ミニ クロスオーバー新車情報・購入ガイド ガソリン車の導入無し! CO2削減に向けてクリーンディーゼルとPHEVでマーケットに挑む!!【ニュース・トピックス:ミニ】
CORISM / 2017年3月21日 6時0分
英断!? ガソリンエンジンにこだわってきたBMWがガソリンエンジンの導入をやめた!
BMW は、プレミアムコンパクトカー であるミニ ミニのクロスオーバー 車、ミニ クロスオーバー(MINI Crossover)をフルモデルチェンジし発売を開始した。
初代ミニ クロスオーバーは、2011年にミニの4番目の派生車として登場。クロスオーバー車は、SUV と同様に人気カテゴリー。デビュー直後から、ミニ クロスオーバーは人気モデルとなる。デビュー直後は、1.6Lターボと6ATが組み合わされた。FF(前輪駆動)モデルが主流だったが、4WD 車も用意された。
その後、ミニ クロスオーバーは2014年に一部改良。この一部改良では、ミニ初となるクリーンディーゼルエンジン 搭載車。このクリーンディーゼル車もヒットしたことから、この後、他のミニモデルにもクリーンディーゼルエンジンが続々と投入された。
こうしたクリーンディーゼル車が人気だったこともあり、フルモデルチェンジされた2代目ミニ クロスオーバーは、なんとガソリン車が無くなりクリーディーゼル車がメインとなる。そして、ガソリン車の代りに1.5L直3ターボエンジンをベースとした新世代PHEV モデルを投入した。このモデルは、ミニ クーパーS EクロスオーバーALL4と呼ばれ、4WD車のみの設定になっている。
このミニ クーパーS EクロスオーバーALL4は、136PS(100kw)&220Nmを発揮する1.5L直列3気筒ターボエンジンを搭載。このパワーユニットに、88PS(65kw)&165Nmの電気モーターが組み合わされ、ミッションは6速ATとなっている。トータルのシステム出力は224PSになる。
このPHEVの駆動方式は、4WDのみの設定。それもそのはず、エンジンで前輪を、電気モーターで後輪を駆動するタイプだ。トータルシステム出力が224PSというハイパワーなため、4WD機能は悪路での走破性だけでなく、停止状態からの加速性能、高速走行時の安定した動力伝達などで、高い走行安定性を誇る。
CO2を排出しないEV モードでは、最高時速125km、最長EV距離は約40kmとなる。EVモードを可能としている大型のリチウムイオン電池は、後部座席の下に収納。電池容量7.6kWhだ。この電池が空の状態で、200V電源を使用し充電すると、約3時間で満充電となる。
新型ミニ クロスオーバーの主力は、直4 2.0Lクリーディーゼル
新型ミニ クロスオーバーには、新世代クリーンディーゼルエンジンが搭載された。クーパーD、クーパーSD共に直4 2.0Lクリーンディーゼルエンジンとなっていて、出力が異なるものが搭載されている。クーパーDの4WDは、150PS(110kw)&330Nmを発揮。燃費は21.3km/L。駆動方式は、FF(前輪駆動)と4WDが用意されている。
クーパーSDは、190PS(140kw)&400Nmを発揮し、燃費は20.8km/Lとなった。クーパーSDは、400Nmというあり余る大トルクを誇ることからか、4WDのみの設定となった。両モデルともミッションは8速ATと組み合わされている。
もちろん、クリーンディーゼルエンジンなので、エコカー減税の対象モデル。自動車取得税および重量税が100%減税、翌年度の自動車税が75%減税となる。
クリーンディーゼル車は、軽油を使うためハイオクガソリンと比べると30円/L前後価格が安い。さらに、燃費はガソリン車を上回るため、燃料費をかなり抑えることができる。それでいて、最大トルクはガソリン車を大幅に上回るので余裕のある走りも可能というメリットもある。
ボディは肥大化! ひとクラス上のモデルになり使い勝手も向上
ミニ クーパーD クロスオーバーALL4のボディサイズは、全長4,315×全幅1,820×全高1,595mm。ホイールベースは2,670mm。車両重量は1,610kgとなった。先代ミニ クーパーD クロスオーバーALL4のボディサイズは、全長4,105×全幅1,790×全高1,550mm、ホイールベース2,595mm、車両重量1,480kgなので、全長+210㎜、全幅+30㎜、全高45㎜、ホイールベース+75㎜、車両重量+130㎏となった。
見事なまでに、ひとクラス上のモデルとなった。ミニの名は付いているものの、もはやボディサイズはCセグメントと呼ばれるゴルフやAクラスなどと同じセグメントのモデルになっている。新型ミニ クロスオーバーと、ミニ クラブマンのホイールベースが同じ。このことから、ミニ クロスオーバーは、クラブマンベースのクロスオーバー車といえる。
もはや、クラブマン同様クロスオーバーもミニとは言いにくいボディサイズになった。ただ、ボディサイズが大きくなったことでもメリットもたくさんある。まず、従来モデルに比べ、リアシートを中心に室内空間が広くなり、快適性が飛躍的に高められている。リアのバックレストは40:20:40分割可倒式となった。さらに、バックレストの角度調整が可能となり後席の快適性が向上。
クロスオーバーで大切なトランク容量は、先代モデルよりも100L拡大され450Lを実現。実用面での使い勝手を大幅に向上させている。
使い勝手を高める装備面では、ピクニック・ベンチを装備。ラゲッジスペース後端に腰掛け、ベンチの役割を果たす機能だ。使用しない場合は、折り畳んでラゲッジスペース下部に収納することが可能だ。
さらに、オ-トマチック・テールゲート・オペレーションのイージー・オープナー機能も装備された。荷物等により両手がふさがっているなど、キー操作ができない状況にある場合、足を車両の下に出すことにより、リアのトランク・リッドの開閉が可能となる装備。最近、流行の便利機能だ。
ボディは大きくなり、ミニらしさはやや失たものの、クロスオーバー車としての利便性は大幅に向上した新型ミニ クロスオーバー。元々、ミニブランドに好感をもっていたものの、実用面で二の足を踏んでいた潜在ファン層にとってはピッタリの1台。そういった意味で、新型ミニ クロスオーバーは、新たな顧客層を呼び込むためのモデルともいえる。
大きくなってもミニらしさは不変
ボディサイズは大幅に拡大されたとはいえ、ひと目でミニと分かるデザインは健在だ。ただ、先代モデルのムキムキしたような筋肉質感あふれ、タフなクロスオーバー感は若干減少。かなり都会派クロスオーバー的で洗練されたスタイルとなった。ワイルドなデザインが好きな人にとっては、少々残念な結果かもしれない。とくに、ヘッドライトまわりのデザインはスタイリッシュで、プレミアムコンパクトらしさを表現している。
インテリアデザインは、クラブマンと同じではないかと予想していたが、いい意味で裏切られミニ クロスオーバー用のデザインが採用されている。インパネセンターに鎮座する円形デザインモニターを中心として、やや太めのコンソールとしたデザインになっていて、クロスオーバー車らしいタフネス感がある。車格が上がったこともあり、クローム仕上げをふんだんに取り入れ、いっそう上質な空間に仕上げている。
装備面では、革新的な運転支援システムとなるアクティブ・クルーズ・コントロール、前車接近警告機能、衝突回避・被害軽減ブレーキを標準装備。さらに、先進の安全装備品となるヘッドアップ・ディスプレイやパーキング・アシストをオプションで用意。プレミアムコンパクトとして、相応しいレベルの安全装備が標準装備化されている。
標準装備のナビゲーションシステムは、手元のMINIコントローラーでの操作に加え、新開発のタッチ・パネル機能を装備。また、最先端装備として、フロント・アームレスト内に設置のホルダーに、Qi規格対応機器を置くだけで、配線を接続することなく、ワイヤレスでの充電が可能なワイヤレス・チャージングを、オプションとして用意し利便性を高めている。
ミニ クロスオーバーのグレード選び。PHEVか? それともクリーディーゼルか?
新型ミニ クロスオーバーのグレード選び。新型ミニ クロスオーバーの選び方は、PHEVかクリーディーゼルかというパワーユニットの選択から始まる。PHEVは約40㎞のEV走行が可能。このPHEVは、短い距離での移動を毎日のように繰り返すような使い方に向く。1日の走行距離は40㎞以内であったり、こまめに充電できる環境があれば、安価な電力を使うことができ、ほとんどガソリンを使わない生活が可能だ。
ただし、一旦ロングドライブということになると、EVで走れる距離は約40㎞と短く、ハイブリッドで燃費が良いとはいえ高価なハイオクガソリンを使用することから、それほど燃料費が安くなるとは言いにくい。車両価格も4,790,000円と高価なのも悩みどころだ。
対してクリーディーゼル車は、まずハイオクガソリン仕様である他の輸入車と比べると、軽油なので30円/L前後も燃料費が安くなる。さらに、燃費が良いので燃料コストは大幅に低減でき、さらにエコカー減税免税対応と経済面でのメリットが大きい。その上、クリーディーゼル車は大トルクがウリ。力強い走りも楽しめる。
全般的に多くの人にお勧めできるのは、クリーディーゼル車ということになる。BMWがガソリン車を入れなかった理由も、ガソリン車を入れる理由が見当たらないからだ。
そして、次の選択が4WDのALL4を選択するかFF(前輪駆動)にするかだ。新型ミニ クロスオーバーのクリーンディーゼルエンジンは、出力違いの2つの仕様がある。よほどガンガン走りたいという人でなければ、150PS(110kw)&330Nm仕様のクーパーDで十分。4WDとFFの価格差は28万円。街中中心で使うならFF。ウインタースポーツやキャンプなどで使うことが中心となるなら、ALL4が良いだろう。
そして、190PS(140kw)&400Nmという圧倒的な大トルクを誇るクーパーSDは、さすがにFFでは大トルクを制御しきれないのかALL4のみの設定となっている。このグレードもちょっと選びにくい。4,830,000円と500万円に近い高価な価格になっている。クーパーDとの価格差は69万円にもなる。このモデルは、よほど新型ミニ クロスオーバーに惚れ込んでいる人向けということになるだろう。
また、ミニブランドは、オプションが豊富で高価だ。そのため、気に入ったオプションをプラスしていくと、車両価格プラス数十万円位の予算をみていたほうがいい。とにかくオプションを付けてお気に入りの仕様にしたいと考えているのなら、プラス100万円くらいの予算感となる。
さらに、ミニブランドは基本値引きゼロ。値引きを期待してはダメなブランドだ。ただし、そうした営業戦略もあり、ミニのリセールバリューは非常に高い傾向にある。短期の乗り換えでもメリットがあるクルマだ。
ミニ クロスオーバー価格
<新世代ハイブリッド・システム>
・MINI Cooper S E Crossover ALL4 4,790,000円
<クリーンディーゼル>
・MINI Cooper D Crossover 3,860,000円
・MINI Cooper D Crossover ALL4 4,140,000円
・MINI Cooper SD Crossover ALL4 4,830,000円
ミニ クロスオーバー主要諸元
■ミニ クロスオーバー主要諸元
・MINI Cooper D Crossover
全長4,315mm、全幅1,820mm、全高1,595mm、ホイールベース2,670mm、車両重量1,540kg、車両総重量1,815kg、排気量1,995cc、直列4気筒クリーン・ディーゼル・エンジン、最高出力150PS(110kw)/4,000rpm、最大トルク330Nm/1,750-2,750rpm、燃料消費率2km/L。
・MINI Cooper D Crossover ALL4
全長4,315mm、全幅1,820mm、全高1,595mm、ホイールベース2,670mm、車両重量1,610kg、車両総重量1,885kg、排気量1,995cc、直列4気筒クリーン・ディーゼル・エンジン、最高出力150PS(110kw)/4,000rpm、最大トルク330Nm/1,750-2,750rpm、燃料消費率3km/L。
・MINI Cooper SD Crossover ALL4
全長4,315mm、全幅1,820mm、全高1,595mm、ホイールベース2,670mm、車両重量1,630kg、車両総重量1,905kg、排気量1,995cc、直列4気筒クリーン・ディーゼル・エンジン、最高出力190PS(140kw)/4,000rpm、最大トルク400Nm/1,750-2,500rpm、燃料消費率8km/L。
・MINI Cooper S E Crossover ALL4*
排気量1,499cc、直列3気筒ガソリン・エンジン、最高エンジン出力136PS(100kw)/4,400rpm、最大エンジン・トルク220Nm/0-3,000rpm、リチウム・イオン電池容量6kWh、電気モーター出力88PS(65kW)、電気モーター・トルク165Nm、総合出力224PS(165kW)、EV走行(最高速度125km/h、最大約40km)
* MINI Cooper S E Crossover ALL4は、ヨーロッパ仕様値となります。
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