マセラティ ギブリ(Ghibli)試乗記・評価美しさ際立つスポーツセダン【レビュー:マセラティ】
CORISM / 2015年6月27日 6時20分
ライバルはEクラスや5シリーズ!
イタリアの高級車ブランドであるマセラティ から、普及版ともいえるギブリ が登場した。先にハイパワー版のギブリSやギブリS Q4が登場した後、本命の量販モデルともいうべきギブリが登場した。
マセラティは、2015年に年間5万台を販売することを目標に掲げていて、それを達成するために開発されたのがマセラティ・ギブリだ。中でもベースグレードとなるギブリが量販モデルである。世界の自動車市場が成長を続ける中で、マセラティも成長路線を目指している。
マセラティ ギブリは、クワトロポルテ に比べるとボディサイズはやや小さい。大きく違うのは全長とホイールベースで、全長は300mm、ホイールベースは170mm短いから、完全にクラスが違うクルマと考えていい。クワトロポルテがSクラスや7シリーズの対抗モデルであるとすれば、ギブリはEクラスや5シリーズの対抗モデルということになる。ただ、ボディの全幅や全高は、クワトロポルテとほとんど変わらない数字であり、全体としてワイド&ローの堂々としたイメージは変わらない。
マセラティ ギブリの外観デザインは、いかにもマセラティらしいもので、グリル中央に配置されたトライデントのエンブレムやグリルよりも高めの位置に配置されたヘッドライトなど、マセラティの文法に則ってデザインされている。
インテリアは、オプションのフルプレミアムレザー仕様が設定されていたこともあり、相当にラグジュアリーな雰囲気にあふれていた。全長とホイールベースが切り詰められているので、後席の居住空間は十分な余裕というわけにはいかないが、大人4人が乗るなら十分な広さが確保されている。シート形状やフロアトンネルのため、5人目が乗るのはやや厳しい。
圧倒的な美しさと速さの共存こそがマセラティ ギブリの魅力
ギブリに搭載されるエンジンは、V型6気筒3.0Lのツインターボ仕様。これは、ギブリSやギブリS Q4用と基本的には変わらない。過給圧の調整などによって動力性能はやや抑えられ、243kW/500N・mのパワー&トルクを発生する。抑えられているといっても最大トルクは500N・mを発生するのだから、ギブリの車体にはあり余る動力性能である。
エンジンを始動させると、マセラティらしいエンジン音が室内に入ってくる。V8エンジンの独特な迫力にこそ及ばないが、排気音も含めてマセラティならではの独特の雰囲気を感じさせるサウンドである。
走らせると、速さも相当なレベルにあるのが分かる。特にパワーモードに切り替えると、エンジン音、排気音が高まると同時にアクセルワークに対するレスポンスも格段に良くなって、豪快な走りを感じさせる。極めてメリハリが効いた設定がされている。
ギブリの走りは、どちらかというと直線番長的な走りのフィールだが、かなり大きめのボディを持つギブリとしては、それも止むを得ないところでもある。
足回りは、高級セダンとしてはけっこう硬めの印象ながら、快適性もそれなりのレベルが維持されている。操縦安定性と乗り心地をバランスさせた足回りと言って良いだろう。
ギブリの価格は、車両本体価格が895万円。試乗車にはいろいろなオプションが装着されていたから、1000万円を軽く超える仕様になっていた。ギブリの登場によって、2014年から2015年にかけてマセラティの販売台数は大きく伸びている。今後、初期受注がひと段落した後、1000万円級のクルマの売れ行きがどうなるかが注目される。
マセラティ ギブリ価格、燃費、スペックなど
代表グレード | マセラティ ギブリ |
---|---|
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) | 4,970×1,945×1,485mm |
ホイールベース[mm] | 3,000mm |
車両重量[kg] | 1,950kg |
総排気量[cc] | 2,979cc |
エンジン最高出力[kw(ps)/rpm] | 243kw(330ps)/4,750rpm |
エンジン最大トルク[N・m(kg-m)/rpm] | 500N・m/1,600~4,500rpm |
ミッション | 8速AT |
JC08モード燃費[km/l] | 7.6km/l |
定員[人] | 5人 |
税込価格[円] | 8,950,000円 |
レポート | 松下宏 |
写真 | 編集部 |
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