フォード エコスポーツ試乗記・評価 軽快感際立つフォードのエントリーSUV【レビュー:フォード】

CORISM / 2014年12月3日 6時45分

フォード エコスポーツ

フォードのSUVラインアップを支えるエントリーモデルがエコスポーツ

 フォードコンパクト SUV であるエコスポーツの輸入が始まった。フォード エコスポーツは、フィエスタの基本プラットホームをベースに、「ONE FORD」のキャッチフレーズの元に作られた世界戦略車だ。

 フォードは、エベレスト、エクスプローラー、クーガ 、エスケープなど、さまざまなクラスにSUVをラインナップしている。フォードSUVのエントリーラインを受け持つベーシックなモデルが、新たに開発されたエコスポーツである。

 エコスポーツの小さなボディは、アメリカ向きではないが、ヨーロッパでは小型SUVが良く売れているし、新興国でも道路事情なども関係してSUVタイプのクルマは人気が高い。フォード エコスポーツも世界100カ国以上で販売されるクルマである。

 エコスポーツの販売の中心となるのは新興国なので、生産も中国、インド、タイ、ブラジルの4カ国とされている。日本には、タイ製のエコスポーツが輸入されている。

残念ながらエコブーストエンジンの搭載は見送られ、自然吸気の1.5Lエンジンが搭載された

 フォード エコスポーツのコンパクトなボディデザインは、塊感があってなかなか良い。かなり大きめのフロントグリルなどと合わせて、独特の存在感を主張する。小さなクルマとは思えないようなデザインである。最近のフォード車に共通するキネティックデザインと呼ぶ力強さと、躍動感を融合させたデザインテーマに基づいたものだ。

 エコスポーツのインテリアは、コンパクトクラスだけに特に品質感に優れたものとはいえない。それでも独特のデザイン処理が施されることで、安っぽさを払拭して一定の質感を感じさせる仕上がりである。

 エコスポーツは、ボディサイズ割に室内空間はまずまずの広さが確保され、ほかのフォード車で比べるとクーガと変わらないくらいの広さがある。ラゲッジスペースも十分で、標準状態で333Lから、6:4分割のダブルフォールディング機能付きリヤシートを倒すと、最大で1238Lにまで拡大する。他にも豊富な収納スペースが確保されている。

 エコスポーツの搭載エンジンは、1.5Lの自然吸気DOHCで、Ti-VCT(吸排気独立式可変バルブタイミング)を備えていて、82kW/111N・mのパワー&トルクを発生する。際立ってパワフルなエンジンとはいえないが、エコスポーツの1270kgという車両重量に見合った実力である。このエンジンには、6速デュアルクラッチのトランスミッションが組み合わされている。

 最近のフォード車には、エコブーストと呼ぶダウンサイジングされた小排気量直噴ターボ仕様エンジンが搭載されているが、日本仕様のエコスポーツには搭載されなかった。これは、やや残念なところである。タイではエコブーストエンジンの生産ができないことが影響している。

軽快感ある走行性能は好感度大! FF車ながらオフロード性能も高い

 エコスポーツのエンジンは、エコブーストではないものの、エンジンの吹き上がりはスムーズで、アクセルワークに対するレスポンスも良い。なので、ストレスを感じることなく、走らせることができる。SUVというと、ボディの重さが影響して、とかく鈍重な走りをイメージしがちだが、エコスポーツはむしろ軽快感のある走りが印象的だった。

 6速のデュアルクラッチも滑らかな変速を見せ、通常のAT車を運転するのと変わらない感覚で運転ができる。同時に14.5km/LのJC08モード燃費は、フォードのSUVとしては最高の数値だという。まあほかのフォードSUVは、ボディが大きくエコスポーツはコンパクトなサイズのSUVなので当然といえば当然である。

 エコスポーツの最低地上高は180mmの設定で、本格的な悪路やオフロード走行も想定に入れたものとされている。これは乗り心地や操縦安定性に影響する要素だが、さまざまな走行シーンで走らせても、妙にふらついた感じを与えることもなく、普通のコンパクトカーと変わらない感覚の走りを実現していた。

 エコスポーツの足回り仕様そのものは、フィエスタ用がベースとされていて、SUVボディのエコスポーツに向けて入念なチューニングが行われたという。

 エコスポーツには、最新の安全装備である追突軽減ブレーキこそ設定されていないが、ESPやTCS、ABS、EBDなど、一般的な安全装備は標準で装備されている。パッシブセーフティに関してもニーエアバッグを含む7つのSRSエアバッグが標準だ。またカーナビはオプション設定となるが、それ以外の快適装備の充実度も高い。

 フォード エコスポーツの価格は、246万円の設定。最近は輸入車のコンパクトSUVの競合が激しく、クロスポロを始め、プジョー2008、ルノー・キャプチャーなどの競合車がある。エコスポーツは、これらの車種に比べて割安感のある水準に設定されている。フォードの販売規模で、この価格設定は相当に頑張ったものといえる。ホンダのヴェゼルなど、日本車に比べたらまだ高いが、輸入車としては納得モノの設定といえる。

フォード エコスポーツ価格、燃費、スペックなど

■フォード エコスポーツ価格
・タイタニアム 2,460,000円


代表グレード フォード エコスポーツ タイタニアム
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) 4,195×1,765×1,655mm
ホイールベース[mm] 2,520mm
トレッド前/後[mm] 1,520/1,525mm
車両重量[kg] 1,270kg
総排気量[cc] 1,497cc
エンジン最高出力[kW(PS)/rpm] 82(111)/6,300rpm
エンジン最大トルク[N・m/rpm] 140/4,400rpm
ミッション 6速パワーシフトAT
タイヤサイズ 205/60 R16
JC08モード燃費 14.5 km/L
定員[人] 5人
税込価格[円] 2,460,000円
発売日 2014/5/31
レポート 松下 宏
写真 編集部

CORISM(コリズム)

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