スバルWRX S4新車情報・購入ガイド コストパフォーマンス優れる大人のスポーツセダンへ進化【ニュース・トピックス:スバル】
CORISM / 2017年7月22日 15時50分
スバルWRX S4新車情報の目次
- 大人のスポーツセダンを目指したWRX S4
- 静粛性など、上質感を向上させた改良
- ツーリングアシストなどを装備し完成度高まるが、燃費などの改善はなし
- スバルWRX S4のグレード選び
- スバルWRX S4の価格
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大人のスポーツセダンを目指したWRX S4
スバルは、AWD(4WD)のスポーツセダンであるWRX S4を大幅改良し、2017年8月3日に発売を開始する。
スバルWRX S4は、2014年にデビューした。「最高峰のAWD スポーツパフォーマンス」を有しながら、「独自の総合安全性能」、「優れた環境性能」、「洗練された質感」を実現するスポーツセダンとして開発された。
スバルのWRXシリーズには、6速MTのみの採用となっているスポーツモデルWRX STIが存在する。スバルは、オートマチックトランスミッションをCVTしか持っていない事情があり、WRX STIは6速MTのみの設定。しかし、免許制度の関係や家族の問題があり、こうしたスポーツモデルであってもクラッチ操作の必要がない2ペダルのモデルが欲しいというニーズが以前からあった。
そうした2ペダルへの要求に応えたのが先代のWRX STIに2.5Lターボに5速ATを組み合わせたAラインだった。このモデルも、なかなかスポーティなモデルだった。ただ、顧客が欲しいのは、2.0LターボのWRX STIを2ペダル化したモデルであって、2.5Lターボでややマイルドな仕様としたAラインではないという現状もあった。
しかし、時代のニーズもやや変わってきており、WRX STIのような大きなウイングが付いたレーシングなモデルではなく、もう少し上質な大人のWRXが欲しいという要求も増えてきたのも事実だった。
そこで、WRXのフルモデルチェンジで用意されたモデルが、WRX S4ということになる。2ペダルのトランスミッションはCVTしかないスバルなので、残念ながらミッションはCVTとなっている。
このWRX S4は、WRXという名は付いているものの、基本的にはレヴォーグの2.0Lターボ車に近い。WRX STIは、名機EJ20型なのに対してWRX S4はレヴォーグと同じFA20型になる。CVTも同じだ。出力もWRX STIは308ps&422Nmなのに対して、WRX S4は300ps&400Nmとなっている。
■静粛性など、上質感を向上させた改良
今回の改良では、WRX STI系のような走りへの追求というよりは、大人のスポーツセダン的な上質さに主眼を置いている。サスペンションのダンパーやスプリング、スタビライザーのセッティングを変更し、より上質な乗り心地とした。また、電動パワーステアリングも改良され、スッキリとしたステアリングフィールとしている。
そして、セダての上質感を高めるために、各所に振動騒音対策を行った。フロントとリヤのドアガラスの板厚アップ、サイレンサー面積・板厚のアップ、フロントレール空洞部に発泡剤追加などが変更されている。こうした、改良により従来モデルとは明確に違う静粛性を手に入れている。
また、内外装も一部変更されている。エクステリアは、LEDヘッドランプやフロントグリル、フロントバンパーのデザインを変更。アンダーグリル部分をより大きな台形デザインとして、ワイド感と安定感を表現。ブラックアウト化することで、精悍さをアップさせている。フロントフォグランプもLED化され、高級感もアップしている。
インテリアもより高級感を増している。インパネやセンターコンソール、センターパネルをはじめとする各種パネルをより質感の高いものに変更。ナビゲーションも8インチになった。また、インパネ中央上部に搭載されていたマルチファンクションディスプレイを5.9インチ大型カラー液晶に変更。より高精細で見やすい車両情報表示とした。
■ツーリングアシストなどを装備し完成度高まるが、燃費などの改善はなし
スバルWRX S4は、スポーツモデルでありながら、歩行者検知式自動ブレーキを含む先進予防安全装備である「アイサイト」を装備し、高い安全性能を誇る。今回の改良では、アイサイトの機能を向上させた「アイサイト・ツーリングアシスト」が全車に標準装備化されている。
ツーリングアシストは、「全車速域追従機能付クルーズコントロール」と「車線中央維持」を組み合わせたもので、0km/h~約120km/hの幅広い車速域で使用可能。アクセル、ブレーキ、ステアリング操作を自動制御し、前方の車両に追従する。この自動制御がなかなか自然な動きで緻密なのが特徴だ。この機能の追加で、渋滞時にドライバーの疲労を大幅に軽減。結果的に、より安全なドライブが楽しめるようになった。
また、WRX S4には、RAB(後退時自動ブレーキ)も標準装備化。ソナーで障害物を検知。衝突の危険性高い場合には、自動でブレーキが作動する。
新デザインのLEDヘッドランプになったことで、ステアリング連動ヘッドランプ機能が追加。ステアリング操作をした方向にヘッドランプを動かし照らすことで、夜間での視界を広げ安全性を高めた。
さらに、オプションでフロントビューモニターを設置できるようになった。フロントグリルに設置された広角のカメラで前方を映し出し、見通しの悪い場所での視界を確保し衝突のリスクを軽減してくれる。
ただ、2.0GTアイサイトには、スバルリヤビークルディテクション(後側方警戒支援システム)/ ハイビームアシスト(自動防眩ルームミラー付)などのアイサイトセイフティプラスがオプション設定。ここまで安全装備を充実させたのなら、これくらの安全装備は標準装備化すべきだろう。このあたりは、未だ完全に安全装備重視に振り切れていないスバルの曖昧さを感じる部分だ。スバルリヤビークルディテクション(後側方警戒支援システム)は、車線変更の度に機能する使う頻度の高い安全装備なので積極的に採用すべきだ。
また、燃費面の改善は行われおらず、WRX S4の燃費は12.4㎞/Lもしくは13.2㎞/Lのままだ。スポーツモデルだからといって、CO2の排出量を減らさなくていいという理由はない。環境を守ることは、自動車メーカーとして当然の責任だ。せめて、アイドリングストップ機能くらいは付けて、燃費を向上させる努力くらいしなくてはならない。
■スバルWRX S4のグレード選び
スバルWRX S4のグレード選びは簡単だ。エンジンは2.0LターボとCVTの組み合わせしかなく、グレードも2.0GTアイサイト(3,369,600円)か、2.0GT-Sアイサイト(3,736,800円)の2つしかない。価格差は約37万円。GT-Sになるとタイヤが225/45R18から245/40R18となり、ビルシュタイン製ダンパー(フロント倒立式)となる。ここは、オプションで選択できない部分なので重要だ。さらに、シートヒーターや大型リヤスポイラー、アイサイトセイフティプラスなどが装備される。
購入後に足回りを自分好みでカスタマイズしたいというのであれば、GTで十分。ただ、アイサイトセイフティプラスをオプション選択しようとすると、セットオプションとなり他の装備までプラスされ高額になる。こうなると、ビルシュタインダンパーが装備されるGT-Sの方が買い得感が出てくる。こうなると、GT-Sの選択がベストということになるだろう。
300ps&400Nmという大出力を誇るAWD、アルミ鍛造製フロントロアアーム、ビルシュタイン製ダンパーなどなど、これほどのスペックを誇りながらWRX S4 2.0GT-Sアイサイトの価格は3,736,800円。これほどのパフォーマンスをもつセダンとしては、世界的に見てもかなりコストパフォーマンスは高い。スポーツモデル好きには、たまらないモデルといえるだろう。
スバルWRX S4のリセールバリューは、まずまずといったところで、WRX STIほどで高くはない。
■スバルWRX S4の価格
■スバルWRX S4価格
・WRX S4 2.0GT EyeSight 3,369,600円
・WRX S4 2.0GT-S EyeSight 3,736,800円
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