メルセデス・ベンツGLA新車情報・購入ガイド よりSUVらしさを強調したマイナーチェンジ【ニュース・トピックス:メルセデスベンツ】
CORISM / 2017年5月15日 18時18分
メルセデス・ベンツGLA新車情報の目次
- オンでもオフでも高い実力を誇るコンパクトSUVがメルセデス・ベンツGLA
- よりたくましいSUVらしいデザインに変更
- 実質値下げ!? 買い得感のある新グレードGLA 220 4MATIC登場
- メルセデス・ベンツなのに、物足りない先進予防安全装備
- サーキットも楽しめるSUV? メルセデスAMG GLA 45 4MATIC
- メルセデス・ベンツGLAの選び方
- メルセデス・ベンツGLA価格
- メルセデス・ベンツGLA燃費、スペックなど
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■オンでもオフでも高い実力を誇るコンパクトSUVがメルセデス・ベンツGLA
メルセデス・ベンツ は、コンパクト SUV であるメルセデス・ベンツGLA をマイナーチェンジし発売を開始した。GLA 220 4MATICのみ発売がやや遅れ、2017年9月以降となる。
メルセデス・ベンツGLAは、2014年に日本デビュー。GLAは、CセグメントのコンパクトカーであるAクラスをベースとしたSUV。メルセデス・ベンツは、このAクラスをベースとした派生車を多く送り出しており、人気の高いSUVマーケットでGLAは戦略的に非常に重要な車種でもある。
メルセデス・ベンツGLAは、Aクラスより全高を高めSUV らしさをアピールするものの、全高は1,505㎜と低くスタイリッシュなデザインとなった。最低地上高も150㎜と、SUVとしてはそれほど高くなかった。スバルのXV などは200㎜もある。こうしたことから、オンロードがメインのSUVかと思われた。
ところが、この最低地上高150㎜という数値が意外にも絶妙だった。4輪駆動である4MATIC車は、片輪が浮くようなモーグルさえも苦にしない走破性を披露。オンロードでは、安定した高速走行が可能とし、見事にオンロードとオフロードでの走行を両立しており、さすがメルセデス・ベンツといった走行パフォーマンスを誇った。
ただし、日本での使い勝手という面では、少々物足りない部分もある。全高は1,505㎜と低く、SUVながら多くの立体駐車場に入るサイズになっているのに、全幅は1,805㎜。多くの立体駐車場の制限が全高1,550㎜、全幅1,800㎜以下となっているので、わずか5mmオーバーとなる。実際に立体駐車場に入れないことはないのだが、わずか5mmでも都市部で立体駐車場を車庫として使う顧客の場合、車庫証明が取れないなどのデメリットがある。
また、コンパクトSUVながら、最小回転半径は5.7mと大きい。この数値は、トヨタ アルファード /ヴェルファイア といった大型ミニバン 並み。狭い日本の道では、コンパクトSUVなのに使い勝手面では今ひとつだ。
■よりたくましいSUVらしいデザインに変更
マイナーチェンジされた新型GLAのエクステリアは、それほど大きな変更はない。ただ、ひと目で分かる変更部分はグリルだ。メルセデス・ベンツのSUVに多くに採用されている「パンチドグリル」が採用された。
さらに、ボディボトム部サイドに移設され大きくなったフォグランプや、よりアンダーガードデザインが強調されたフロント/リアバンパー採用されている。全体的によりタフなSUVらしいデザインになった。さらに、リアコンビネーションランプは新型Eクラスにも採用されている「クリスタルルック」が装備された。
一般的にSUV的なルックスにすると、空気抵抗が大きくなる傾向になる。しかし、新型GLAはSUVらしさをアップしながら同時に空気抵抗を低減。SUVとしては、優れているCd値0.29を実現した。
この結果、エンジンスペックや車重に変更が無いのに、GLA180の燃費値は16.0㎞/Lから16.4㎞/Lへ向上している。
ボディカラーは、「キャニオンベージュ」をはじめ3色が追加された。
■実質値下げ!? 買い得感のある新グレードGLA 220 4MATIC登場
新型GLAに装備される4WD である4輪駆動システム「4MATIC」は、通常地はほぼ100%前輪駆動で走行。状況に応じて効率的に後輪にトルクを配分する可変トルク配分型だ。オフロードや雪道などでは瞬時に適切なトルク配分を行い、高い操縦性と走行安定性を確保する。また、オンロードでもコーナリング時に積極的に後輪にトルクを配分し、俊敏なハンドリングと高い安定性を実現。
この4MATICには、本格的オフロード走行に便利な機能も用意されている。急勾配の下り走行の際、アクセルとブレーキを自動制御。ブレーキ操作をしなくても車速を自動調整。ドライバーは、ステアリング操作に集中し急勾配の下り坂を降りることができるDSR(ダウンヒル・スピード・レギュレーション)や、ステアリング舵角、登坂角、車両傾斜角、方角をCOMANDディスプレイに表示し現在の車両状況が一目でわかる「オフロードスクリーン」を装備した。
この4MATICは、GLA 180には搭載されていない。今回のマイナーチェンジからは、従来のGLA 250 4MATICに加えGLA 220 4MATICが追加されている。このGLA 220 4MATICは、GLA 250と基本的に同じ直4 2.0Lターボエンジンの出力をやや抑えたものを搭載。最高出力135kW(184PS)、最大トルク300N・mを発生する。
従来のGLA250は、かなり高めの価格設定になっており4,870,000円となっていた。当時のGLA180は、3,580,000円だったので129万円も高価だった。そのため、GLAの人気の中心はFF(前輪駆動)のGLA180だった。また、ライバル車となるBMWのX1 xDrive18dの価格が4,490,000円とかなり安かったため、GLA220を追加し価格を同じ4,490,000円としたのだろう。そうした流れを受け、GLA250は受注生産としメルセデス・ベンツ自身もあまり売れないという判断をしている。
■メルセデス・ベンツなのに、物足りない先進予防安全装備
新型GLAの装備面では、「フットトランクオープナー」が標準装備化された。この装備の機能は、両手がふさがっている際に、リアバンパーの下側に足を近づけることで、センサーが感知し、手を使わずにトランクリッド/テールゲートを開閉することができるものだ。最近の輸入車では、人気装備のひとつだ。
安全装備面では、先進予防安全装備である自動ブレーキ「アクティブブレーキアシスト(緊急ブレーキ機能)」や、長時間走行時のドライバーの疲労や眠気を70以上のパラメーターで検知して注意を促す「アテンションアシスト」を全車に標準装備した。
さらに、車間距離を適切に維持するとともに、先行車が停止した場合は減速して停止する渋滞追従機能を備えた「ディスタンスパイロット・ディストロニック」やドアミラーの死角範囲をレーダーによってモニターして危険性を警告する「ブラインドスポットアシスト」、ドライバーの疲労や不注意による走行車線の逸脱をステアリングを微振動させてドライバーへ警告する「レーンキーピングアシスト」などを含む先進の安全運転支援システム「レーダーセーフティパッケージ」を設定した。
こうした先進予防安全装備は、メルセデス・ベンツとしは物足りない仕様となっている。CクラスなどのFR系は、世界トップレベルの予防安全装備がほぼ標準装備化されている。しかし、FF系のモデルは歩行者検知式の自動ブレーキでもない。もはや、軽自動車 のワゴンR ですら歩行者検知式の自動ブレーキが用意されている時代。また、コンパクトカーのデミオ には、GLAでオプションとされている「ブラインドスポットアシスト」が標準装備化されている。そうした状況から、やはりGLAの安全装備はメルセデス・ベンツらしくない物足りない状況といえる。メルセデス・ベンツは、FR系とFF系とでは先進予防安全装備格差があまりに大きい。
■サーキットも楽しめるSUV? メルセデスAMG GLA 45 4MATIC
新型GLAには、ハイパフォーマンスモデルである「メルセデスAMG GLA 45 4MATIC」も用意された。フロントデザインは、AMGツインルーバーと大型化したエアインテークが特徴的な最新のメルセデスAMGデザインへ刷新。さらに、フロントスプリッターから、サイドスカート、4本のフィンを備えたリアディフューザーまでシルバークロームで仕上げており、SUVルックを強調している。
SUVなのに非常にスポーティなルックスになっているが、AMGモデルということもあり、見た目だけでなく空力性能も改善されている。
そして、搭載されるエンジンは、量産4気筒ターボエンジンとして世界一パワフルなAMG2.0L直列4気筒直噴ターボを搭載。最高出力280kW(381PS)と最大トルク475N・mを発生する。マイナーチェンジ前のモデルは、360ps&450Nmだったので大幅にパワーアップされている。向上され
そして、SUVながらサーキット走行まで考えられており、センターコンソールのコントローラーを操作するだけでドライバーが望むキャラクターにセッティング可能な「AMGダイナミックセレクト」を標準装備。今回から「RACE」モードが追加され、「Comfort」「Sport」「Sport+」「Individual」の5つのモードから走行シーンにより選択ができるようになった。もはや、オフロードも走れるスポーツカーといったところだ。
■メルセデス・ベンツGLAの選び方
新型メルセデス・ベンツGLAのグレード選びは、まず4WDシステムである4MATICが必要か否かということが基本となる。FFで十分というのであれば、GLA 180となり3,980,000円。4MATICが必要ならGLA 220 4MATICかGLA 250 4MATICということになる。ただ、GLA 250 4MATICは5,130,000円とかなり高価な価格設定になっているので、GLA 220 4MATICの4,490,000円で十分といったところだ。
ハイパフォーマンスモデルであるメルセデスAMG GLA 45 4MATICは、7,920,000円となっている。このモデルはなかなか微妙。オフロードで381psを使い切ることは難しく、オンロードでそのパフォーマンスを発揮し楽しむというのであれば、より軽量で同じパワーを誇るAMG CLA 45 4MATICの方が楽しめる。価格も安く7,200,000円となっている。
新型メルセデス・ベンツGLAのライバル車は、BMW X1 やアウディQ3 がある。とくに、X1にはSUVと相性の良いクリーンディーゼル が搭載されている。このX1 xDrive18dに搭載される2.0L直列4気筒ターボディーゼルエンジンは、150ps&330Nmを誇る。燃費は19.6km/Lと低燃費。さらに、ハイオクガソリン仕様のGLAに対して、軽油を使うことから30円/L前後燃料費が安く済む。ロングドライブやランニングコストを気にするのなら、クリーンディーゼルがお勧めだ。このX1 xDrive18dの価格は4,490,000円となり、GLA 220 4MATICと同じ価格となる。このあたりは、ジックリと試乗するなどして比べてみるといいだろう。
■メルセデス・ベンツGLA価格
■メルセデス・ベンツGLA価格
・GLA 180 3,980,000円
・GLA 220 4MATIC 4,490,000円
・GLA 250 4MATIC 5,130,000円
・メルセデスAMG GLA 45 4MATIC 7,920,000円
■メルセデス・ベンツGLA燃費、スペックなど
代表グレード | メルセデス・ベンツGLA 180 |
---|---|
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) | 4,430x1,805x1,505mm |
ホイールベース[mm] | 2,700mm |
トレッド前/後[mm] | 1,560/1,545mm |
車両重量[kg] | 1,480kg |
総排気量[cc] | 1,595cc |
エンジン最高出力[kW (ps)/rpm] | 122(90)/5,000rpm |
エンジン最大トルク[N・m(kg-m)/rpm] | 200(20.4㎏-m)/1,250~4,000rpm |
ミッション | 7速DCT |
タイヤサイズ | 215/60R17 |
定員[人] | 5人 |
税込価格[円] | 3,980,000円 |
燃料 | 無鉛プレミアムガソリン |
レポート | 編集部 |
写真 | メルセデス・ベンツ |
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