円
“Limited” 6速マニュアル 3,065,237円
6AT 3,147,709円
代表グレード | トヨタ86(ハチロク)GTリミテッド6MTスペック |
---|---|
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) | 4240×1775×1,320mm(アンテナ含む) |
ホイールベース[mm] | 2570mm |
トレッド前後[mm] | F:1520mm R:1540mm |
乗車定員 | 4名 |
エンジン種類 | 水平対向4気筒 直噴DOHC |
ボア×ストローク[mm] | 86mm×86mm |
総排気量[CC] | 1998CC |
エンジン最高出力[ps(kw)/rpm] | 200ps(147kw)/7000rpm |
エンジン最大トルク[kg-m(N・m)/rpm] | 20.9kg-m(205N・m)/6,400~6,600rpm |
ミッション | 6速MT |
駆動方式 | FR |
サスペンション | F:ストラット R:ダブルウィッシュボーン |
ブレーキ | F&R:Vディクス |
タイヤサイズ | F&R:215/45R17 |
燃料タンク容量 | 50L |
燃料 | 無鉛プレミアムガソリン |
発売日 | 2012年4月6日 |
価格 | 3,065,237円 |
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