スバル インプレッサ スポーツ/G4新車情報・購入ガイド 走る楽しさと安全を両立した「クルマのあるべき姿を具現化」した5代目新型インプレッサ登場!【ニュース・トピックス:スバル】
CORISM / 2016年10月29日 15時15分
新型プラットフォーム、SGP(スバル グローバル プラッフォーム)が採用され、安全&走りの性能が大幅向上!
スバルはインプレッサをフルモデルチェンジし、10月25日より発売を開始する。新型スバル インプレッサは、このモデルで5代目となる。新型インプレッサは、2016年9月1日から10月11日までの先行予約で5,883台に達した。
注目は、他社から新型インプレッサに乗換えたという顧客が約半数もあったこと。こうした先行予約は、まずスバル車ユーザーにアプローチするため、通常自社ユーザーが多い。他社からの乗り換えが増えてくるのは、発売してからが一般的。他社からの乗り換えた顧客は、クルマへの情報感度が高い顧客と言える。また、予約状態なので当然試乗車が無い。試乗せずに決める、ということはかなりスバルへのロイヤリティが高い顧客ともいえそうだ。
5代目新型スバル インプレッサから、待望の新型プラットフォームであるSGP(スバル グローバル プラッフォーム)が採用された。このSGPが採用されたことにより、新型スバル インプレッサは、走行性能や衝突安全性能が飛躍的に向上している。また、スバルは残念ながら電動化技術の開発に関しては、トヨタのハイブリッドシステムを使うことを公表している。そのことから、この新型インプレッサに採用されたSGPは、ハイブリッドシステムを搭載することも要件に入れられ開発されている。
衝突安全性能では、衝突時のエネルギー吸収量を増大させて、乗員保護性能をいちだんと高めた。ボディ構造の最適化と高張力鋼板の適切な配置により、質量増を抑えながら、前面・側面・後面すべての衝突安全性を向上させている。
こうした衝突安全性能を高めたこともあり、ボディやサスペンション剛性が大幅に向上している。さらに、ボディもフレームワークを一新してボディ全体の剛性を高めることで、従来比+70~100%の大幅な剛性向上を実現した。高剛性のボディは、サスペンションをよりスムースに動かすメリットがある。
もはや、先代とはレベルが違う高い走りの質感を得た新型インプレッサ
さらに、フロントサスペンションは、クロスメンバーの構造を変更。エンジンマウント取付け部の剛性を向上させ、振動を遮断するようにした。また、リヤサスペンションでは、サブフレームブッシュの形状を工夫することで、ブッシュを硬くすることなくサブフレームのロールを抑えてる。これにより運動性能と振動騒音の低減を両立した。
また、乗り心地性能の向上のため、フロントスタビライザーリンクの取付け位置を従来のアームフロントからストラットに変更。リヤスタビライザーリンクも従来のアームからハウジングに変更した。さらに、車体に直接取り付ける方式に変更することで、スタビライザーの効率を高めロール剛性を向上させている。こうした変更により、ダンパー減衰力とスプリングのバネ定数の最適化が可能になり、操縦安定性と乗り心地の向上を両立している。
ハンドリング性能面では、よりスポーティなフィーリグにこだわった。ステアリングギヤボックスの機構部と制御を見直し、操舵フィーリングと操舵応答性を向上。手応えが良くドライバーの操舵に対してリニアに反応する気持ちの良いステアリングを実現。そして、よりクイックでスポーティなハンドリング性能を求め、ステアリングのギヤ比を変更。従来の14.5:1から13:1とクイックな設定とした。
スポーツドライビングには、やはりシッカリとしたブレーキが重要となる。新型インプレッサでは、新開発のブレーキキャリパーを採用。ブレーキ踏みはじめの無効ストロークを短縮。ドライバーの思い通りに減速度が立ち上がり、剛性感のあるしっかりとしたブレーキフィーリングを実現し、より楽しい走りを追求している。
新型スバル インプレッサの走行性能は、こうしたボディとサスペンションまわりの変更により大幅に進化している。もはや、先代インプレッサと比較すると、レベルがあまりに違う印象。2.0Lエンジン車でも、完全にボディやサスペンションが勝っていて、2.0Lエンジンでもボディに対してアンダーパワーに感じてしまうほどだ。
ステアリング操作に対して、瞬時にクルマが向きを変え、ピタッと狙ったラインをトレースするオン・ザ・レール感覚。リヤまわりの剛性も非常に高い。クルマを振り回すよな操作をしても、リヤサスペンションはガッチリと路面を捉えているので安心。また、ゆっくり走っている時でも、ステアリング操作に対する手応えもよく、普通に走っていても楽しいと感じる仕上がりをみせている。
大幅に変更されたエンジンとCVTだが、それほど先進性を感じさせない
こうした優れたフットワークに対して、エンジンとミッションに関しては、やや進化の度合いが小さいようにも感じる。とはいえ、新開発2.0L直噴NAエンジンを採用。燃料システムの直噴化をはじめ、約80%の部品の設計を見直すと共に、従来型比約12kg の軽量化を実現。クラストップレベルの最大正味熱効率を達成し、カテゴリートップクラス(2WDを含む)の燃費と、実用域トルクの向上の両方を実現した。
かなりの実力派であることは間違いないエンジンだが、今時、ガソリン車だけというのは少々微妙。パワーユニットにもう少し先進性が欲しいところだ。また、実用性の高いエンジンということもあり、高回転域でイッキに伸びていくパワー感などフィーリングにドラマをあまり感じない。まぁ、このあたりはWRXに期待というところだろう。
また、ミッションは相変わらずのCVTであるリニアトロニック。こちらも、よりダイレクト感あるデュアルクラッチタイプや通常のATにしたいところ。走りのフィーリング面では、やはり不利。ダイレクト感あふれるハンドリング性能をもつ新型インプレッサだけに、CVTのややダイレクト感に欠けるフィーリングがより目立つ格好になっている。
それでも、従来のリニアトロニックを全面改良。CVTのチェーンをさらなるショートピッチ化。レシオカバレンジ(変速範囲)を6.28から7.03に拡大。発進加速性能と高速巡航時の燃費の双方を向上させている。さらにトルクコンバーターの小型化やケースの肉厚最適化により、従来型比で約7.8kgの軽量化を実現し、車両全体の燃費向上とドライバビリティの向上に貢献した。
アイサイト&歩行者エアバッグ全車標準装備! 交通死亡ゼロの実現のための大英断!
新型スバル インプレッサのデザインは、5ドアHBのスポーツとセダンのG4の2タイプが用意される。インプレッサ スポーツは、緩やかに傾斜するルーフとなっていて、ショートワゴンといった印象のシルエットになっているのが特徴だ。セダンのG4は、いかにも3ボックスといったスタイルではなく、リヤウインドウの傾斜を緩やかにした、ややハッチバックのようなテイストとなっていて、セダンの野暮ったさを消しスタイリッシュさをアピールしている。
インテリアは、全体的にカチッとしたメカ感あるデザイン。このクラスのクルマとしては、質感も高い。
そして、今回の新型スバル インプレッサのトピックスといえるのが高い安全装備だ。従来はFFのモデルには装備されていなかった歩行者検知式自動ブレーキ関連の安全装備「アイサイト」が全車に標準装備化された。もちろん、サイド&カーテンエアバッグ、さらに運転席ニーエアバッグも標準装備化されている。
クルマは、使い方を間違えると人を殺してしまうことがある。いつ、どこで、どんな人がその当事者になるか分からない。歩行者検知式自動ブレーキであるアイサイトが標準装備化されたことは、新型インプレッサを買えば、そうしたリスクが大幅に軽減できることになる。多くの自動車メーカーが「安全装備を付けて価格を上げると顧客が買ってくれない」などと言い訳をしながら、守れる命を本気で守ろうとしない現状がある。そういった視点からは、スバルの選択は素晴らしく高く評価したい。もちろん、スバルもこの新型インプレッサ以前では、他の自動車メーカー同様の考え方をしていた。
ただ、スバルが際立っていくためには、他メーカーがやらないことをやる必要がある。商売的な考え方があるにせよ、クルマが歩行者を傷つけいという考え方は正しい。また、アイサイトがデビューした当時約20万円を超える価格で、まったく売れなかった。アイサイト開発チームは、会社のお荷物とかムダ金ばかり使ってと揶揄されることも多かったという。しかし、今では完全にアイサイトという安全装備の名前は、スバルの車種名を超えるくらい認知度が高い安全装備になった。「安全は金にならない」。スバルは、そんな概念を破ったといえる。クルマが社会で嫌われないために、安全について真摯に向き合い続けてきた結果だ。
そして、安全性能でスバルは国内トップになるために、国産車初となる歩行者用エアバッグを用意しただけでなく、全車標準装備とした。こうした積極的な安全装備の標準装備化で、新型インプレッサはこのクラスで国内トップの安全性能をもつクルマとなった。
スバルは、この新型インプレッサで走る楽しさと高い安全性能をもったブランドであることを明確にした。デザインや走りの質でブランド力を高めることで、より高価な価格設定をして収益を高めようとしているメーカーもある。それはそれでいいのだが、新型インプレッサの魅力は価格にもある。これだけ安全性能と走行性能を高めながら、新型インプレッサのエントリーグレードの価格は200万円を切っている。ブランド力を上げて儲けてやろうという考え方ではないようだ。安全性能の高いクルマを廉価で普及させていることになり、これは交通死亡事故減らすことにつながる。これは、どの自動車メーカーがやらなくってはいけない社会貢献だ。
クラストップレベルの安全性と動的質感を得た新型インプレッサ。このクラス最もお勧めな1台だ!
新型スバル インプレッサの選び方。新型インプレッサは、まずはボディを選択することから始まる。セダンのG4かハッチバックのスポーツから選ぶことになる。そして、エンジンの選択。エンジンは1.6Lと2.0Lが用意されている。街中中心というのであれば、1.6Lでも十分といったところ。2.0Lは、より走りを楽しみたい人やロングドライブが多い人に向く。新型インプレッサの燃費は、1.6L車が18.2㎞/L(FF)、17.0㎞/L(AWD)。2.0Lは2.0i-L EyeSightが17.0㎞/L(FF)、16.8㎞/L(AWD)。2.0i-S EyeSightが16.0㎞/L、15.8㎞/Lとなっている。
そして、悩みどころがFFかAWDかという選択だ。FFの軽快さも魅力だが、スバルの魅力のひとつでもあるAWDも捨てがたい。価格差は約22万円といったところ。予算次第なのだが、リセールバリューも加味すると、多少無理してでもAWDを選択したいところだ。
グレードは、1.6Lが1グレード。2.0Lが2グレードとなっている。1.6L車は、ややシンプルな仕様。SI-DRIVEやキーレスアクセス、レザー巻きステアリングなどが無い。2.0i-S EyeSightは、2.0i-L EyeSightに対してスポーティな内外装パーツやLEDヘッドライト、アクティブ・トルク・ベクタリング、225/40R18タイヤ&ホイールなどがプラスされている。2.0i-S EyeSight AWDの価格は約259万円となかなか高価な設定となる。思う存分走りを楽しみたいというのであればアクティブ・トルク・ベクタリングが装備され、18インチホイールとなる2.0i-S EyeSightがお勧め。走りの質は、2.0i-L EyeSightより、確実に1ランク上となる。
新型スバル インプレッサは、非常に高い完成度を誇る。先代インプレッサも高い人気を誇っていて、このクラスでは一番売れていた。少し前に、ライバルとなるマツダ アクセラがマイナーチェンジし、1.5Lディーゼル車が追加された。1.5Lディーゼル車が登場したことで、アクセラは再び売れ始めている。マツダは値引きゼロ戦略をしているので値引きは厳しいが、新型インプレッサは少々時間が経過すれば一定の値引きが期待できる。アクセラやオーリス、ゴルフなどと競合させれば値引き額も大きくなるだろう。値引きで新型インプレッサの価格がやや下がれば、さらに買い得感のあるクルマになりお勧めだ。
スバル インプレッサ価格
■スバル インプレッサG4価格
・1.6i-L EyeSight 2WD 1,922,400円/AWD 2,138,400円
・2.0i-L EyeSight 2WD 2,160,000円/AWD 2,376,000円
・2.0i-S EyeSight 2WD 2,376,000円/AWD 2,592,000円
■インプレッサSPORT価格
・1.6i-L EyeSight 2WD 1,922,400円/AWD 2,138,400円
・2.0i-L EyeSight 2WD 2,160,000円/AWD 2,376,000円
・2.0i-S EyeSight 2WD 2,376,000円/AWD 2,592,000円
新型スバル インプレッサSPORT/G4燃費、スペックなど
全長×全幅×全高(mm) G4 4625×1775×1455 SPORT 4460×1775×1480
ホイールベース(mm) 2670
エンジン 排気量 1.6ℓ DOHC 16バルブデュアルAVCS/2.0ℓ DOHC 16バルブデュアルAVCS 直噴
最大出力[ネット][kW(PS)] 85(115)/6200 113(154)/6000
最大トルク[ネット][N・m(kgf・m)] 148(15.1)/3600 196(20.0)/4000
燃費[km/ℓ] 1.6ℓ 18.2[17.0] 2.0ℓ 17.0[16.8]16.0[15.8]
トランスミッション リニアトロニック
駆動方式 2WD / AWD(常時全輪駆動)
サスペンション形式[前/後] ストラット式/ダブルウィッシュボーン式
タイヤサイズ 205/55R16 205/50R17 225/40R18
[ ]内はAWD車の数値
■装備
歩行者エアバッグ国内初全車標準装備
運転席ニーエアバッグ、サイドエアバッグなど7エアバッグ全車標準装備
EyeSight(ver.3)全車に標準装備
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