2019年5月に、最も売れたクルマは? 増税前の駆け込み需要が始まった?
CORISM / 2019年6月13日 11時3分
■2019年5月の新車販売台数(自販連、全軽協調べ)
1)N-BOX系 22,231台(118.1%)
2)スペーシア 13,391台(118.5%)
3)デイズ系 11,883台(139.1%)
4)プリウス系 11,005台(119.3%)
5)タント 10,993台(114.8%)
6)ムーヴ系 9,345台( 97.9%)
7)ノート 8,058台( 93.1%)
8)ミラ 7,957台(112.5%)
9)アクア 7,845台( 76.0%)
10)ルーミー 7,728台(108.9%)
11)シエンタ 7,580台(130.8%)
12)カローラ 7,311台(131.9%)
13)ワゴンR 5,332台( 86.8%)
14)RAV4 6,817台(-------)
15)フリード 6,579台(112.1%)
16)フィット 6,531台(114.3%)
17)セレナ 6,430台( 86.9%)
18)ヴォクシー 6,390台(103.2%)
19)タンク 6,268台(101.3%)
20)ヴィッツ 5,842台(114.5%)
21)アルト 5,332台( 88.7%)
22)ヴェゼル 4,818台(124.8%)
23)ハスラー 4,367台( 97.1%)
24)C-HR 4,208台( 76.0%)
25)ステップワゴン 3,938台(107.6%)
26)ノア 3,885台( 96.0%)
27)ソリオ 3,832台(114.3%)
28)eKワゴン系 3,570台(136.6%)
29)エスクァイア 3,228台(125.7%)
30)パッソ 3,076台( 97.2台)
31)インプレッサ 3,028台( 77.3%)
32)ハリアー 2,929台(100.7%)
33)ヴェルファイア 2,837台( 99.3%)
34)キャスト 2,788台( 90.3%)
35)エクストレイル 2,713台( 75.9%)
36)デミオ 2,711台( 77.0%)
37)シャトル 2,666台( 96.9%)
38)スイフト 2,562台( 96.9%)
39)フォレスター 2,527台(306.3%)
40)クラウン 2,461台(283.9%)
41)ジムニー 2,373台(337.1%)
42)N-WGN 2,215台( 54.4%)
43)CX-5 2,199台( 99.1%)
44)ピクシス系 2,166台(100.5%)
45)クロスビー 1,978台( 62.8%)
46)カムリ 1,929台(151.8%)
47)ランドクルーザー 1,921台( 80.4%)
48)ウェイク 1,783台( 96.2%)
49)マツダ3 1,682台(-------)
50)トール 1,598台( 89.9%)
大型連休も関係なし! 意外と売れた5月の新車
[caption id="attachment_10640" align="alignright" width="210"] 圧倒的な人気を誇る不動のナンバー1といえるホンダN-BOX。ホンダN-BOX新車情報・購入ガイド一覧[/caption]
日本自動車販売協会連合会(自販連)と全国軽自動車協会連合会(全軽協)の調べによる、5月の新車販売台数がまとまった。今年の5月は大型連休が設定されたこともあり、遊びに出かける人が多くて販売が落ち込むのではないかと懸念されたが、登録車は247,338台で、前年同月の236,023台に対して104.8%と増加を示した。軽自動車も148,782台で、前年同月の135,841台に対して109.5%と増加を示している。大型連休はむしろ新車販売にとって多少の追い風になったようだ。
ダイハツ タント、フルモデルチェンジ前でランキングを下げるものの、販売台数は堅調
[caption id="attachment_10634" align="alignleft" width="210"] 2019年7月にフルモデルチェンジを予定しているダイハツ タント。ダイハツ タント新車情報・購入ガイド一覧[/caption]
車名(銘柄名)別の新車販売ランキングは別掲の通りだが、軽自動車が上位を占める状況は変わらない。首位のN-BOX、2位のスペーシアは4月と変わらず、3位にはフルモデルチェンジを受けたデイズが入ってきて、いずれにしても上位3車種を軽自動車で占めている。
前月に3位だったタントは5位に落ち、5位だったムーヴも6位に落ちたものの、いずれも堅調な売れ行きを続けている。
タントに関しては、7月にフルモデルチェンジを予定しているので、順位を下げるのも仕方がないといったところだ。これに、ミラを加えた6車種がトップ10に入っている。
また、タント同様に7月にフルモデルチェンジが予定されているのが、ホンダのN-WGN。フルモデルチェンジ直後は、イッキに販売台数を伸ばすので、ランキングに大きな変動が予想できる。
売れるクルマが少ない日産。デザイン変更で販売を好転させたプリウス
[caption id="attachment_10635" align="alignright" width="210"] e-POWERが好調な日産セレナ 日産セレナ試乗記・評価一覧[/caption]
登録車の首位は4位に入ったプリウスで、これは前月と同じ。マイナーチェンジで外観デザインに手を加えたことで、販売を好転させている。
登録車の2位は全体で7位のノート。e-パワーの売れ行きが引き続き順調だが、日産は軽自動車のデイズを除くとほかに売れる車種がほとんどない。セレナが比較的良く売れていて、エクストレイルもランキングに入っているが、50位までに入っているのはこの3車種だけだ。日本市場向けのクルマをもっと積極的に投入しないことには販売台数を伸ばせない。
とにかく強いトヨタ。N-BOXに頼りすぎなホンダ。新型フィットに期待?
[caption id="attachment_10636" align="alignright" width="210"] 2019年秋頃にフルモデルチェンジを予定しているホンダ フィット。ホンダ フィット新車情報・購入ガイド一覧[/caption]
トップ10に入った登録車はほかにもアクアとルーミーで、さらに11位にシエンタ、12位にカローラとトヨタ車が続く。全体として良く売れているのはやはりトヨタ車である。
日産と同じように、登録車の国内販売で頑張らなければならないのがホンダだ。N-BOXが首位独走を続けているものの、これに一本被りになったような状況である。登録車は15位にフリード、16位にフィットが入ったほか、20位にヴェゼル、25位にステップワゴン、37位にシャトルが入っているので日産よりは多少は良い状況ながら、軽自動車に傾き過ぎているのは確かだ。
2019年はモーターショーがあり、ホンダもここで新型フィットを公開する予定だ。秋から冬にかけて、新型フィットで巻き返しを狙っている。
ランキ上位から消えたマツダ。厳しい戦いが続く三菱。エクリプスクロスのディーゼルに期待
[caption id="attachment_10637" align="alignleft" width="210"] そろそろディーゼルエンジンを搭載予定の三菱エクリプスクロス 三菱エクリプスクロス試乗記・評価一覧[/caption]
メーカー別では、マツダ車が上位から姿を消してしまった。先に投入されたマツダ3は5月はまだ本格登録に至っておらず、49位にとどまっている。マツダ車はデミオの36位が最高で、ほかに43位のCX-5だから状況は厳しい。
さらにいえば、三菱は総合ランキングの50位までに入っているのがeKワゴン系のみ。比較的評判の良いエクリプスクロスや、それよりも少し多く売れているデリカD:5も50位までに入っていない。エクリプスクロスに関しては、そろそろディーゼルが投入される予定。ガソリン車しか無かったエクリプスクロスに、低燃費のディーゼル車が加わることで販売台数増に期待がかかる。
健闘が目だつスズキ。完成検査不正の影響なし?
[caption id="attachment_10638" align="alignright" width="210"] 完成検査不正をものともせず売れているスズキ スペーシア。 スズキ スペーシア新車情報・購入ガイド一覧[/caption]
その意味で健闘が目立つのがスズキで、軽自動車が2位のスペーシア、13位のワゴンR、21位のアルト、23位のハスラー、41位のジムニーと5車種も入っているほか、登録車も27位のソリオ、38位のスイフト、45位のクロスビーと3車種が入っている。完成検査不正問題などの影響は特に表面化していないようだ。
メーカー別では、31位のスバル インプレッサと39位のフォレスターの2車種。インプレッサはモデルの新鮮さが薄れて台数が伸びなくなってきたが、新型になったフォレスターは、まずまず好調だ。
39位のフォレスターに続く40位クラウンと41位ジムニーは、いずれも前年比が3倍前後の伸び。ランキングのこの部分に伸び率の大きいクルマが並んだのは興味深い。3倍前後の伸びといっても、ちょうど昨年はフルモデルチェンジ直前にあたり、極端に販売台数が落ちている時期にあたる。来月以降の前年比が、本当の数値ということになってくる。
すでに、増税前の駆け込み需要が発生か?
大幅な伸びではないものの、5月は前年に比べて台数を伸ばした車種が多かった。トップ10の5位までの車種はいずれも前年比が10%を超える伸びを示しているし、ほかにも伸びを示した車種が多い。
ユーザーのマインドが変わってきたのか、あるいは消費税増税前の駆け込み需要がじんわりと始まっているのか・・・。今後の売れ行きが注目される。
<レポート:松下宏>
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