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日産ノート新車情報・購入ガイド アクア、フィットが完全沈黙!? ノートe-POWER導入で2016年度下期コンパクトカー販売台数ナンバー1獲得! その理由とは?【ニュース・トピックス:日産】

CORISM / 2017年4月15日 4時8分

日産ノートe-POWER記事の目次





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■「発明」というよりは、既存のモノを上手く使った超アイディア車がノートe-POWER

 日産ノートは、2017年3月の登録車販売台数で24,383台を売り、販売台数ナンバー1に輝いた。同時に、2016年度下期の販売台数でも約8.3万台を売り、激戦国内コンパクトカーの中でナンバー1になった。

 日産ノート快進撃の要因は、2016年11月に投入されたノートe-POWERの投入によるものだ。ノートe-POWERは、リーフと同じ駆動用モーターを使ったシリーズハイブリッド車だ。エンジンを発電機として使い、100%モーター駆動するというものだ。

 新型車がまったく投入されない日本マーケットにおいて、日産のシェアはジリ貧状態。そんな中、既存のノートを使い超短期間でシリーズハイブリッド車を生み出した日産技術陣の質の高さを感じさせる1台だ。

 日産ノートe-POWERは、マイナスをプラスに転換するアイデアも満載だ。まず、協調回生ブレーキがない。リーフやエクストレイルハイブリッドなどに使われている協調回生ブレーキは、普通にブレーキを踏んだ状態では摩擦ブレーキは使われておらず、モーターによる回生ブレーキで減速している。一般的な使われ方では、ほぼ停止直前まで摩擦ブレーキは使われていない。こうした機能は、アクアやフィットハイブリッドにも搭載されている。

 しかし、このシステムではコストがかかり過ぎる。そのため、日産はBMW i3のようにアクセルオフで回生ブレーキを強めに発生させながら上手く制御。発進から停止までワンペダルで操作が可能なe-POWER Drivewを採用した。これが逆にコストダウンになるだけでなく、新たな運転感覚を顧客に提供し多くの支持を得た。

 また、高価なリーフの駆動用モーターが使われているが、普通はこうしたコンパクトカーにはオーバークオリティで採用されないのが普通だ。しかし、これも逆転の発想。販売が伸び悩むリーフだったので、モーターの減価償却が想定通り進まない。だが、ノートe-POWERに搭載することで、モーターの減価償却も進むというメリットが生まれた。

 さらに、このモーターは254Nmという大トルクをもつ。ライバルよりも明確に異なる力強さをアピールできた。これも、多くの顧客がノートe-POWERを支持している理由のひとつだ。

 広告宣伝では「発明」などと誇大な表現をしているが、既存のものを上手く使い、さらに他のハイブリッド車に対して差別化できた工夫とアイデア、開発のスピードがノートe-POWERの成功要因でもある。

 もちろん、ノートe-POWERの魅力はシリーズハイブリッド車であるということだけではなく、フィットやアクアには用意されていない歩行者検知式自動ブレーキを含む先進予防安全装備が標準装備化されていることも、大きな差別化の要因になっている。

■モデル末期で売れるノートe-POWER。モデル末期で完全失速のアクア。マイナーチェンジ直前で沈黙するフィット

 2016年度コンパクトカーの販売台数面では、11月に登場したノートe-POWERの完全一人勝ちといえる。登場したタイミングも良かった。アクアはモデル末期にあることや、デビュー直後から売れに売れたこともあり、世の中アクアだらけ。そうした反動もあったのだろう。対してフィットは2017度早々にも大幅マイナーチェンジ予定で、完全に放置状態。そうしたことも影響し、多くの顧客がノートe-POWERに流れたとみられる。

 トヨタもこうなることを予想していたようで、2017年にヴィッツハイブリッドを投入。燃費性能では、アクアやノートe-POWERの量販グレードを上回る燃費値を達成した。販売台数も大幅に伸びたものの、残念ながらノートe-POWERを脅かすほどにはならなかった。どちらかというと、アクアとトヨタ内での食い合いになったような印象が強い。

 ただ、驚くことにノートもモデル末期に入ってきているということだ。新型車効果もないというのに、e-POWERが投入されたことで、爆発的に売れたということは、ある意味日産のハイブリッド車に対する期待も高かったのだろう。その期待に応えたからこそ、2016年度下半期コンパクトカー販売台数ナンバー1に輝いたともいえる。

■ノートの販売台数の内、e-POWER比率は約7割!

 販売絶好調のノートの販売内訳は、なんとe-POWERが約7割を占めるほどの人気だ。エコカー減税もより厳しいものとなったし、今後より厳しくなることや環境問題を考えると、ガソリン車という選択は少なくて当然だろう。

 e-POWERのグレード別比率は、売れ筋グレードのXが約6割、最上級グレードのメダリストが約3割、スポーツグレードのニスモが約1割となっている。デビュー直後ということもあるが、ノートe-POWERニスモの比率が高い。

 すでに、ニスモ仕様は設定のある車種では高い構成比となっている。日産に対するスポーツモデルへの期待が高いことを裏付けるものだ、実際の走行性能も、外観だけでなくより気持ちの良いものとなっていて期待を裏切らない仕上がりになっている。こうしたニスモ仕様の存在も、販売台数の底上げになっている。

■日産ノートの人気ボディカラーは? 約7割弱がモノトーン系を選んだ!?

 鮮やかなプレミアムコロナオレンジと呼ばれるボディカラーが、日産ノートe-POWERのメイン訴求色となっていた。このボディカラーは、なかなかいい色で、コンパクトカーらしいキビキビとした元気の良さを感じさせている。

 しかし、実際の売れ筋は真逆の結果となった。国産モデルは、もはやモノトーン系のボディカラーばかりが売れているのだが、日産ノートも同様だった。最も売れたボディカラーは、ブリリアントホワイトパールで24%を占めた。2位はブリリアントシルバーで16.9%。3位はダークメタルグレーで12.7%。4位はスーパーブラックで10.7%。5位はシャイニングブルーで7.5%となった。プレミアムコロナオレンジは、7位で5.6%となっている。その他の色も含めると白、黒、シルバー系だけで約67%も占めた。

 こうした結果になったものの、日産によるとオレンジやレッドカラー系は想定より、やや高めの結果になったという。

■こんな使い方をする人に日産ノートe-POWERはお勧め

 日産ノートe-POWERは、シリーズハイブリッド車。エンジンは、タイヤとつながっていない100%モータードライブするクルマだ。ほとんどのハイブリッド車が、メリットとデメリットが存在し、使い方によって最適なハイブリッド方式が異なる。

 ノートe-POWERの場合、端的に言うと街乗り中心で速度域の低いところで使う人に向く。こうした使い方がメインなら、ノートe-POWERの低燃費性能のメリットを十分に享受できる。

 これは、エンジンが始動しにくいノートe-POWERならではメリットだ。JC08モード燃費測定の場合、ノートe-POWERは某社のコンパクトカーと比べると約9%ほどエンジンが停止している時間が長いという。エンジンを始動させる場合も、できるだけ発進してから始動させる制御となっている。これは、より高い静粛性を保つためだ。走り出せばロードノイズなどが出るので、エンジンの音が際立ってくることがないための配慮だ。

 つまり、エンジンをかけている時間が短いので、当然、燃費もライバルに比べ良い傾向になる。速度域の低い日本マーケットに合うハイブリッド方式だ。

 逆にデメリットもある。100%モータードライブなので、高速域ではやや非効率。高速道路中心の使い方だと、ライバル車より燃費がやや悪くなる傾向になる。

■日産ノートe-POWER/ノート価格

■日産ノートe-POWER/ノート価格

・HR12DE-EM57(モーター) 2WD
e-POWER S 1,772,280円
e-POWER X 1,959,120円
e-POWER MEDALIST 2,244,240円

・HR12DE(1.2L) 2WD
S 1,393,200円
X 1,495,800円
MEDALIST X 1,627,560円

・HR12DE(1.2L) 4WD
X FOUR 1,711,800円/スマートセーフティエディション 1,827,360円
MEDALIST X FOUR 1,843,560/スマートセーフティエディション 1,929,960円

・HR12DDR(1.2Lスーパーチャージャー)2WD
X DIG-S 1,738,800円
MEDALIST 1,985,040円

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