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ポルシェ マカンターボ(macan turbo)試乗記・評価 SUVというより、背の高いスポーツカー!?【レビュー:ポルシェ】

CORISM / 2015年6月22日 6時15分

ポルシェ マカンターボ(macan turbo)

SUVの姿をしていても、ひと目でポルシェと分かるスタイリング

「クルマを購入する時の基準は、何ですか?」。スタイル、性能、大きさ(外寸、室内、荷室の広さ)。あるいは友人の勧め、セールスが気に入ったからなど……。ブランド(自動車メーカー、ディーラー)も大きな要素ですね。特にバックや時計と同様に高価な車ほど、ブランドで決めている部分も多いのではないでしょうか。数多くある自動車メーカーでも、ポルシェは私の大好きなブランドの一つです。

 ポルシェ と言えば、やはり911です。しかし、911だけでは商売にならないため、北米や中国でも人気のSUV であるカイエン が発売されました。すでに、発売されてから10年以上を経過し、ポルシェの人気モデルへと成長しました。一方、カイエンより小さなボディ、そしてもう少し安価な価格を望んでいたポルシェファンも多いでしょう。その希望を汲み取ったモデルがマカンです。日本に導入されたのは、マカン(2.0L直列4気筒ターボ)、マカンS (3.0LV型6気筒ツインターボ)、マカン・ターボ(3.6LV型6気筒ツインターボ)の3種類です。

 試乗したのは、トップモデルのマカン・ターボ。エクステリアは、いつものポルシェ顔で遠くからでも一目でポルシェとわかるデザイン。カイエンより一回り小さく、引き締まったスタイルは好感が持てます。スラントしたヘッドライトは911に通じるデザインです。ボンネットは、ヘッドライト部分がくりぬかれており、通常だとコストがかかるので採用されませんが、ポルシェのアイデンティティを守るため許されたと推察します。また、盛り上がったフロントフェンダーは運転席からも見え、ポルシェらしさを主張しています。

 インテリアもポルシェの文法に沿ったデザイン。シフトレバーの周囲とルーフのスイッチも他のモデルと共通の配置です。整然と並んだそのスイッチは、表示をしっかり見ないと何のスイッチかは分からなく、私は少々不便に感じました。まぁ、オーナーになってしまえば、このスイッチに慣れブラインドタッチが出来るのかもしれません。

 シートはサイドサポートが強めで固めのスポーツシートが装備されています。長時間座っても疲労は最小限の優れたシートです。広大なカイエンの室内と比べるとコンパクト でありますが、大人4人が座っても足下を含め快適な空間が確保されています。電動のリアゲートを装備した荷室も必要充分なスペースです。

400psを発揮するマカンターボ。0-100㎞/h加速は、わずか4.8秒の瞬足!

 結論から言えば、試乗してマカンをとても気に入りました。クルマが放つオーラがポルシェだからというのもあります。しかし、静かな車内、しなやかな乗り心地、軽いけど情報が多いステアリングフィーリングは高級スポーツカー ともいえるものです。

 アイドリング・ストップ機能付きのターボのエンジンは、294KW(400PS)の最高出力に7速PDKを組み合わせ、スタートから100km/hまで4.8秒と266km/hの最高速度を誇ります。加速性能はケイマンSと遜色ない高性能エンジンですが、アクセルを踏みつけてもクールに加速し、全てに余裕がある大人のスポーツカーの味付けです。

 高速道路に入ってもマカンの好印象は変わりません。100km/hのスピードではエンジン音、ロードノイズも何処か遠くから囁くだけの静かな室内で静粛性はとても高いです。高速走行中は、路面に吸い付くような走行フィーリングです。優れたハンドリングと相まって、100km/hのスピードが半分の50km/hで走行しているような感覚になるほどです。

 高性能車の中には、ゆっくり走ることがとても苦痛のクルマがありますが、マカンの場合は上質な乗り心地と正確なステアリングは、どのスピード領域でも楽しく運転が出来ます。このフレキシブルさは、まさに高級車と呼べるものでしょう。マカンは、背の高いSUVではありますが、いざ走り出すとまるで高級スポーツカーと呼べる走行性能を得ることができます。

 車両を返却する頃には、私の心はすっかりマカンに囚われてしまいました。私が思うジャストなボディサイズ、高級ホテルでくつろぐ様な上質感、乗り心地、スポーツカーと遜色ないハンドリング。考えれば欲しい理屈は沢山出てきますが、それよりなにより直感的にマカンに恋をしてしまったというのが本音です。

スポーティさでは、ライバルを凌駕するマカン。しかし、劣るところも・・・?

 同じクラスのスポーティなSUVとしてレクサスNXBMW X4 などがありますが、スポーティ度と洗練度はマカンが頭一つ秀でています。一方、ナビゲーションシステムなど快適装備と価格の優位性はNX、X4の方が勝っています。

 ポルシェ マカンのベストな選択は、お金に余裕がある人はターボがいいでしょう。ただ、マカンSが性能、価格のバランスが取れてベストなモデルです。と、思っていました。ところが、日をあらためて2リッターターボモデルであるエントリグレードのマカンに乗ったところ、気持ちがコロッと変わってしまいました。加速性能はターボ、マカンSにはもちろん敵わないのですが、必要充分以上の性能があり、エントリグレードのマカンで充分だと思いました。結局、マカンは全てのモデルがお勧めということになってしまいました。

ポルシェ マカン価格

■ポルシェ マカン価格
・マカン 6,390,000 円
・マカンS 7,440,000 円
・マカン ターボ 10,280,000 円

ポルシェ マカン燃費、スペックなど

代表グレード ポルシェ マカン ターボ
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) 4,700×1,925×1,625mm
ホイールベース[mm] 2,805mm
車両重量[kg] 1,925kg
総排気量[cc] 3,604cc
エンジン最高出力 294 kW (400 hp)
エンジン最大トルク[N・m/rpm] 550/1,350-4,500rpm
ミッション 7速AT
最高速(㎞/h) 266 km/h
0-100㎞/h加速(秒) 4.8 秒 (4.6 秒 Sport+)
定員[人] 5人
税込価格[円] 10,280,000 円
レポート 丸山和敏
写真 編集部

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