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レクサスRX試乗記・評価 圧倒的な低燃費性能と、上質な乗り心地をもつラグジュアリーSUV【レビュー:レクサス】

CORISM / 2016年5月9日 17時17分

レクサスRX

ひとクラス小さいNXでは好印象だったが、RXでは・・・

 レクサスRX は、「RXでありながらRXを超える」をコンセプトにフルモデルチェンジをした。従来モデルと比較して全長を120mm大きくし、そのうち50mmはホイルベースの延長分である。スタイルはレクサスの顔であるスピンドルグリルの切り返し位置を高くし、より迫力が増している。カタログでは「知的な大人の色気」を謳い、側面はいくつものラインがフロントからリヤに伸びやかに流れ、プレミアムモデルに相応しいスタイリングとなった。一目でレクサスだと分かるデザインだが、逆にニューモデルとして、やや新鮮味に欠けるようにも見える。

 最初の試乗は、RX200t(AWD)から。車名のようにエンジンはNX でも採用された2.0L直列4気筒ターボ。いわゆるダウンサイジングターボである。排気量を小さくすることで、エンジンを小型化し軽量化に貢献。さらに、低回転で最大トルクを発揮するセッティングにし、なるべく低い回転で速度を上げる。そのため、日常的な使い方では低燃費になる。

 一方、必要な時はターボで過給し従来エンジンより高パワーを搾り出す。欧州高級車メーカーの一部では「ライトサイジング」と呼び、速くなりながら燃費も良くなっている。この世界的な流れに日本のメーカーは遅れてしまったがクラウン、そしてRXにも搭載された。

 NXでは好印象のエンジンだったので期待して乗りだしたが、NXに対して一回り大きなボディには文字通り少し荷が重い。発進時など低速時に、充分ではあるが車の重さを感じてしまう。一旦、ターボ効き出すとそんなネガティブの事は忘れてしまうほどターボの威力は凄い。最高出力238PS、最大トルク350N・m、燃費も11.4km/l(JC08モードAWD)と経済性と性能のバランスが取れたエンジンであり、高速道路へ進入するときにも余裕である。高速道路でもエンジン音は低く、高級オーディオを楽しめる。

際立つ上質な乗り心地

 試乗で一番良いと感じたのは、乗り心地が上質になった事である。太く重いタイヤ(235/55R20)であるにもかかわらずセダンのようなしなやかな乗り心地、FFベースのAWD を意識しない自然なコーナリングを誇る。高速道路では、アウトバーンで鍛えられたドイツ製のSUV には適わない場面もあるが「レクサスだ」と胸を張っていい足回りである。

 内装のクオリティは高く、スッキリとしたクールなインテリには好感が持てる。シートも見た目だけでなく機能的にも優れている。また、後席も充分に広くゲストを優しくもてなしてくれる。

 ナビゲーションは12.3インチワイドディスプレイが採用され、画面も大きく表示が見易く地図画面はとても綺麗である。フロントシールドガラスに表示されるヘッドアップディスプレイは、スピードだけでなくナビなどとも連携し必要な情報が映し出される。唯一気になったのがシフトレバーの後ろに配置されたワイドディスプレイのリモコンは、節度に欠けドライバーが的確に操作するのは少々難しい。音声認識などを含め、より容易で安全な入力方式を提案して欲しい。

お勧めはハイブリッドの450h。その訳とは?

 ハイブリッド モデルの450h”F SPORT”AWDは、前モデルからパワーユニットを進化させシステム最高出力は299PSから313PSとした。V6 3.5Lエンジン262PSにフロントモーター167PS、リヤモーター68PSを組み合わせた電気式AWDシステムを採用したハイブリッドシステムである。パワーだけでなく燃費も前モデルの17.4km/lから18.8km/l(JC08モード)に引き上げられている。このクラスのSUVとしては、圧倒的な燃費性能を実現している。

 エンジンが暖まった状態では、モーターだけで力強くかつ静かに発進。この力強さは450hだからであり、この余裕は200tより一回りも二回りも逞しい。カーブでは、FFベースのAWD、しかも2トンオーバーの車重であるが、アンダーステアも軽く、粘るサスペンションは車の重さをあまり感じさせない。走行性を含め全体の質感は高く、正に開発者が狙った「RXを超える」の言葉通りに仕上がっている。

 高速道路でも静かで余裕がある。直進安定性も高く、軽くステアリングに手を添えているだけで矢のように進み、ドライバーのストレスは最小限である。また、自動ブレーキを含む先進安全装備レクサス・セフティ・システム・プラスを採用。ミリ波レーダーと単眼カメラで車両や歩行者を検知し衝突回避のため警報やブレーキ制御をおこなう。レクサスは自動ブレーキは他社に遅れていたが、やっと標準装備となった。それでも、メルセデス・ベンツボルボ などの自動ブレーキと比べると物足りない状況。プレミアムブランドに相応しい、更なる安全装備の向上に期待したい。

 さて、レクサスRXでのベストチョイスは、やはり450hだ。降雪地帯を走らないならFFでも充分であるが、レクサスのプレミアムSUVだからこそ必要がなくてもAWDモデルをお勧めしたい。雨天時の高速道路などでも、安定感が違う。200tも悪いわけではないが、燃費性能や高い動力性能など450hの余裕を知ってしまうとレクサスRXの本命は450hになる。

レクサスRX価格

■レクサスRX200t価格
・RX200t 2WD 4,950,000円/AWD 5,210,000円
・RX200t“version L” 2WD 5,950,000円/AWD 6,210,000円
・RX200t“F SPORT” AWD 6,050,000円

■レクサスRX450h価格
・RX450h 2WD 6,025,000円/AWD 6,285,000円
・RX450h“version L”2WD 7,025,000円/AWD 7,285,000円
・RX450h“F SPORT”AWD 7,425,000円

レクサスRX燃費、スペックなど

代表グレード レクサスRX450h Fスポーツ
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) 4,890×1,895×1,710mm
ホイールベース[mm] 2,790mm
車両重量[kg] 2,130kg
総排気量[cc] 3,456cc
エンジン最高出力[kW(ps)/rpm] 193 (262) / 6,000rpm
エンジン最大トルク[N・m(㎏-m)/rpm] 335 (34.2) / 4,600rpm
モーター最高出力[kW(ps)] 前123 (167) 後50 (68)(1基当り)
モーター最大トルク[N・m(㎏-m)] 前335 (34.2) 後139 (14.2)
システム全体出力[kW(ps)] 230(313)
ミッション 電気式無段変速機
JC08燃料消費率[km/l] 18.2km/l
定員[人] 5人
価格 7,425,000円
レポート 丸山和敏
写真 編集部

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