ボルボXC60 リチャージT8試乗記・評価 インチダウンしたくなる訳とは?
CORISM / 2022年3月26日 12時12分
ボルボといえば、FLYING BRICK(空飛ぶレンガ)の記憶
記憶に強く残っているボルボは、1985年にヨーロッパで開催されていたETC(ヨーロッパツーリングカー選手権)で1985年にチャンピオンになり、1985-86年のインターTECに出場したVOLVO240ターボ(FLYING BRICK:空飛ぶレンガ)だ。
外観からもレーシングカーに見えない真四角の速そうにないセダンが、FISCO(富士スピードウェイ)でスカイラインなどの国内勢を押さえて大暴れしたのだ。
VOLVOのイメージとして「北欧」「ボディが強い」「無骨」「安全」で、四角い角ばった形状とラジエターグリルの「斜め線」のイメージが強い。なぜか、なかなか興味が沸かない存在だったと記憶している。
しかし、1995年のS40/V40モデルくらいから全体に曲線が用いられて、前後がやや絞り込まれたデザインで、フロントフェイスもVOLVOのアイデンティティを残しながらもスマートになっている。
脱化石燃料の先陣を走る北欧自動車メーカー
現在、VOLVOのラインアップは、クロスオーバー(1車種)、SUV(3車種)、エステート(2車種)、クロスカントリー(2車種)、セダン(2車種)で、全てがハイブリッドかプラグイン・ハイブリット、純電気自動車である。ガソリンエンジン単体のクルマは存在せず、脱化石燃料化が最も進んでいるメーカーのひとつ。
2030年には、販売する全モデルを純電気自動車(EV)とて、完全な電気自動車メーカーになるという目標と、2040年までにクライメート・ニュートラルな企業になるという目標を掲げている。
また、カーボンフットプリント(Carbon Footprint of Productsの略称で、商品やサービスの原材料調達から廃棄・リサイクルに至るまでのライフサイクル全体を通して排出される温室効果ガスの排出量)を継続的に削減するとしている。販売面でも、オンラインのみとする目標を発表している。
用途に合ったドライブモード選択で気分転換
今回試乗したのはVOLVOが展開するミドルサイズSUV、XC60シリーズ中でもパワフルで最上級グレードの「XC60 リチャージプラグインハイブリッドT8 AWDインスクリプション」だ。以降「VOLVO XC6 T8インスクリプション」と記載する。
新型VOLVO XC60 T8インスクリプションには、ドライビングモード選択式アクティブパフォーマンスシャシー「FOUR-C」と言うエアサスペンション(FOUR-C:(Continuously Controlled Chassis Concept)ショックアブソーバーを制御して車両走行特性の調節を行う。電子制御連続可変ショックアブソーバー)と共に、AWD(All Wheel Drive:全輪駆動)走行を行う「Constant AWD」や、モーターでの走行を優先する「Pure」モード、スポーティな走行を想定した「Power」モードなど、6つの多彩な走行モードが選択できる機能を標準装備した。センターコンソールのタッチ式ディスプレイを使って、走行ステージやその日の気分によって、任意の走行モードを簡単に選択できるようになっている。
約40㎞の距離をEV走行可能。日々の短距離移動なら、ほぼゼロエミッション
新型VOLVO XC60 T8インスクリプションは、XC60の最上級グレードで前輪を2.0L直列4気筒ターボ+スーパーチャージャーのエンジンと電気モーターで駆動。後輪を電気モーターで駆動するAWD(全輪駆動)機構を備えたプラグイン・ハイブリッド車(PHEV)だ。
搭載されるリチウムイオン電池は、普通充電約4時間で満充電になり、EVモードで約40kmの走行を可能としている。
エンジンの最高出力は、318PSで最大トルクが400Nm。フロントモーターの最高出力が46PSで最大トルクが160Nm。リアモーターの最高出力が87PS、最大トルクが240Nmで、後輪のみを駆動してパワフルな走りを支えている。
走行中はエンジンやモーターの駆動状況を判断して制御を行い、4輪それぞれを駆動と充電に使い分ける。強い加速が必要な時には、エンジンとモーターそれぞれのパワーで4本のタイヤを駆動するし、後輪はモーターとバッテリー、前輪はエンジンだけなど、状況に応じて駆動の方式を選択して走ることもできる。
「チャージ」モードでは、エンジンで走行しながら充電することができるので、速度高めの高速道路などを走行中に充電、街中の低速走行はモーターのみでの経済的な走行が出来る。常に充電を繰り返しておけばガス欠時もモーターで40kmは走行出来るので困らないと言うことになる。
但しバッテリーの充電は普通充電のみ対応で、他のPHEVのように高速充電器には対応していないが、日常の通勤や買い物程度であれば、夜間の駐車時に電源を繋いでおけば、ほぼガソリンを消費することもなく、EVライフを満喫できるだろう。
街中で取り回しのし易いドライビングポジションと操作系
エクステリアは、フロント、リアともに造形はやや複雑で斬新さもあり、SUVにしては車高が高く感じる。ノーズは低くスマートな印象でラジエターグリルの斜めのラインでVOLVOのアイデンティティは十分認識出来る。
インテリアもドアのインナーパネル、コンソールなどは上質感があり、シフトノブに至ってはクリスタルで高級感を醸し出している。
シートも高級感のある作りで形状も身体を包み込む感じで良い。しかし、交差点などを曲がる際にお尻や背中が動き易く、表面の摩擦感が乏しいように感じた。逆に乗り降りはお尻や背中が滑ってくれるのでスムーズに出来るのだが、ワインディングなどで身体が支えきれないのではないかと感じた。
シートの調整範囲は広く、ドライビングポジションに違和感はないが、インスツルメントパネル、ボンネットフードのバランスなのか、やや視線が高いようにも感じる。その分前方の見切りが良く安心感があり、ハンドルを含めた操作系や、インスツルメントパネルのセンターコンソールに配置されたディスプレイも大きく操作も容易である。
インチダウンしたいタイヤ&ホイール
新型VOLVO XC60 T8インスクリプションのイグニッションスイッチは、最初どこにあるのか分からなかったが、センターコンソールのシフトレバー近くの突起物がそれで、摘まんで時計回りに回してSTARTになる。突起物を良く見ると時計回りの矢印とSTART、ENGINE、STOPと書いてあるが、どうしても押しボタン式のスイッチを探してしまう。まぁ、オーナーになれば、どうってことない部分でもある。
そして、光り輝くクリスタルシフトノブを手前に引いてDレンジに? ん? 動かない。何と光り輝くクリスタルシフトレバーは2回引かないとDレンジに入らないのだった。やっとDレンジにシフトが成功しアクセルペダルを踏めばスルスルと音もなく発進する。
モーターの音は静かで気にならないが、タイヤのノイズが若干聞こえて、路面の荒れ(ザラザラ感)がハンドルと足元に感じられる。
そのため、走行中も路面変化での音質変化(シャーとかザーとか)が大きく耳障りな印象で、道路の継ぎ目や段差でのショックもやや強く感じ、ショック音も少し大きかった。
路面のうねりや大きい凹凸の吸収性は良く、速度が高くなってもバッテリーの残量があればモーター走行が継続されて静かさがあり、助手席や後席乗員との会話やGoogle Playでの音楽なども楽しむことが出来る。また、乗心地もフラット感があり快適な居住空間が訪れる。
新型VOLVO XC60 T8インスクリプションは、直進時のハンドル手応えがやや弱く、車線内を真直ぐ走ろうとした際にややふらつき易い。道路のうねりなどで小さいフラツキや流れがあり、どっしりとした自己直進性は乏しいと感じた。
また、走行中のアクセルペダル操作へのモーター反応が良過ぎて、前後方向に身体が揺すられ気味で、ややギクシャクした動きになり易く、洗練された滑らかな上級感は感じられず少々荒っぽい印象がある。
レーンチェンジ(車線移動)やカーブなどでのハンドル操作に対しての動きは良い。しかし、クルマの動き初めにサスペンション(タイヤ)が突っ張った印象がある。シートの摩擦感の乏しさも影響しているのか、身体が左右に動き易く振られてしまう。
特にレーンチェンジ(車線移動)後の切り返し時に、身体が不安定になり易く感じた。カーブや交差点でも動き初めにフッと身体が動いてしまう。クルマ自体の安定性や収まりは良く、タイヤのグリップ感やハンドルの手応え感はしっかりとしたものを伝えてきているのに残念である。
全般に腰高な突っ張った印象は、エアサスペンションが影響している可能性もあるが、装着タイヤを18インチもしくは19インチにダウンするか、エアサスペンションの初期反応を良くしてクルマ側で負荷を逃がす(やわらげる)ことで、乗員にかかる負荷が減り、身体のゆられ感が穏やかになるような気がする。(試乗車の装着タイヤサイズは255/45R20 105V)
開放的な移動空間で使い勝手も良好
VOLVO XC60 T8インスクリプションの室内スペースは、前席・後席共に十分なスペースがあり、ルーフには大型のガラスサンルーフが採用されて解放感がある。
後部シートの背もたれは60:40の分割可倒機構で、全部倒すと床面がフラットなトランクスルーになる。また、センター部分にはスルーロードハッチがついていて、スキーなどの長尺物も積めるので使い勝手も良い。
後部シートには座面がせり上がって、子供でも通常のシートベルトが使用出来るインテグレーテッド・チャイルド・クッションが標準装備されているのもファミリーにはうれしい。
ただし、トランクスペースの床下はエアサスペンション制御用のエアタンクと12Vバッテリー、充電用のアダプターで大部分を占めていて小物が収納できる程度のスペースしかない。少し汚れた靴や濡れたレインウェアなどを収納できるスペースがあれば申し分ない。
世界トップレベルの予防安全&運転支援機能が標準装備
VOLVO XC60 T8インスクリプションには先進安全・運転支援機能が多岐にわたって標準装備される。
VOLVOでは、毎日のドライブをより安全に、快適にするためにさまざまな先進安全・運転支援技術が標準装備されている。レーダーやカメラを使って他の車両や歩行者、サイクリストなどとの衝突を回避、または衝突被害を軽減するための警告およびブレーキ作動を行うCity Safety。主に高速道路において、設定した速度を上限に前方車両との車間距離や速度を調整するアダプティブ・クルーズ・コントロール。手を添えているだけで車線を走るようにハンドル操作をアシストして、ドライバーの疲労を軽減するパイロット・アシストなどでドライブをサポートする。
[先進安全機能]
・City Safety(衝突回避・被害軽減ブレーキシステム)
ミリ波レーダーとカメラを用いて、昼間および薄暗い夕方の環境下でも車両や歩行者、自転車などと衝突のおそれがある場合、警告やブレーキを作動させて衝突回避または被害軽減を支援する。
・インターセクションサポート(右折時対向車検知機能)
交差点右折時に対向車の動きを監視し、必要に応じてブレーキを作動させる。
・対向車対応機能
対向車線から進入してきた車両との衝突被害を軽減する。
・アシストオンカミング・レーン・ミティゲーション(対向車線衝突回避支援機能)
センターラインを越えて対向車線へ進入した際、接近する対向車と衝突の危険度が高いと、速やかに元の走行車線へと復帰できるようにステアリングを自動修して衝突回避する。
・LKA(レーン・キーピング・エイド)
無意識のうちに走行中の車線を逸脱しそうになっていると判断された場合に、車線を保持できるようにステアリング操作を穏やかにアシストする。ステアリング操作のアシストだけで不十分な場合、隣の車線へと進入してしまった場合は、警告音やステアリングを振動させて注意喚起する。
・DAC(ドライバー・アラート・コントロール)
自車の走行車線をカメラで監視すると共に、ドライバーのステアリング操作をチェック。眠気や注意力低下によるクルマのふらつきなどを感知すると、警告音で注意を喚起し、休憩を促すメッセージをデジタル液晶ドライバー・ディスプレイ内に表示する。
・RSI(ロード・サイン・インフォメーション)
制限速度や追い越し禁止など、走行に重要な道路標識をデジタル液晶ドライバー・ディスプレイに表示する。刻々と変化する運転に必要な情報の見逃しを防ぐ。速度警告機能では、制限速度を超過した際、一時的に点滅させることもできる。
・ランオフロード・ミティゲーション(道路逸脱回避支援機能)
道路からの逸脱しないようにステアリング操作をサポートする機能。車速65km/hから140km/hの範囲で、道路から逸脱するようなステアリング操作を行うと、ステアリング修正操作への介入とともに、必要に応じて被害軽減ブレーキで危険回避をサポートする。
[運転支援機能]
・ステアリング・アシスト付BLIS™(後車衝突回避支援機能付ブラインドスポット・ インフォメーション・システム)
リアバンパーに内蔵されたミリ波レーダーで、接近する車両の存在を知らせるBLISと共にステアリング・アシストも行う。また、ドアミラーに内蔵されたインジケーターが点灯中に、隣接車線の車両と衝突する危険度が高いと、ステアリングを自動修正することで衝突回避を支援する。
・衝突回避・被害軽減ブレーキ機能付 CTA(クロス・トラフィック・アラート)
駐車スペースから後退するとき、リアバンパーに内蔵されたミリ波レーダーによって、接近する車両や歩行者、自転車などを検知して警告音でドライバーに知らせる。必要に応じて被害軽減ブレーキで衝突の回避または衝突被害の低減を行う。
・被追突時警告機能(静止時ブレーキ維持機能付)
後方から接近するクルマが追突すると判断した際に、ハザードランプを通常よりも速く点滅させて後方のドライバーに注意を促す。さらにフロントのシートベルトを自動的に巻き取り、乗員を衝撃から保護する。自車が停止している場合は、最大の制動力でブレーキを作動させて2次被害を防ぐ。
・パイロット・アシスト(車線維持支援機能)
全車速追従機能付ACCを設定して高速道路などを走行中に、このパイロット・アシストを作動させると、車線を維持するためのステアリング・アシストが働き、車線の中央を保持できるように支援する。この機能は、渋滞中でも前走車や隣接車線の他車と接触するリスクを低減させてドライバーの疲労を軽減する。単独走行中でも作動は可能。
・全車速追従機能付ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)
設定速度を上限として、先行車との車間距離を交通の流れに合わせた減速や加速などを自動で行い、長距離ドライブの疲労を軽減する。停止した場合は、ブレーキ作動状態を維持。また、車速70km/hを超えて先行車に追従している際にウインカーを操作して追い越す意思を示すと、車両を一時的に加速させてスムーズな追い越しを支援する「追い越しアシスト」機能も備える。
[その他の安全機能]
・ランオフロード・プロテクション(道路逸脱事故時保護機能)
道路逸脱を回避できないと判断された場合、衝撃に備えてシートベルトを締め上げて、エアバッグや*衝突時ブレーキペダルリリース機能などと共に、乗員の負傷リスクを低減する。道路からの転落などの強い衝撃に対しては、*衝撃吸収機構付フロントシートが衝撃を緩和して、乗員の脊椎を保護する。
*衝突時ブレーキペダルリリース機能
ブレーキペダルの可動範囲を制限している機構を火薬点火装置によって瞬時に取り払い、通常時よりもさらに押し込めてブレーキペダルを踏む右足の負傷するリスクを低減する機能。この機能は、シートベルト・プリテンショナーやフロント・エアバッグセンサーで起動する。
*衝撃吸収機構付フロントシート
道路からの逸脱などによる落下の際に乗員の脊柱を保護するため、垂直方向の衝撃を吸収する独自の構造。
・フル・アクティブ・ハイビーム(LEDヘッドライト)
対向車両や先行車両へ眩惑を与えないようにハイビームの配光エリアを自動調節する機能。相手車両のドライバーに向けられる部分のみを遮光することで、照射エリアを最大限に確保して、対向車や先行車が存在する状況で夜間走行時の安全性を向上させる。
・360°ビューカメラ
自車を真上から見下ろすバードアイ映像をセンターディスプレイに表示。駐車や狭い場所での取り回しを容易にする。ただ、常に周囲の状況を確認するなど、システムだけに頼らないようにしたい。
[室内]
・デュアルモード・エアバッグ(運転席/助手席)
2つの膨張パターンが設定されたフロントシート用デュアルモード・エアバッグ。衝撃が極めて小さい場合、エアバッグは開かず、プリテンショナー付シートベルトを介してドライバーや同乗者を拘束する。
・電動プリクラッシュ・テンショナー付フロントシートベルト
フロントシートベルトにはプリテンショナーとフォースリミッターに加え、電動式のシートベルト巻き取り装置を採用。センサーが衝突を察知すると、フロントシートベルトを巻き上げて乗員をシートに拘束して衝撃に備える。巻き上げ力は状況によって変化し、最大10秒間は乗員の身体を保持して安全を確保する。
・WHIPS(後部衝撃吸収リクライニング機構付 フロントシート)
後方からの追突時に、乗員の身体の動きに合わせてフロントシートをリクライニングさせる。衝撃を吸収することでむち打ち症を負うリスクを軽減させる。
・インテグレーテッド・チャイルド・クッション(2段階調整式)
リア左右シートの座面を上昇させて子供が正しい位置にシートベルトを着用できるように調整する。さらに、前方へのスライド機構も搭載した。
先進の安全性と標準装備でプライスレス
新型VOLVO XC60 T8インスクリプションは9,590,000円と、乗り出しで10,000,000円を優に超えてくる車両本体価格だ。
多くの先進安全・運転支援機能が標準装備されているが、XC60 T6でもほぼ約8,000,000円~と価格帯では高価な印象で少々ハードルがやや高いように感じる。
だが、北欧の地で育まれた質実剛健なクロスオーバーは魅力的でもある。購入するとすればサイズダウンになるが、18or19インチのコンフォートタイヤを試したい。
通年で販売増を記録する好調なリチャージモデル
ボルボ・カーズの2021年通年の世界販売台数は5.6%増の698,693台と、部品の供給制約が続く中でも回復力を示している。
また、2021年のリチャージモデル(BEV及びPHEV)の販売台数は、前年比で63.9%の増加で、2021年の総販売台数のうちリチャージモデルが占める割合は27%と「リチャージ」のラインアップが引き続き人気を博していて、12月に全世界で販売されたボルボの約40%がリチャージモデルで、そのうち電気自動車(BEV)は7.4%を占める。
日本でのリチャージモデルの販売台数(登録台数)は16,633台で、前年比で7%増加。12月単月でも1,843台と前年同月比2%の増加となっている。
日本においてもPHEVの販売は好調で、2021年は1,688台を販売し通年の販売台数に占める割合は10.1%と前年比85%の増加。車種別ではXC40が6,434台でベストセラーモデル、2位にXC60(3,546台)、3位にV60(2,934台)である。
2021年1年間の世界総販売台数では、XC60が215,635台(2020年:191,696台)、XC40が201,037台(2020年:185,406台)、XC90は108,231台(2020年:92,458台)となっている。
しかし、現在のコロナ過で電子部品などの供給遅れによる車両生産減をはじめ、生産車の輸送を担う海運貨物輸送の人材不足による輸送問題など、世界的に経済の停滞が続いているなかで、自動車メーカーを問わず計画の見直しが必要になるだろう。
レポート:河野達也
<追記>T8は廃止されT6のみへ
ボルボ XC60リチャージT8は、2022年1月にT6リチャージ系へ移行された。T6リチャージ系の特徴は、より電動車らしさを追求。
バッテリーの容量を11.8kWh→18.8kWhへ拡大。さらに、モーター出力を87ps→145ps相当へ向上させている。バッテリー容量が大幅にアップされたことで、充電電力使用時走行距離がリチャージT8の40.9kmから、リチャージT6では81㎞になり、約2倍になっている。
燃費も改善されていて、リチャージT8の12.6㎞/L(WLTCモード)から、リチャージT6は14.3㎞/Lに改善された。リチャージT6では、スーパーチャージャーが非装着になったものの、前52kW&後107kWとモーターをより高出力化されているので、リチャージT8以上にパワフルな走行が可能になっている。
VOLVO XC60 RECHARGE PLUG-IN HYBRID T8 AWD INSCRIPTION価格
・VOLVO XC60 RECHARGE PLUG-IN HYBRID T8 AWD INSCRIPTION
9,590,000円
参考価格(2022年4月以降)
・VOLVO XC60 RECHARGE PLUG-IN HYBRID T6 AWD INSCRIPTION 9,340,000円
VOLVO XC60 RECHARGE PLUG-IN HYBRID T8 AWD INSCRIPTION燃費、ボディサイズなどスペック
・全長 x 全幅 x 全高(mm) 4,710×1,900×1,660
・ホイールベース(mm) 2,865
・車両重量/総重量(kg) 2,160/2,435
・定員(名) 5
・最小回転半径(m) 5.7
・エンジン型式 B420
・種類 水冷直列4気筒DOHC16バルブ(インタークーラー付ターボチャージャー&スーパーチャージャー)[ガソリン]+電気モーター
・総排気量(cc) 1,968
・最高出力(kW 〔ps〕 / rpm (EEC)) 233〔318〕/6,000
・最大トルク(Nm 〔kgm〕 / rpm (EEC)) 400〔40.8〕/2,200-5,400
・電動機型式/種類 T28(前)、AD2(後)/交流同期電動機
・定格出力(kW) 22(前)、28(後)
・定格電圧(V) 350(前)、309(後)
・最高出力(ps(kW)/rpm) 46(34)/2,500(前)、87(65)/7,000(後)
・最大トルク(kgf・m(Nm)/rpm)16.3(160)/0-2,500(前)24.5(240)/0-3,000(後)
・駆動用バッテリー種類/セル数 リチウムイオン電池/96セル
・駆動用バッテリー電圧(v))/容量(Ah) 350/34
・充電電力使用時走行距離(km) 40.9
・燃料消費率WLTCモード(km/L) 12.6
・トランスミッション 電子制御8速AT(ロックアップ機能付)ギアトロニック
・装着タイヤ MICHELIN PRIMACY4 255/45R20 105V XL (made in SPAIN)
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