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三菱eKスペース/eKスペースカスタム新車情報・購入ガイド フェイスデザインを一新しイメージチェンジ! しかし、安全装備面に物足りなさも・・・【ニュース・トピックス:三菱】

CORISM / 2017年1月7日 19時19分

軽自動車で人気のスーパーハイト系で復活を目指すeKスペース

 三菱 は、スーパーハイト系 ワゴン に属するeKスペース を改良し発売を開始した。

 三菱eKスペースは、2014年に登場。eKスペースは、日産との軽自動車 合弁会社であるNMKVが開発した第2弾となるモデルだ。日産 へは、デイズルークス として供給されている。このeKスペースは、スーパーハイト系ワゴンと呼ばれるクラスに属している。

 このクラスは、子育て層を中心に高い人気を得ている。価格は、ひとクラス上のコンパクトカー 並みと高価だが、左右にスライドドアを装備されるなど使い勝手がよいことで高く評価されている。ただし、横幅が狭く全高が高いため重心高が高くなる。そのため、もしものときには横転の可能性も高く、横風に弱く、全高が高く車重が重くなるため燃費も悪化するなど、クルマの走行性能としては、あまり褒められたジャンルではない。

 eKスペースのライバル車となるのは、圧倒的な人気を誇るホンダN-BOXダイハツ タント 、ダイハツ ウェイクスズキ スペーシア など人気モデルが多く、販売面では激戦クラスだ。このクラスで一番売れているのがN-BOX。燃費はライバルに対して完全に引き離されているのだが、よく売れている。その次に売れているのがタント。最も燃費に優れているスペーシアは3番手という状況。燃費が良いから売れるというものではないというのが、このクラスの難しいところだ。

 激戦クラスだが、販売台数が多いため、eKスペースや日産デイズルークスもよく売れていた。しかし、三菱の燃費不正問題があり、さすがにイメージが悪い。再び販売が開始されたものの思うように売れていないのが現状だ。今回の改良は、イメージを少しでも変えたいという狙いもあるだろう。

女性的になった標準車。より強面迫力系になったカスタム

 今回改良された三菱eKスペースは、まずフロントフェイスが一新された。標準モデルは、従来のややシャープな顔つきから、柔らかい面構成で張りのあるフロントバンパーを採用し、やや女性を意識した親しみのある表情とした。フード先端の左右ヘッドランプ間に一本のメッキモールを配し、上下に分割されたフロントグリルのアッパーグリルにメッキリングをあしらうことで、上質感を高めている。

 eKスペース「T Safety Package」には、モダンでスポーティなデザインとした14インチアルミホイールを採用。ボディカラーは、モノトーンでは新たに設定した3色(ポピーレッドメタリック、ウォーターブルーメタリック、コーラルピンクマイカ)を加えた計8色、2トーンでは新たに設定したウォーターブルーメタリック/ホワイトパール、コーラルピンクマイカ/ホワイトパールを加えた計3色の全11色が用意された。

 カスタムモデルは、先代の縦格子デザインから三菱のフロントデザインコンセプト「ダイナミックシールド」を採用。アッパーグリル上下に左右ヘッドライトと連続感のあるメッキモール、アッパーグリル中央に1本のメッキバーを配してワイド感を強調。加えて、大型のロアグリルには同じモチーフのメッキバーを4段構成で配し、合わせて5本のメッキバーとすることで、独自の存在感を実現。

 さらに、LEDヘッドライトは、新たに多眼タイプのデザインとした。このLEDヘッドライトは、フローティングしたクリスタルガラスのような質感を表現したポジションランプとすることで上級車並みのクオリティを実現している。

 こうしたより大きく見えるフェイスデザインとLEDという光モノを組み合わせたスタイルが、売れる軽自動車の要素でもある。従来モデルより、迫力が出てきたのでカスタム系は売れそうだ。

 「カスタムT Safety Package」「カスタムT e-Assist」には、ダークグレー塗装と光輝切削処理によりスポーティかつ緻密なデザインとした15インチアルミホイールを、「カスタムG e-Assist」「カスタムG Safety Package」には、モダンでスポーティなデザインとした14インチアルミホイールを採用。

 ボディカラーはモノトーンで計6色、2トーンでは新たに設定したライトニングブルーマイカ/ブラックマイカを加えた計3色の全9色展開となっている。

自動ブレーキ関連の安全装備が全車標準装備化見送り。しかし、姉妹車日産デイズルークスは標準装備化という矛盾

 改良後のeKスペースは、グレードや装備類も変更されている。標準モデルは、従来、カスタムモデルのみに設定のターボエンジン搭載車を標準モデルにも設定。自動ブレーキ関連の予防安全機能「e-Assist」とマルチアラウンドモニター(バードアイビュー機能付)を標準装備としたグレード「G Safety package」「T Safety package」を新設定。カスタムモデルも同様に自動ブレーキ関連の予防安全機能「e-Assist」とマルチアラウンドモニター(バードアイビュー機能付)、オートマチックハイビーム、オートライトコントロールを標準装備とした「カスタムG Safety Package」「カスタムT Safety Package」を新設定している。より、安全性装備を充実したグレードが設定されている。

 ただし、この自動ブレーキ関連の安全装備は全車標準装備とはなっていない。姉妹車関係にある日産デイズルークスは、自動ブレーキ関連の安全装備は全車標準装備化されており、eKスペースの安全装備は物足りない状況だ。

 さらに、デイズルークスはサイドエアバッグも標準装備化されているのに対して、eKスペースは一部オプション設定と、こちらもかなり物足りない設定。安価に見せて、少しでも販売台数を伸ばしたいという狙いがあるのは分かるが、高齢者の事故などを含めると、こうした自動ブレーキ関連の安全装備は必須ともいえる時代。他のメーカーは、オプション設定とはいえ歩行者検知式自動ブレーキが用意されているだけに、歩行者を見分けることができない自動ブレーキなら、尚更標準装備化をしなければ、顧客の選択肢から外されるだろう。

 また、それだけでなく、横滑り防止装置であるアクティブスタビリティコントロール[ASC]も装備されていないMグレードがある。スーパーハイト系は、背が高く横幅が無く重心が高いため、もしもの場合は横転の可能性が高まるので、せめて横滑り防止装置位は標準装備化すべきだ。

 こうした安全装備の脆弱さは、燃費不正問題を含め三菱ブランドのイメージを懐疑的に感じさせてしまい逆効果になる恐れが高い。

eKスペースのユニークな装備リヤサーキュレーターに、肌や髪にやさしい弱酸性の「ナノイー」が装備。快適・便利装備が向上!

 機能面では、ターボエンジン搭載車(「T Safety Package」「カスタムT e-Assist」「カスタムT Safety Package」)のオートストップ&ゴー(アイドリングストップ機能)に、時速13km以下になるとエンジンを停止してガソリンの消費量を抑えるコーストストップ機能が追加された。その結果、ターボ車が自然吸気エンジン車を上回る22.2㎞/Lという燃費値となっている。自然吸気エンジン車は、22.0㎞/Lという燃費値になった。

 装備関連では、他車にはないeKスペースの独自装備といえる後席の空気を循環させるリヤサーキュレーターに、肌や髪にやさしい弱酸性の「ナノイー」を放出する機能を追加。子供やお年寄りが座るケースが多い後席の空調環境をより高める装備として高い人気を得ている装備に、さらに磨きがかかった。

 シート生地には、消臭機能を追加。シート座面生地に消臭機能(イノドールクイック瞬感消臭)を追加することで、タバコや食べ物、汗、ペットなどの幅広い臭いをセラミックスで瞬時に吸着し、金属イオンの働きで臭い成分を分解する。子供やペットがよく同乗するような使い方をしているユーザーには、とても便利な機能となる。

 そして、フロントウィンドシールド、フロントドア、フロントクォーターガラスに、従来から採用のUVカットガラスに加え、直射日光によるジリジリ感を和らげるIRカット機能を追加。こうしたUVやIRカットのガラスは、女性からの支持が強い。

 また、高速道路などで運転者のアクセルペダル操作の負担を軽減できるクルーズコントロールを、ターボエンジン搭載車の「T Safety Package」「カスタムT e-Assist」「カスタムT Safety Package」に標準装備された。

三菱eKスペース/eKスペースカスタム購入ガイド。お勧めは標準車のG Safety PackageかT Safety Package

 三菱eKスペース/eKスペースカスタム購入ガイド。まず、外観デザインで標準車かカスタムかを選択したい。カスタム系は人気が高くリセールバリューも期待できるが、価格はかなり高くなる。予算重視というのであれば、標準車で十分といったところ。

 そして、エンジンの選択だ。基本的にスーパーハイト系であるeKスペースの車重は重い。そのため、自然吸気エンジンでは、やや非力な印象となる。高速道路などやアップダウンが激しい道を多く走るのなら64ps&98Nmを誇るターボ車がお勧めだ。価格は標準車で10万円程度高価になる。

 グレード選びは、自動ブレーキ関連の安全装備とサイドエアバッグが標準装備化されたG Safety PackageかT Safety Package、カスタムG Safety PackageかカスタムT Safety Packageから選びたい。

 価格的な面でバランスが良いのは、標準車のG Safety Package(1,477,440円)かT Safety Package(1,583,280円)だ。カスタム系の価格になると、もはやひとクラス上のコンパクトカーでハイブリッド車が狙える価格帯に入ってしまうからだ。

三菱eKスペース/eKスペースカスタム価格

■三菱eKスペース/eKスペースカスタム価格
<標準モデル>
・M 2WD 1,239,840円/4WD 1,346,760円 
・M e-Assist 2WD 1,280,880円/4WD 1,387,800円
・G 2WD 1,391,040円/4WD 1,497,960円
・G Safety Package 2WD 1,477,440円/4WD 1,584,360円
・T Safety Package 2WD 1,583,280円/4WD 1,690,200円

<カスタムモデル>
・カスタムG e-Assist 2WD 1,568,160円/4WD 1,675,080円
・カスタムG Safety Package 2WD 1,643,760円/4WD 1,750,680円
・カスタムT e-Assist 2WD 1,752,840円/4WD 1,859,760円
・カスタムT Safety Package 2WD 1,828,440円/4WD 1,935,360円

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