三菱エクリプスクロスPHEV試乗記・評価 RAV4 PHVの手強いライバル出現!
CORISM / 2021年3月5日 16時45分
気持ちの良い走りとCO2減を両立するPHEV
![三菱エクリプスクロスPHEV](https://www.corism.com/review/wp-content/uploads/sites/3/2021/03/D55A9132-300x200.jpg)
エンジンにモーターを組み合わせたシリーズ式ハイブリッドシステムを採用し、負荷があまりかからない領域はモーターで走行する。そして電気が少なくなってくると発電を行い、高速走行はエンジンを主役として使い、豪快に走るのだ。
このハイブリッドシステムに充電ポートを追加し、電池容量を増やして家庭などで充電できるようにしたのがPHEVである。EVの快適性と内燃機関の利便性の良さを併せ持ち、航続距離も長い。駐車しているときに充電を行い、満充電なら40km前後はモーターによる走行が可能だ。
発電にエンジンの力を使う機会が大幅に減るから燃費は向上する。C2(二酸化炭素)排出量を減らせるから地球に優しいのだ。
モーターによる気持ちいい加速と驚異的に静かなEVの魅力に加え、長い航続距離による安心感が得られるのがPHEVなのである。アウトランダーはPHEVの販売比率が大幅に増えたから2020年10月にガソリン車をラインアップから外した。
![三菱エクリプスクロスPHEV](https://www.corism.com/review/wp-content/uploads/sites/3/2021/03/D55A9020.jpg)
大幅なデザイン変更となった外観デザイン
![三菱エクリプスクロスPHEV](https://www.corism.com/review/wp-content/uploads/sites/3/2021/03/D55A9060-300x200.jpg)
エクリプスクロスは、クーペ風のスタイリッシュな4ドアボディをまとった個性派のクロスオーバーSUVだ。初めて化粧直しを行い、フロントマスクを変えるとともに、切れ長のLEDデイタイムランニングライトを採用。
三菱のデザインアイコンであるダイナミックシールドも、かなり洗練されてきて、迫力だけでなくスタイリッシュさも手に入れている。
リアも2分割リアウインドウを廃止して視界のいいハッチゲートに改めている。変更前のモデルとは、まったく異なる外観になった。
![三菱エクリプスクロスPHEV](https://www.corism.com/review/wp-content/uploads/sites/3/2021/03/D55A8867.jpg)
57.3kmをEV走行可能
![三菱エクリプスクロスPHEV](https://www.corism.com/review/wp-content/uploads/sites/3/2021/03/D55A8853-300x200.jpg)
心臓は2.4Lの直列4気筒DOHCエンジンで、これに2つのモーターを組み合わせた。エンジンの最高出力は94kW(128ps)/4500rpm、最大トルク199N・m(20.3kg-m)/4500rpmと、それなりの動力性能にとどまる。
だが、これにフロントモーター60kW/137N・m(82ps/14.0kg-m)とリアモーター70kW/195N・m(95ps/19.9kg-mが加わるのだからパワフルだ。しかも、モーターはアクセルを踏み込んだ瞬間からパワーとトルクが一気に湧き上がる。
リチウムイオン電池は13.8kWhの容量で、EV航続距離はアウトランダーPHEVに迫る57.3km(WLTCモード)を達成した。ハイブリッド燃費は、16.4㎞/L(WLTCモード)と良好だ。
モーターならではの、驚くほど素早いレスポンス
![三菱エクリプスクロスPHEV](https://www.corism.com/review/wp-content/uploads/sites/3/2021/03/D55A8875-300x155.jpg)
車両重量は、アウトランダーPHEVに限りなく近い1.9トンだが、重さを意識させないスポーティな乗り味だ。最初はEVスイッチを押し、モーターだけのモードで走ってみる。アクセルを踏み込むと、レスポンス鋭く瞬時にパワーとトルクが立ち上がり、クルマが身軽になったように加速していった。
しかも、驚くほど滑らかだし、静粛性も高い。1.5Lの直噴ターボには真似のできない上質なパワーフィールを手に入れ、車格が上がったように感じられる。
エンジンで発電し、モーターで走るシリーズ走行モードでも、基本はモーター走行だ。
登坂路や追い越しなどで、アクセルを踏み込むとエンジンがかかるが、そのときでもエンジンの存在感はアウトランダーほど強くない。エンジンがかかっても静粛性は高いレベルにある。
エンジンが主役のパラレル走行モードでは、効率のよい回転域を使うため加速は滑らかだ。また、モーターが後押しする力強さは大きな魅力である。制御が緻密だからドライバーの意思に忠実に気持ちいい走りを楽しめた。
4つものドライブモードで、あらゆる路面に対応
![三菱エクリプスクロスPHEV](https://www.corism.com/review/wp-content/uploads/sites/3/2021/03/D55A8885-300x200.jpg)
ボディなどの剛性が高く、足の動きもいいから狙ったラインにたやすく乗せることができる。
試乗コースが箱根の山岳路だったこともあり、気に入ったのは「ターマック」モードだ。これは、乾燥舗装路に特化したモードで、ブレーキ制御を強めに作動させ、より一体感のある走りを引き出せる味付けとしている。
連続するコーナーをリズミカルに駆け抜けることができ、ドライバーの狙い通りのラインに乗せることもたやすい。それでいて出しゃばらないスッキリとした操舵フィーリングだから、ドライバーをいい気分にさせてくれる。
![三菱エクリプスクロスPHEV](https://www.corism.com/review/wp-content/uploads/sites/3/2021/03/D55A8903-300x200.jpg)
4WDを意識させることなく、気持ちいい走りを実現した。ちょっと引き締まっているが、乗り心地も合格点を与えられる。
エクリプスクロスPHEVは、アウトランダーから主役の座を奪うほど魅力的なクロスオーバーSUVだ。走りの質が高いだけでなく快適装備と予防安全装備なども充実している。eアシスト機能も向上した。装備はそれなりだが、Mグレードなら300万円台の予算で手に入れることが可能だ。
プレミアム感は一歩及ばないが、1.5Lのターボ搭載車はコストパフォーマンスに秀で、走りのスポーティ感もPHEVの上をいく。前輪駆動の2WDを選べるのも魅力だろう。アウトランダーだけでなく、RAV4 PHVにとっても手強いライバルの出現だ。
<レポート:片岡英明>
三菱エクリプスクロス新車情報・試乗評価一覧
三菱車新車情報・試乗評価一覧
SUV新車情報・試乗評価一覧
PHEV新車情報・試乗評価一覧
三菱エクリプスクロス価格
■PHEV
![三菱エクリプスクロスPHEV](https://www.corism.com/review/wp-content/uploads/sites/3/2021/03/D55A8912-210x140.jpg)
・G 4,152,500円
・P 4,477,000円
■ガソリン車
・M 2WD 2,531,100円/4WD 2,751,100円
・G 2WD 2,867,700円/4WD 3,087,700円
・G Plus Package 2WD 3,126,200円/4WD 3,346,200円
三菱エクリプスクロスPHEV燃費、航続距離などスペック
代表グレード エクリプスクロスPHEV Pグレード
![三菱エクリプスクロスPHEV](https://www.corism.com/review/wp-content/uploads/sites/3/2021/03/D55A8935-210x141.jpg)
ホイールベース(mm) 2670
トレッド前 / 後(mm) 1540/1540
最低地上高(mm) 185
車両重量(kg) 1920
最小回転半径(m) 5.4
ハイブリッド燃料消費率 WLTCモード(km/L) 16.4
充電電力使用時走行距離(プラグインレンジ)(km) 57.3
![三菱エクリプスクロスPHEV](https://www.corism.com/review/wp-content/uploads/sites/3/2021/03/D55A9135-210x140.jpg)
総排気量(L) 2.359
最高出力(kW[PS]/rpm) 94[128]/4500
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) 199[20.3]/4500
使用燃料 無鉛レギュラーガソリン
モーター
最高出力前 / 後(kW[PS]) 60[82]/70[95]
最大トルク前 / 後(N・m[kgf・m]) 137[14.0]/195[19.9]
駆動用バッテリー リチウムイオン電池
総電力量(kWh) 13.8
サスペンション形式前 / 後 マクファーソンストラット式/マルチリンク式
タイヤサイズ 225/55R18
この記事に関連するニュース
-
BYD『シール』、欧州ではEVモード80kmの電動SUV設定 9月発売
レスポンス / 2024年6月27日 8時30分
-
ホンダ、進化版の「ヴェゼル」が持つ2つの魅力 より静かに、価格アップも抑えた優等生SUVに
東洋経済オンライン / 2024年6月24日 10時0分
-
トヨタ高級SUV「ハリアー」なぜ人気? スタイリッシュデザイン×高級内装採用! 2年刷新無くも売れている… 312万円から価格も魅力か
くるまのニュース / 2024年6月21日 7時10分
-
日産アリアNISMO(ニスモ)試乗記・評価 走りを極めたプレミアムスポーツEV!
CORISM / 2024年6月10日 7時7分
-
[ワゴンRスマイル vs デリカミニ]スペック比較…カッコいい/カワいい以外にどこが違う?
レスポンス / 2024年6月8日 12時30分
ランキング
-
1定年後に、見落とすと厄介な出費「3選」とは?
オールアバウト / 2024年7月3日 21時40分
-
210位寝言、6位歯ぎしり、3位常夜灯をつけた…40~60代1012人調査で判明「早死にした人の睡眠特徴ワースト10」
プレジデントオンライン / 2024年7月3日 17時15分
-
3Q. 納豆をより健康的に食べるには、どのような食べ合わせがおすすめですか? 【管理栄養士が解説】
オールアバウト / 2024年7月2日 20時45分
-
4アレルギー表示漏れ→体調不良者発生…… ビアードパパが限定シュークリームの販売を中止「深くお詫び」
ねとらぼ / 2024年7月3日 14時1分
-
5痩せたい人は注目!実は有能なきゅうりの痩せ効果&食べ方
つやプラ / 2024年7月3日 12時0分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)