今、一番売れている人気クルマ ランキング【2016年5月国内新車販売台数分析】 トヨタ アクア、ベスト3から陥落! 2~4位は大激戦【特集・コラム:ビジネス・経済】
CORISM / 2016年6月29日 6時22分
漁夫の利? N-BOX、タント好調!
■2016年5月の新車販売台数<自販連、全軽自協調べ>()内前年同月比
1)プリウス系 ・・・・・ 21,527台(245.2%)
2)N-BOX系 ・・・・・・ 11,485台(110.5%)
3)タント ・・・・・・・ 11,283台(129.9%)
4)アクア ・・・・・・・ 11,225台( 77.8%)
5)シエンタ ・・・・・・・9,449台(968.1%)
6)フィット ・・・・・・・8,771台(114.2%)
7)アルト ・・・・・・・・7,211台( 90.2%)
8)パッソ ・・・・・・・・6,784台(229.3%)
9)ノート ・・・・・・・・6,256台( 93.7%)
10)ハスラー ・・・・・・・6,196台( 79.1%)
11)N-WGN ・・・・・・・・6,171台(120.5%)
12)ヴォクシー ・・・・・・5,951台(133.3%)
13)ヴェゼル ・・・・・・・5,776台(119.2%)
14)ワゴンR ・・・・・・・5,704台( 71.6%)
15)カローラ ・・・・・・・5,690台( 63.8%)
16)ミラ系 ・・・・・・・・5,367台( 84.3%)
17)セレナ ・・・・・・・・5,333台(127.7%)
18)ムーヴ系 ・・・・・・・5,074台( 64.3%)
19)ヴィッツ ・・・・・・・4,596台( 95.9%)
20)キャスト ・・・・・・・4,439台(-----%)
21)デミオ ・・・・・・・・3,833台( 68.8%)
22)ソリオ ・・・・・・・・3,774台(188.1%)
23)エクストレイル ・・・・3,740台( 88.0%)
24)ステップワゴン ・・・・3,478台( 68.4%)
25)ノア ・・・・・・・・・3,252台(138.0%)
26)インプレッサ ・・・・・3,143台(119.1%)
27)エスクァイア ・・・・・2,988台( 42.0%)
28)シャトル ・・・・・・・2,880台( 98.0%)
29)クラウン ・・・・・・・2,555台( 92.7%)
30)イグニス ・・・・・・・2,532台(-----%)
31)ヴェルファイア ・・・・2,498台( 57.8%)
32)オデッセイ ・・・・・・2,480台(333.8%)
33)フリード ・・・・・・・2,440台(100.8%)
34)アルファード ・・・・・2,162台( 64.7%)
35)ハリアー ・・・・・・・2,148台( 60.8%)
36)オーリス ・・・・・・・1,981台(277.5%)
37)ウェイク ・・・・・・・1,849台( 56.9%)
38)レヴォーグ ・・・・・・1,820台(110.8%)
39)フォレスター ・・・・・1,710台(184.3%)
40)CX-5 ・・・・・・・・・1,586台( 93.0%)
自滅した三菱、スズキ、日産。ほくそ笑むダイハツ ホンダの軽自動車という構図が明確に!
5月の銘柄別の新車販売台数ランキングは、上記のようになった。登録車の新車販売台数は193,891台となり、7.3%の増加となった。ただし、小型車が-1.8%減少したのに対して、乗用車が16.7%と大きく増加。高額車が売れたことを示している。
貨物を含んだ販売台数をメーカー別に見ると、マツダ と三菱 以外はプラスとなっている。三菱は燃費偽装問題の影響も前年比86.7%となっている。もっと激しく数字を落とすと予想されていたが、かなり営業が頑張ったのか落ち幅は想像以上に少ない。対して、マツダの前年比は、なんと62.1%となっている。これは、販売台数の多いデミオ が、販売を伸ばせず68.8%という前年比になっていることが大きな要因。クラス唯一のクリーンディーゼルエンジン を搭載し話題となり、デビューからしばらくは好調を維持したが、デビューからそろそろ2年が経過することもあり、やや息切れといったところだろうか。デミオの価格は、コンパクトカー としては価格がやや高いこともあり、新車効果が薄れてくると価格志向の顧客が取りにくいという状況になっていると予測できる。また、スズキも燃費不正問題がありながら、前年比167.2%となった。これは、新型のイグニス の販売増によるものだ。
対して軽自動車 の乗用車は、81,614台となり前年同月比は17.3%の減少となった。軽自動車は乱売合戦や軽自動車税増税の影響からなかなか脱しきれない状態にある。燃費不正の影響で、日産 が前年比94.6%減、三菱が97.2%減と大きく減少した。ほぼ壊滅に近い状態となっている。また、スズキも燃費不正問題の影響で21.1%減大きく減少した。
全需は下がっているのに、燃費不正で勝手につぶれた三菱、日産、スズキを尻目にホンダが11.4%、ダイハツ が7.1%販売台数を伸ばしている。
トップ3の常連アクアが、ついに陥落!
銘柄別のランキングはプリウス が断トツの首位を独走。この人気は、しばらく衰えることはないだろう。2位から4位の販売台数は熾烈を極めている。同じ1万1千台内での販売台数争い。そんな熾烈な争いを制しトップ3入りしたのがタント 。4位のアクア との差はわずか58台。ついに、トップ3の常連であるアクアが陥落した。これは、モデルサイクルの後半に入ったということもあって止むを得ないところでもある。
今月のトップ10を見ると、軽自動車がN-BOX、タント、アルト、ハスラーの4車種だけで、登録車のほうが多くなった。この部分でも軽自動車に対して登録車が優位に立っている状況が伝わってくる。ただ、11位から20位までには、N-WGN、ワゴンR、ミラ、ムーヴ、キャストと半分の5台が入っており、軽自動車の需要が安定しているのも確かだ。
フルモデルチェンジ直前のセレナが前年比127.7%と絶好調! オデッセイがヴェルファイアを猛追!!
また、ランキングで注目したいのは17位の日産セレナ。5,333台を売り127.7%という前年比を叩き出した。セレナは、この夏にもフルモデルチェンジが予定されていて、完全にモデル末期だ。デイズ系の軽自動車が燃費不正で売れなくなり、セールスパワーがセレナに集中したとはいえ、この数値は驚きだ。
そして、オデッセイにも注目したい。ハイブリッド車の投入でオデッセイは、2,480台を売り前年比333.8%となった。これは、このクラスで一人勝ちと言われているヴェルファイアと僅差になっている。
もちろん、ヴェルファイアとアルファード2台であればオデッセイの倍近くの販売台数になるものの、一気に人気ミニバンとなりそうな予感だ。ヴェルファイアは、2,498台と前年比 57.8%と大きく落としており、新車後効果も薄れてきたようだ。
また、ランキング圏外の常連だったトヨタ オーリスが突如ランクインした。1,981台を販売し、前年比は 277.5%。これは、4月にハイブリッド車がようやく投入されたことによる効果だ。
ドイツ御三家の一角アウディ不調
さて、輸入車外国メーカー車はというと21,486台となり前年比6.9%増となった。メーカー別では、メルセデス・ベンツ、フォルクスワーゲン、BMW、アウディ、BMWミニと主要5ブランド中で、アウディだけが前年比14.7%減とマイナスになった。北米での排ガス不正の影響もなくなってきたことや、価格引き下げが効果を発揮したのか、前年比が9.7%増で全体を上回る伸びを記録した。しかし、僅かだがメルセデス・ベンツには販売台数で差があり、販売台数ナンバー1の座を奪取とはいかなかった。
また、186台と販売台数こそ少ないのだが、ジャガーの前年比は332.1%となった。これは、XEやXFという相次ぐ新型車効果によるもの。ジャガーは6月にSUVのFペースも投入。この後、さらに販売台数を伸ばしていく可能性が非常に高い。
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