トヨタ アクア新車情報・購入ガイド 再び新車販売台数ナンバー1を狙う大幅マイナーチェンジ!クロスオーバーも登場 [CORISM]
CORISM / 2017年6月23日 0時0分
トヨタ アクア新車情報の目次
- とにかく売れた超人気モデルがトヨタ アクア
- 売れなくなった? 王者ならではの悩みを解消するマイナーチェンジ
- よりクロスオーバーらしさを!「X-URBAN」から「Crossover」へ
- 燃費性能がさらにアップし、クラストップの38.0㎞/Lへ!
- トヨタ アクアのグレード選び
- トヨタ アクアの価格
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■とにかく売れた超人気モデルがトヨタ アクア
トヨタは、超低燃費のハイブリッドコンパクトカーであるアクアをマイナーチェンジし発売を開始。前回のマイナーチェンジで登場したクロスオーバー車であるXアーバンが無くなり、新しく同様のクロスオーバー車である「Crossover(クロスオーバー)」が投入された。
トヨタ アクアは、2011年12月に登場した。1.5Lのハイブリッドシステムが採用され、デビュー当時の燃費は35.4㎞/Lという超低燃費を達成した。こうした超低燃費が話題になり、アクアはデビュー直後から大ヒットモデルとなる。4代目プリウスが登場するまで、しばらくの間、新車販売台数ナンバー1の座に君臨した。
これだけ売れたため、トヨタは2014年12月にマイナーチェンジするまで、ほぼ放置。とくに、改良が施されることはなかった。その代わりにマイナーチェンジでは、細部に手が入れられ、乗り心地や高速安定性や燃費向上。燃費は37.0㎞/Lとなった。さらに、SUVブームにも対応し、クロスオーバー車であるXアーバンが投入された。マイナーチェンジ後のモデルは、乗り心地や操縦安定性も向上した。
その後もアクアは売れ続け、新車販売台数ナンバー1を4代目プリウスが出るまで守り続ける。しかし、圧倒的な王者ならではの悩みもあった。マイナーチェンジ後、ナンバー1の座を守っていたものの、販売台数面では、前年比を超える月がどんどんと減っていたのだ。とにかく売れたモデルなので、あまり売れすぎた結果、街中はアクアだらけで、マーケットに飽きられてしまったことも前年比を超えることができない理由のひとつでもあった。2016年度は155,566台を売り、新車販売台数2位となったが前年比80.9%と低迷した。
さらに、2016年12月にはシリーズハイブリッドを搭載した日産ノートe-POWERに負け3位に転落。1月は7位、2月4位、3月3位、4月5位、5月アクアとなってしまった。こうしたこともあり、モデル末期に2度目のマイナーチェンジを実施したともいえる。また、今回マイナーチェンジしたことから、あと2年は売るとみられ、2代目新型アクアの登場はしばらくないということにもなる。
■売れなくなった? 王者ならではの悩みを解消するマイナーチェンジ
今回のアクアのマイナーチェンジでは、外観デザインが大幅に変更された。これは、やや飽きられてきたアクアを少しでも新鮮に見せたいという意図があるのだろう。新アクアのデザインは、「親しみやすさ」「軽快さ」はそのままに、より先進的で洗練されたデザインとしたという。
フロントフェイスは、ヘッドライトやフード、フェンダー、バンパーなどが変更された。全体的に精悍さが出て、押し出し感の強い顔になった。ヘッドライト上部の淵が独自のデザインで発光する。夜間でもひと目でアクアだと分かる個性的なヘッドライトだ。
リヤデザインは、コンビネーションランプ内のデザインを変更。リヤリフレクターをバンパー下部に新たに配置した。フロントほど変わった感はないものの、全体に引き締まった印象があり高級感も増している。
インテリアは、センターメーターにTFTマルチインフォメーションディスプレイをLグレードを除き標準装備。センタークラスターは一体となった面構成とし、新たにホワイトソフトレザー(合成皮革)のシートを採用した。
そして、走行性能面では、さらにボディ剛性をアップ。タイヤサイズも175/65R15から185/60R15に変更。こうしたことにより、優れた操縦安定性を確保するとともに、乗り心地も向上させた。
アクアは、このマイナーチェンジで16インチのアルミホイール装着できるグレードが、クロスオーバーだけとなった。マイナーチェンジ前では、16インチホイールを選択すると、最小回転半径が5.7mという大型ミニバン並みの数値になっていた。コンパクトカーなのに、大型ミニバン並みに小回りが苦手という本末転倒な状況だったが、16インチホイール車を廃止したことで、すべてのグレードで最小回転半径は4.8mとなりコンパクトカーらしい優れた機動性を誇るようになった。これは、重要な改善点だ。
■よりクロスオーバーらしさを!「X-URBAN」から「Crossover」へ
そして、前回登場したクロスオーバーモデルであった「X-URBAN」は姿を消し、新グレード「Crossover」(クロスオーバー)が設定された。
従来のX-URBANは、コンパクトSUVブームを受け登場したモデル。ただ、ややお手軽に作りすぎた感もあり、あまりSUV感が無かった。今回登場したクロスオーバーは、そうした反省点からフロントバンパーやグリル、ルーフモールなどを専用とし、ブラックのフェンダーガードなども装備され、よりワイルドなデザインとされている。
当然、最低地上高もアップされ170㎜。標準車から30㎜高く設定されている。ラフロードなどの走行に対応している。また、全高は1,500㎜。もともと、アクアの全高は低いこともあり、クロスオーバー化されても、十分に多くの立体駐車場全高制限に対応する1,550㎜以下となっている。そして、走行性能面では、専用のチューニングを施し、SUVらしいしっかりとした操舵感を追求しながら、乗り心地も向上させている。
ただし、クロスオーバーは16インチホイールを履くことから、最小回転半径は5.4mとなった。これは、5ナンバーミニバン並みの数値。コンパクトカーながら、小回りが苦手なモデルといえるので、購入時にはこうした部分をしっかりと理解する必要がある。狭い駐車場などでは、何度か切り返さないと入らない、などのデメリットがある。
■燃費性能がさらにアップし、クラストップの38.0㎞/Lへ!
また、燃費にこだわるモデルということもあり、今回のマイナーチェンジでも燃費向上が図られた。エンジンの改良やハイブリッドシステムの制御を見直し、「L」はクラストップのJC08モード走行燃費38.0km/Lを達成。「S」「G」「Crossover」においても、34.4km/Lを実現。
38.0㎞/Lという燃費値は、燃費スペシャルグレード。装備も簡素化され、実際にはほとんど選ばれることのないグレードだ。そのグレードで、燃費ナンバー1をの座を争うという業界の悪しき習慣でもある。ノートe-POWERもフィットも、デミオも同様なことをやっている。
ただ、争いをやや反省したのか、他のグレードの燃費をすべて34.4㎞/Lとした。従来のモデルは37.0㎞だったので、大幅に燃費が落ちたように感じるが、逆に燃費は向上している。従来のモデルは、何らかのオプションを付ける必要があり、そうすると車重のランクが変わり、燃費は33.8㎞/Lとなるからだ。トヨタの諸元表には、小さく記載されていた。
こうした顧客に勘違いをさせるような表記をやめたことは高く評価できる。そもそも、そんなことをしなくても、アクアの燃費は世界トップレベルだ。
ボディカラーは、新規開発色のクリアエメラルドパールクリスタルシャイン、ジュエリーパープルマイカメタリックをはじめ、新規設定色のベージュ(「Crossover」専用色)などを含む14色を設定。ボディカラーと異なるカラーパーツを組み合わせたFLEX TONE 4色を加えたカラーバリエーションとした。より自分好みのカラーなどが選べる。
■トヨタ アクアのグレード選び
トヨタ アクアのグレード選び。まず、燃費訴求用グレードであるLは外す。クロスオーバーは1グレードしかない。そうなると、標準車はSかGという選択になる。価格差は、約18万円。今回も予防安全装備への意識は低くSにはトヨタ セーフティセンスCがオプション設定となっている。歩行者検知ができない自動ブレーキなので、せめて標準装備化するくらいの配慮があってもいい。
その他の装備差で大きな部分は、クルーズコントロール、スマートエントリーパッケージ、シート表皮、加飾など。
予算重視でシンプルな仕様でいいというのであれば、Sにトヨタ セーフティセンスP(54,000円)をプラスする程度で十分といったところ。より安全性を重視するのなら、サイド&カーテンエアバッグ(43,200円)をプラスしたい。
満足度の高いGグレードも、必要なオプションがある。ナビを取り付けるのなら、ナビレディパッケージ(28,080円)も必要。上級グレードのGでもサイド&カーテンエアバッグ(43,200円)は標準装備化されていないので、これもプラスしたい。そして、夜間によりアクアの存在をアピールでき、安全性にも寄与するLEDヘッドランプパッケージ(108,000円)も積極的に選びたいオプションだ。
■トヨタ アクア価格
・L 1,785,240円
・S 1,886,760円
・G 2,062,800円
・G“ソフトレザーセレクション” 2,089,800円
・Crossover 2,062,800円
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