日産スカイライン試乗記・評価 ターボとハイブリッドという明確な2つの個性が新型スカイラインの魅力【レビュー:日産】

CORISM / 2014年9月18日 16時0分

日産スカイライン

ライバルは、世界のプレミアムセダン!

 新型日産スカイライン に乗って「目線が高くなった」とすぐに感じた。走りの質、品質、安全性能と、すべてが世界基準となった。もはや、国内のトヨタ マークX がライバルというより、メルセデス・ベンツCクラスBMW3シリーズ といったプレミアムブランドと同じ土俵に上がっている。

 新型日産スカイラインが、こうした欧州のプレミアムブランドと同じ土俵に上がらなくてはならない理由がある。もはや、国内のセダン マーケットは完全に沈黙状態。とはいえ、輸入車や国産ハイブリッドは安定した販売台数を維持している。つまり、こうしたライバルと同じ土俵に上がらない限り、国内スカイラインの生きる道は無いともいえる。そうした危機感が、誕生から56年という歴史を刻んできたスカイラインを大きく変貌させた。

 エクステリアデザインは、とにかくアグレッシブだ。低くワイドに構えたフロントフェイスは、とくに印象的。まるで鷹などに代表される猛禽類のような鋭い眼光をもつヘッドライトは、スカイラインの精悍さとスポーツモデルであることを明確にアピールする。

 インテリアは、ラグジュアリー&スポーティなイメージ。ドライバー席は、まるでコックピットのようでな包まれ感があるのに対して、パッセンジャーは逆にラグジュアリーな空間に身をゆだねる雰囲気を併せ持つ。また、上画面が8インチワイド、下画面が7インチワイドというサイズをもつツインディスプレイもユニークで先進性を感じさせるアイテム。このツインディスプレイは、上画面がナビ、下画面がエアコンなどの操作となっている。

圧倒的な加速力と低燃費を両立したスカイライン350GTハイブリッド

 そして、欧州のライバルと勝負するために目線を高くした新型日産スカイラインが選んだパワーユニットは2つある。この2つのパワーユニットが、スカイラインに異なった2つの強烈な個性を与えている。単に排気量違いという容易なものではない。このパワーユニットの選択が、新型スカイライン選びを難しくしているものの、どちらも良いので、まさにうれしい悩みというところだろう。

 新型スカイラインに搭載されるパワーユニットは、新世代2.0Lダウンサイジングターボの200GT-t、そして3.5Lエンジン+ハイブリッド システムの350GTハイブリッドということになる。端的に表現すると200GT-tが「軽く速い」。350GTハイブリッドが「重厚で速い」。共通していることは、どちらもスポーツセダンとして、ライバルに負けない十分な速さをもっていることだ。

 まずは、スカイライン350GTハイブリッド。パワーユニットは3.5L VQ35HR型エンジン(306ps&350Nm)にHM34型モーター(68ps&290Nm)が組み合わされ、システム出力は364psを誇る。日産が自ら世界最速のハイブリッドと言うだけあり、その加速力は強烈。アクセルを踏み始めた瞬間から、高出力のモーターが大トルクでクルマを前に進め、わずかに遅れてエンジンの回転が上がると、まさに異次元の加速フィールをみせてくれる。アクセルを踏んだ瞬間に、まず体がシートバックに押し付けられる。

 驚きなのは、長時間にわたり強烈な加速Gを保ったまま加速していく。これだけの加速力を持ちながら、荒々しくなく、とにかく重厚でスムースなのが特徴だ。また、VQ35HRエンジンもレブリミットが6,800回転と高回転型。エンジンも良く回るので、とても気持ちがいい。このあたりは、2.0Lターボを積んだ200GT-tとは全く違うタイプのクルマであると感じる部分。

 圧倒的な加速力を持ちながら、燃費が良いという点がハイブリッド車の魅力でもある。アクセルを全開にできるシーンは、日本の交通事情を考えるとそうそうないので、大半はアクセルをほんのちょっと踏むくらいだ。そんな時こそハイブリッド車のメリットが生きてくる。

 日産の1モーター2クラッチ式のハイブリッドシステムは、随分と洗練され熟成度がアップしている。もはや、ギクシャク感は無く、とにかくスムースでありながらダイレクト感がある。エンジンを切り離しEV走行できる範囲も広がっていて、運転のコツさえつかめば積極的にEV走行を使い低燃費走行ができる。その結果、3.5Lエンジンとは思えない18.4㎞/Lというクラストップレベルの低燃費を実現した。

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CORISM(コリズム)

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