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「浅間ヒルクライム2014観戦記」 公道閉鎖のヒルクライム、ついに実現! 日本の自動車文化が一歩前進!!【特集・コラム:イベント・モーターショー】

CORISM / 2014年7月5日 6時28分

アルフェッタ

二年越しの夢の結実。

 去る6月14日・15日、長野県小諸市の浅間2000パークをメイン会場に、チェリーパークラインで「浅間ヒルクライム2014」が開催されました。

 今回で3回目となる「浅間ヒルクライム」。クラシックカーにレーシングカーはじめ、二輪や競技用サイドカーまで幅広いカテゴリーのエントラントたちによる本格的なヒルクライムを目指し始まったイベントです。

 2012年の第一回、昨年の第二回と開催してきました。ただし、前回までは、チェリーパークラインでのヒルクライムは、チェリーパークラインでの一般車両との混走によるパレードランという形式が取られていました。

 浅間2000パーク内でのジムカーナや、私道でのスペシャルステージ等を開催してきたものの、「チェリーパークラインの封鎖してのヒルクライム」の実現を目標と掲げ、関係機関への働きかけを行ってきました。

 結果、今回ついにチェリーパークラインの公道封鎖しての開催が実現したのです! これにより、レーシングカーなど、ナンバーを取得していないクルマの走行も可能になります。しかし、本格的なヒルクライムとはいかず、取り決めで制限速度は厳守することに。大会主催者で設定した時間に、どれだけ近づけるかを競うものとなりました。本格的なヒルクライムに向けて、大きく一歩前進です。

 そして、初回以来天候に恵まれなかった浅間ヒルクライム。今年は、2日間とも抜けるような青空。広く広がる佐久平や周囲の山々、そして目にも鮮やかな空のもと、チェリーパークラインを駆け上がる名車の数々。主催者のみならず、エントラント、来場の観客にとっても「ようやく登り切れた」ヒルクライムになったことでしょう。

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え、そんなクルマも? 大盛り上がりのジムカーナに、ピアッジョのミーティングも同時開催。

 浅間2000の駐車場を使ってジムカーナも開催。全部のクルマではありませんが、ここにも魅力的なクルマも出場。小回りの苦手なはずのレーシングカーから、ホンダS800など往年の名車まで多数が参加。ギャラリーの目を釘付けにしていました。そして、4輪だけではなく二輪のライダーたちも多数参加。とても、バラエティに富んだイベントとなりました。

観戦でも、鑑賞でもない自動車文化へのいざない。

 今回、公道封鎖という形で開催された今回のヒルクライム。世界的には、歴史的にも数多くの大会が開催されています。しかし、モータースポーツとは違う、また博物館やイベントで展示されているクルマを鑑賞する、愛でることとも違う感動があるのです。それが、ヒルクライムの感想でした。

 クルマは、やはり動くもの。だから、ヒルクライムはそのぐんぐんと登ってくるクルマ、その音、挙動を目の当たりにします。しかも、レーシングカーもありますが、流通しているクルマで駆けあがるのです。モータースポーツはどうしても、誰でもが参加出来るものではありません。青空のもと、青々と茂った木々の間にエンジン音を響かせ駆けあがってくるクルマを目の当たりにする、メカニカルノートを響かせて山なみを駆け上がるクルマを見ていると。もしかしたら自分にも参加できるかもしれない。そんな「予感」が芽生えてくるものです。

 ヒルクライムは、自動車文化が低い日本では、開催が難しかった自動車イベントでした。今回の「浅間ヒルクライム2014」では、地元の協力もあって公道封鎖も実現。駅伝で封鎖することはあっても、自動車のイベントではなかなかありませんでした。今回の公道封鎖は、ヒルクライムという自動車文化が日本で息吹を上げ根付くための大きな1歩といえるでしょう。

 自動車のイベントとは、一部のお金持ちの道楽と捉えられる風潮がまだまだあるような気がします。しかし、これだけたくさんのクルマを生産し、クルマが普及している日本。もっと多くの人に、移動手段以上の付き合い、クルマを楽しむ風土が広がってもよいのではないでしょうか。

 エントラントとして参加する、オフィシャルとしてサポートする、観客として観戦する。クルマのイベントが新しい絆を作るのこともできるでしょう。そういう意味で、いろいろな形のクルマのイベントが開催されることを強く望みたいと思います。

 また、いろいろなイベントが自動車立国として、自動車文化という点においても、さらに1つステージをあげられるような気がするのです。もっと多くの人の心に刻まれるような自動車イベントが増えていくといいと思います。

 今回日本では快挙ともいうべき、公道封鎖して開催された「浅間ヒルクライム2014」に行ってみて、こんな地域との連携や理解を少しずつ深めながら回を重ねる自動車のイベントが今後も続きますように。そして、こんなイベントがいろんな地域でもっと開催されるように。願わないではいられません。

(レポート:中込健太郎)

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