アウディS4/S4アバント新車情報・購入ガイド 適度なスポーティさが魅力のハイパフォーマンスモデル【ニュース・トピックス:アウディ】
CORISM / 2016年11月18日 17時17分
バランスのとれたハイパフォーマンスモデルがS4シリーズ
アウディ は、スポーツ モデルのセダン /ワゴン であるS4 とS4アバント をフルモデルチェンジし発売を開始した。
この新型アウディS4シリーズは、ベースとなるA4が2016年2月にフルモデルチェンジしたことを受けたことによるもの。このSシリーズは、アウディのハイパフォーマンスモデルを示す。このSと名が付くモデルは、少々複雑で段階的に多数存在する。一番ライトなものが、Sラインと呼ばれ主に外観や足回りをスポーティ仕様にしたもの。Sシリーズは、さらに高性能エンジンなどを採用。そして、スポーツモデルの頂点にあるのがRSとなり、サーキット走行も難なくこなす超ハイパフォーマンスモデルといった構成になっている。
こうした構成から見ると、このS4シリーズは、ハイパフォーマンスモデルでありながら、比較的安価で街中での使い勝手や実用性も兼ね備えたバランスの取れたモデルといえるだろう。
パワーアップしながら、燃費性能を維持、さらに軽量化した新V6 3.0L直噴ターボエンジン
この新型アウディS4シリーズには、V6 3.0L直噴ターボエンジンが搭載された。このエンジンには、「Bサイクル」と呼ばれるアウディ独自の新しい燃焼方式が採用されている。Bサイクルという呼称は、発明者であるDr. ラルフ ブダック(AUDI AGのエンジニア)にちなんだもので、バルブタイミングの設定により吸気工程を短縮して燃費効率を高める「ミラーサイクル」の原理が取り入れられている。
ただし、従来ミラーサイクルを採用したエンジンは、燃費効率に優れる一方、出力性能においては同排気量の通常のユニットより劣る傾向がある。しかし、アウディは、ターボチャージャーによる過給システムと可変バルブタイミング機構(アウディ バルブリフト)を組み合わせ、さらに圧縮比(11.2)を高く設定することで、パワーと燃費効率を両立した。
このBサイクル技術により、この新3.0TFSIエンジンは、15kW(21PS)、60Nm高い260kW(354PS)、500Nmの最高出力、最大トルクを発揮する。燃費は0.1㎞/Lアップし12.7km/Lと若干向上。パワーアップさせながら、燃費をほぼ維持したのはBサイクル技術によるものだ。
さらに、ターボの過給システムも変更された。ツインスクロールの原理を用い、ターボユニットは90度Vバンクのあいだに配置。このV6エンジンでは、吸気が外側、排気が内側のレイアウトとなった。エンジンからタービンに至る排気経路が短縮されことで、レスポンスが改善。また、排気経路は、左右のバンクで独立してタービンの直前でひとつに交わるようになっており、左右バンク間の排気干渉が回避され、さらにレスポンスが向上している。
また、アルミ合金製シリンダーブロックとサーマルマネジメント(温度制御)システムを設計から根本的にやり直し、エンジン単体の重量が14kgも軽量化された。
約100㎏軽量化! 期待される運動性能
この新エンジンに組み合わされたのが、こちらも新開発の8速ティプトロニック。従来の7速から1速増えた。ベースのA4は7速なので、ミッションもハイパフォーマンスモデル用ということもあり大きく異なる。低速ギヤは、加速を重視の低レシオ設定とし、7速、8速はクルージング時の燃料消費を抑えるため高レシオ化されている。また、低燃費化のために55km/h以上で走行している場合、ライバーがアクセルペダルから足を離すと自動的に「フリーホイーリングモード」に切り替わって駆動抵抗を減らすプログラムが採用されている。いわゆる惰性で走る機能だ。
新型アウディS4シリーズのハンドリング性能の要ともいえるのがAWD であるクワトロシステム。このクワトロは、通常時、エンジントルクが後輪にやや多め(60%)の分配がされている。走行状況に応じて、前後トルク配分を自動でコントロールする。また、高速コーナリング中は、標準装備のトルクベクタリングにより、負荷の少ない内側のホイールに軽くブレーキ力をかけて、より安定して曲がれるようにコントロールする。また、オプションの「スポーツディファレンシャル」を搭載すると、走行状況に応じて、リヤ左右輪間のトルク分配もアクティブに制御。よりダイナミックで優れたトラクション性能を発揮する。
足回りは、前後ウィッシュボーン式のサスペンションを採用。Sモデル専用のスポーティなセッティングにより、車高をA4に比べ20mmローダウンされている。
新型アウディS4シリーズのボディは、剛性を高めながら軽量化も施された。ねじり剛性を高めつつ、ボディ単体で旧型比15kg軽量化。エンジンや駆動系、シャシーコンポーネンツ、シートを含めたインテリア装備にまで及んでおり、車両重量は1,680kgとなった。従来型のS4に対し、100kgもの軽量化が達成されている。軽量化は、クルマの運動性能に大きく影響する要素なので、走りの質は大幅に向上しているはずだ。
歩行者検知式自動ブレーキが標準装備され、安全性能が大幅に向上! お勧めオプションは?
安全装備面では、A4 同様に歩行者検知式自動ブレーキなどの予防安全装備である「アウディプレセンスシティ」などを含め、大幅に向上した。
ただし、アウディS4シリーズは800万円を超える高級車だ。しかし、リヤのサイドエアバッグやアウディのウリのひとつバーチャルコックピット、マトリクスLEDヘッドライトパッケージなどがオプションとなっている。こうしたオプションをプラスしていくと、さらに価格がアップする。
新型アウディS4シリーズは、セダンとワゴンの2タイプ。それぞれにグレードはなく1グレードのみ。オプション設定となっているものも多く、予算は車両価格よりやや多くなると考えておきたい。お勧めオプションは、サイドエアバッグ(リヤ)とパークアシスト、サラウンドビューカメラをセットにしたセーフティパッケージ。バーチャルコックピット、マトリクスLEDヘッドライトパッケージ、リヤスポーツディファレンシャル、カラードブレーキキャリパーレッド、ダイナミックステアリング、プライバシーガラスなどは装備したいところだ。こうした装備をプラスするだけで、さらに70万円を超える予算が必要。
そして、悩みどころはセダンにするかワゴンを選ぶかという選択。価格差は29万円。何らかの理由でセダンでなくてはダメというのでなければ、やはりワゴンのアバントがお勧めだ。リセールバリューもアバントの方が期待でき、次に乗り換える場合に若干有利になる。
アウディS4/S4アバント 燃費、価格、スペックなど
■Audi S4
ハンドル位置:右/左
全長:4,745mm
全幅:1,840mm
全高:1,410mm
ホイールベース:2,825mm
車両重量:1,680kg*1
JC08モード燃費:12.7km/ℓ
総排気量:2,994cc
エンジン種類:V型6気筒DOHCインタークーラー付ターボチャージャー
最高出力:260kW(354PS)/5,400-6,400rpm
最大トルク:500Nm/1,370-4,500rpm
駆動方式:クワトロ(フルタイム4WD)
トランスミッション:8速ティプトロニック
タイヤ:245/40R18
車両本体価格(税込):8,390,000円
■Audi S4 Avant
ハンドル位置:右/左
全長:4,745mm
全幅:1,840mm
全高:1,435mm
ホイールベース:2,825mm
車両重量:1,690kg*2
JC08モード燃費:12.7km/ℓ
総排気量:2,994cc
エンジン種類:V型6気筒DOHCインタークーラー付ターボチャージャー
最高出力:260kW(354PS)/5,400-6,400rpm
最大トルク:500Nm/1,370-4,500rpm
駆動方式:クワトロ(フルタイム4WD)
トランスミッション:8速ティプトロニック
タイヤ:245/40R18
車両本体価格(税込):8,680,000円
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