ルノー キャプチャー新車情報・購入ガイド エンジン改良&アイドリングストップ機能が追加され、燃費が向上し17.2㎞/L! 【ニュース・トピックス:ルノー】
CORISM / 2016年3月21日 6時30分
トルクは約8%アップの205Nmへ! よりキビキビ感ある走りと低燃費を両立。しかし、歩行者検知式自動ブレーキ装備は見送り
ルノーは、コンパクトSUVのキャプチャーをマイナーチェンジし発売を開始した。
ルノー キャプチャーは、「Explore(冒険の旅に出る)」をテーマとするコンパクトクロスオーバー。キャプチャーのボディサイズは、全長4,125×全幅1,780×全高1,585㎜というコンパクトなボディサイズをもつ。このBセグメントのSUVは、欧州を中心に高い人気を集めている。
このクラスのSUVは、日本国内においてライバルが多い。同じフランス車であるプジョー2008、イタリア車ではフィアット500X、日本車ではマツダCX-3、日産ジューク、トヨタ アクア Xアーバン、ホンダ ヴェゼル、スズキ SX4 Sクロスなどがある。パワーユニットは、ガソリンにディーゼル、ハイブリッドがあり、さらにFFや4WDもあるなど選択肢は豊富だ。
そんな中、ルノー キャプチャーは、なかなか厳しい状況に置かれている。エンジンは1.2Lターボのみでハイオク仕様。4WDは無くFFのみとなる。また、安全装備面でも物足りない。歩行者検知式自動ブレーキなどは用意されていない。プラットフォームなどを共有する日産ジュークには、歩行者検知式自動ブレーキが標準装備化されている。ルノーと日産の関係を生かし、早急な安全装備が望まれる。また、価格も輸入車ということもあり高めの設定であることから、国産のライバルと競合すると旗色は悪い。
ただし、キャプチャーには、他を圧倒するデザインという魅力がある。洗練されたスタイリッシュなデザインは、さすがルノーと呼べるもの。圧倒的なデザイン力が魅力のコンパクトSUVといえる。インテリアデザインもユニークだ。コンパクトなサイズながら、広がり感と力強さを融合したインパネデザインが採用されている。シートデザインもアクティブなもので、シートカラーもグレーやオレンジなどのカラーが使われている。さらに、このシートはジッパーで脱着可能なジップシートクロスと呼ばれるアイデアが採用され、アクティブなSUVらしい装備となっている。
キャプチャーのマイナーチェンジでは、こうしたデザイン面に関しては、ほとんど手が加えられていない。外観上では、新ボディカラーが追加された。ルーフをボディカラーと異なる色にした2トーンのベージュ サンドレM(ボディ)+イヴォワール(ルーフ)と、ベージュ サンドレM(ボディ)+ノワール エトワールM(ルーフ)が加わった。
今回のマイナーチェンジでは、まずエンジンの出力はが変更された。1.2Lのターボエンジンは、120psから118psへと2psのパワーダウンされている。その代りに最大トルクは190Nmから205Nmへと約8%も増大している。これだけもアクセルを踏んだ瞬間の力強さは、マイナーチェンジ前を超えるものになっているのだが、さらにミッションのギヤ比も変更。1~3速はローギヤード化され、さらに力強さを増している。キャプチャーの最大トルク発生回転数は、2,000回転とダウンサイジングターボの中ではやや高め。回転がわずかに上がるまでのトルクの細さをローギヤ化で補っている。逆に一定速度まで加速した場合、最大トルクが205Nmに増大されたことを生かし、4~6速はハイギヤード化されエンジンの回転数を抑制。より低燃費なクルージングを可能としている。キビキビ感と低燃費をエンジンの特性に合わせ再チューニングし両立させている。
そして、ようやくアイドリングストップ機能であるストップ&スタート機能が追加された。これにより、燃費は17.2㎞/Lへ向上した。マイナーチェンジ前のキャプチャーは、燃費が公表されていなかったが、こうした改良により、実燃費も大幅に向上していると予想できる。
ルノー キャプチャーの価格は、エントリグレードのゼンが2,569,000円。上級グレードのインテンスが2,672,000円となっている。キャプチャーは、国産車と比べるとやや価格は高めだ。ただし、洗練された美しいスタイルは魅力的で、懐の深いフットワークはSUVながら気持ちのよい走りと乗り心を両立。そうした優れた面を加味すれば、ある程度納得のいく価格ともいえる。
ただし、今がキャプチャーの買い時かというと少々微妙だ。やはり、歩行者検知式自動ブレーキが装備されていないので、安全面であまりお勧めできないからだ。歩行者検知式自動ブレーキは、プジョー2008やマツダCX-3、スズキ SX4 Sクロスにも用意されていない。すでに、EURO NCAPでは、歩行者検知式自動ブレーキが標準装備化されていないと最高評価となる5星が取れなくなっていく。こうした装備の装着が遅れているフランス系メーカーも、販売面に影響することから歩行者検知式自動ブレーキの装備を進めるしかない状況下になってきている。キャプチャーも近い将来歩行者検知式自動ブレーキが標準装備化されるのも時間の問題ということになる。そうなると、やはりキャプチャーの買い時は、歩行者検知式自動ブレーキが装備されてからということになる。
ルノー キャプチャー価格
・ルノー キャプチャー インテンス 2,672,000円
・ルノー キャプチャー ゼン 2,569,000円
ルノー キャプチャー燃費、スペックなど
代表グレード | ルノー キャプチャー インテンス(FF) |
---|---|
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) | 4,125×1,780×1,585mm |
ホイールベース[mm] | 2,605mm |
車両重量[kg] | 1,280kg |
総排気量[cc] | 1.197cc |
最高出力[kw(ps)/rpm] | 87(118)/5,000rpm |
最大トルク[Nm(kg-m)/rpm] | 205(20.9)/2,000rpm |
トランスミッション | 6速エフィシエント デュアル クラッチ |
タイヤ | 前後205/55R17 |
定員[人] | 5人 |
消費税込価格[円] | 2,672,000円 |
レポート | 編集部 |
写真 | ルノー |
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