トヨタ カローラ フィールダー/カローラ アクシオ購入ガイド 脱、おじいちゃんのクルマ? スポーティな味付けで若者向けの、ややお買い得感ある特別仕様車+RedとW×Bが登場【ニュース・トピックス:トヨタ】
CORISM / 2016年5月28日 16時16分
原点に戻り、扱いやすさを重視したカローラシリーズ
トヨタ は、コンパクト セダン とワゴン のカローラ アクシオ とカローラ フィールダー に特別仕様車を設定し発売を開始した。カローラ フィールダーには、 ハイブリッド G“+Red(プラスレッド)”、G“+Red”を設定。カローラ アクシオには、ハイブリッドG“W×B(ダブルバイビー)”、G“W×B”を設定した。
トヨタ カローラシリーズは、2012年にフルモデルチェンジし11代目となった。初代カローラは1966年にデビューしており、トヨタ車の中でも非常に歴史あるモデルとなっている。
歴代のカローラは、フルモデルチェンジの度にボディサイズを拡大してきたが、このモデルではカローラの原点に戻り、「大人4人が、安心・安全、快適に長距離を移動できるミニマムサイズのクルマ」をテーマに全てを見直し、日本の市場環境にベストフィットするコンパクト車として開発された。そのため、歴代カローラ初となるダウンサイジングされているのが特徴だ。
ダウンサイジングしたからといって、居住性が犠牲になっては意味がない。ダウンサイジングしながらも、最新のテクノロジーにより室内スペースは拡大されている。また、高齢者の顧客が多いこともあり、運転のしやすさも向上。最小回転半径は、先代モデルより0.2m縮小し4.9mとしている。また、運転席からの死角を減らし、見切りの良さも向上している。こうしたことから、日本の狭い道でも取り回しが容易で運転しやすいクルマに仕上げられている。
安全装備面では、トヨタ車では珍しくサイドエアバッグ&カーテンエアバッグが標準装備化されているなど高いレベルにあった。
デビュー当初は、1.3Lと1.5Lのガソリン車のみの設定。しかし、アイドリングストップ機能はオプション設定という物足りない設定となっていた。カローラシリーズは、基本的にヴィッツ系 のプラットフォームを使っていることから、やや遅れてアクアと同様の1.5Lのハイブリッドシステムが搭載され、33.8㎞/Lという超低燃費を実現した。
そして、2015年にカローラシリーズは、大幅なマイナーチェンジを行う。まず、デザインが大きく変更された。シャープな造形のヘッドライトと、大きなグリルが組み合わされていて、従来のコンサバなカローラから、ややスポーティで迫力のあるフロントフェイスになった。カローラシリーズは、顧客の年齢層が高いのが特徴。そのため、現在の年齢層より若い顧客を取り込めないと、結果的にカローラシリーズの顧客がいずれいなくなる。そうした意識が働き、カローラシリーズはデザインで若返りを狙った。
安全面では、大きく出遅れていた自動ブレーキ系の装備であるトヨタ セーフティセンスCが用意された。これだけ大幅に遅れて出てきたのに、歩行者検知式の自動ブレーキではない。さらに、サイドエアバッグ&カーテンエアバッグは標準装備化するという英断をしたのに、自動ブレーキ系は標準装備化もされていない。顧客の年齢層が非常に高いカローラシリーズは、頻繁に起きている高齢者の事故を起こす可能性が高いクルマでもある。そうした事故を防ぐ意味でも、カローラシリーズには自動ブレーキ関連の安全装備の標準化は必要だろう。もちろん、現在のトヨタ セーフティセンスCでは歩行者を見つけることができないので、歩行者検知式の自動ブレーキであるトヨタ セーフティセンスPの標準装備化が求められる。
ブラック&レッド、ブラック&ホワイトと、スポーティさプラスして、顧客の若返りを狙いたい特別仕様車
今回の特別仕様車は、カローラシリーズが比較的若い年齢層を取り込むための仕様ともいえる。カローラ フィールダー ハイブリッドG“+Red(プラスレッド)”、G“+Red”には、内外装の各所に「赤」を挿すことで、スポーティかつおしゃれなデザインとし若々しさを表現た。また、スマートエントリー&スタートシステムを特別装備するなど、機能も充実させている。
また、フロントロアグリルをドットパターンとし、赤のラインを配したほか、Bi-Beam LEDヘッドランプを特別装備することで、スタイリッシュなフロントマスクを実現。フロントシートには、ファブリックと合成皮革とをコンビネーションさせたシート表皮のスポーツシートを設定。合成皮革のセンターコンソールボックスとシートに赤のステッチを施すことで、スポーティさをアピールする。シフトノブは、本革巻きでピアノブラック加飾をし、ステアリングには赤のステッチを施した。さらに、サイドレジスターリングやメーターに赤の加飾を加え、おしゃれな室内空間を創出している。ブラック&レッドといった配色で、古典的ではあるものの、よりスポーティさをアピールし若々しさを演出している。
カローラ アクシオ ハイブリッドG“W×B(ダブルバイビー)”、G“W×B”は、内外装にカローラフィールダーで人気のW×B(ダブルバイビー)仕様をアクシオに流用。「黒」を基調に「白」を挿し色としたスタイリッシュな“W×B”専用意匠としている。こちらも、スマートエントリー&スタートシステムを特別装備した。
さらに、フロントアッパーグリルをスモーク塗装とメッキ加飾を施し、フロントロアグリルをドットパターン(メッキ加飾)としたほか、Bi-Beam LED+LEDクリアランスランプ(ブラックエクステション)のヘッドランプや16インチのタイヤ&アルミホイール(4WDは15インチ)を特別装備した。
フロントシートには、ファブリックと合成皮革コンビネーションのシート表皮にホワイトステッチを施したスポーツシートを設定。合成皮革のセンターコンソールボックスとシートにホワイトのステッチを施している。ステアリングとシフトノブは、ピアノブラック加飾の本革巻きとし、ステアリングには、さらにホワイトステッチを施している。また、サイドレジスターベゼルやインサイドドアハンドルベゼル、パワーウインドゥスイッチベースにピアノブラック加飾をし、スタイリッシュな室内空間を創出した。
カローラ アクシオは、セダンモデルということで、なかなか若年層には売れないクルマ。スポーティさをアピールすることで、少しでも年齢層の低い顧客にリーチするための使用ともいえる。全体的に、質感も高いので、マークX やクラウン という顧客などがダウンサイジングする場合の受け皿にもなるだろう。まぁ、若い世代に向けた特別仕様車だが、さすがのトヨタも20歳代や30歳代に売ろうとしているのではなく、狙いはあくまで中高年。上手くいけば40歳代、本命は50歳代といったところだろう。
トヨタにしては珍しくお買い得感がある特別仕様車
価格は、カローラフィールダー ハイブリッドG“+Red”で2,413,309円。プリウス のエントリグレードが購入できる価格帯に入っている。ベース車のGに対して約11万円高価な設定。プラスされた装備をみると、ややお買い得な価格設定となっている。
また、カローラアクシオ ハイブリッドG“W×B”の価格は2,383,855円。ベース車のGに対しては、約18万円も高価な設定だ。装備はかなり充実していて、プラスで装備されたものや専用装備されたものを考えると、なかなかお買い得な仕様となっている。
両車ともお買い得感がある特別仕様車となっているが、人気が低いセダンであるアクシオの方がお買い得感がある設定になっている。
ハイブリッド車で大人気のトヨタ車を買う以上、普通のガソリン車は選びにくい。そのため、この特別仕様車も基本的には、ハイブリッド車がお勧めだ。価格差は大きいが、短中期での乗り換えなら、ハイブリッド車はリセールバリューも高いし、エコカー減税のメリットも大きいので、価格差は少し縮まるからだ。
今回の特別仕様車は、トヨタとしては、珍しくお買い得感がある。実際に購入する場合、特別仕様車は値引きできないと、センスの無い営業マンは答えるかもしれない。しかし、特別仕様車を出す理由は、販売面が不調になってきているからだ。アクシオには、ホンダ グレイス 、フィールダーには、ホンダ シャトル を競合させて、一定の値引き額を引き出したい。
トヨタ カローラ フィールダー/カローラ アクシオ特別仕様車価格
・カローラフィールダー 特別仕様車G“+Red”:2NR-FKE(1.5L) FF 2,053,963円
・カローラフィールダー 特別仕様車G“+Red”:1NZ-FE(1.5L) 4WD 2,195,345
・カローラフィールダー 特別仕様車 HYBRID G“+Red”:FF 2,413,309円
・カローラアクシオ 特別仕様車G“W×B”:2NR-FKE(1.5L) FF 1,990,145円
・カローラアクシオ 特別仕様車G“W×B”:1NZ-FE(1.5L) 4WD 2,131,527円
・カローラアクシオ 特別仕様車HYBRID G “W×B”:FF 2,383,855円
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