トヨタ アクア VS 日産ノートe-POWER比較評価
CORISM / 2022年2月8日 18時18分
日本カー・オブ・ザ・イヤー受賞のノートと、無冠に終わったアクアを徹底比較評価!
2020~2021年は、まさにBセグメントのコンパクトカー戦国時代となった。2020年には、トヨタ ヤリスとホンダ フィット、日産ノートが相次いでフルモデルチェンジ。さらに、2021年にはトヨタ アクアがフルモデルチェンジし、日産ノートシリーズには、新型車オーラが追加された。
こうしたBセグメントのコンパクトカーは、非常に安定した人気誇るカテゴリー。トヨタは、強力な企業力を生かし、このクラスにヤリスとアクアという異なるモデルを2台投入。マーケットを完全掌握するかのように見えた。
しかし、日産も負けじとノートの派生車であるオーラを追加。高級コンパクトカーとして、新たなマーケット獲得と、このクラスでの打倒トヨタを狙う。
今回は、発売後間もないアクアと2021-2022日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞し販売も好調なノートを徹底比較評価した。
トヨタ アクアの特徴
2021年7月、トヨタ アクアはフルモデルチェンジし2代目となった。初代アクアはロングセラーモデルで、約10年振りのフルモデルチェンジとなっている。
このアクアに対して、共通のプラットフォーム(車台)などを使う同じセグメントのヤリスは、2020年に登場。同じクラスに2つのモデルという設定は、営業面で効率が悪く共食いも発生することから、アクアはフルモデルチェンジせずに姿を消すとみられていた。
従来もヴィッツとアクアを販売していたが、ヴィッツはガソリン車がメイン。アクアはハイブリッドと役割が異なっていた。
しかし、今回はヤリスもアクアもハイブリッド車がメインだ。完全に共食いが発生することが予想できる。
すでに、トヨタは登録車シェアがすでに50%を超えている。それでも、トヨタは共食いを覚悟の上、アクアの販売に踏み切った。
今回は、キャラクターをわけて販売台数を伸ばす作戦だ。スポーティな走りのヤリスと、乗り心地重視で高質感あるアクアは、ダウンサイザーも取り込む役割を担う。
アクアのプラットフォーム(車台)はヤリスと共通だが、アクアではホイールベースをやや伸ばし、居住性をアップさせた。そのため、ヤリスより後席のスペースが広い点が大きな違いになる。
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日産ノートe-POWERの特徴
日産ノートe-POWERは、2020年12月にフルモデルチェンジし3代目となった。開発コンセプトは、「コンパクトカーの常識を超える運転の快適さと楽しさが詰まった先進コンパクトカー」だ。
先代となる2代目ノートが登場したのは2012年。3代目ノートは、8年振りのフルモデルチェンジということもあり、プラットフォーム(車台)が刷新されている。
このプラットフォームは、CMF(コモン・モジュール・ファミリー)-Bと呼ばれる次世代上級小型車用のものだ。このCMF-Bは、ルノー・日産・三菱のグループで使用され、すでにルノー ルーテシアに採用されている。このCMF-Bが採用されたことにより、ノートの運動性能は飛躍的に向上した。
また、ハイブリッドシステムであるe-POWERも刷新された。第2世代のe-POWERは、1.5Lという排気量に変更はないが、より静粛性に優れパワフルになっている。
また、4WDはリヤに大出力モーターを設置。従来の滑りやすい道でのアシスト的な4WDから、悪路用としてだけでなく、FR(後輪駆動)的な楽しい走りを生み出している。これは、なかなかユニークな4WDで、降雪地域以外の人でも走りにこだわる人にはお勧めだ。
1.燃費比較
トヨタ アクアの評価 4.5
日産ノートe-POWERの評価 3.5
世界トップレベルの超低燃費性能となったアクア
アクアとノートの燃費は以下の通り。(FF、WLTCモード)
・アクア(1.5Lハイブリッド) 33.6~35.8km/L
・ノート(1.5Lハイブリッド) 28.4~29.5km/L
燃費性能は、アクアの圧勝だ。ハイブリッドシステムの違いに加え、車重の差が燃費差につながった。
アクアは、最新の軽量低重心なGA-Cプラットフォーム(車台)を使う。ノートも最新のCMF-Bを採用した。両車共に新開発のプラットフォームだ。
車重は、アクアが,080~1,130kgに対して、ノートは1,190~1,220kgだ。ノートは約100kgも重い。これだけの車重差は、燃費に大きな影響を与えるのも当然だ。逆に、ノートも軽量化が進めば、アクアに近い燃費値になる可能性もあるということになる。
ちなみに、初代アクアの燃費は27.2~29.8km/L。2代目アクアは、初代に対して燃費が約20%もアップした。ハイブリッドシステムが刷新されたことや、世界初の新開発の「バイポーラ型ニッケル水素電池」を採用したことが大きな要因だ。
初代アクアのニッケル水素電池と比べると、出力は約2倍となった。駆動用バッテリーの大幅進化により、アクアはモーターのみで走れる速度領域が広がっている。結果、世界トップレベルの燃費を実現している。
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2.価格比較
トヨタ アクアの評価 3.0
日産ノートe-POWERの評価 3.0点
同等レベルの価格だが、安くはない
トヨタ アクアの価格は、FF(前輪駆動)で1,980,000円(Bグレード)~2,400,000円(Zグレード)だ。ギリギリ200万円を切っているところが、なんともトヨタらしい。
日産ノートの価格は、FFで2,029,500(Sグレード)~2,186,800円(Xグレード)となった。アクアと比べるとエントリーグレードはやや高めだが、上級グレードはかなり安価な設定である。それは、オプション設定が多いからだ。
アクアはノートに加え、以下の装備が追加されている。
15インチアルミホイール
LEDヘッドライト
LEDフォグ
全車速追従式クルーズコントロール
10.5インチディスプレイオーディオ など
似たような装備をノートがオプション装着すると、アクアのZグレードとほぼ同等程度の価格になる。ノートは、とにかくオプション設定が多い。両車とも平均的な価格だが、最上級グレードでオプションをある程度装着すると、軽く270万円程度にはなるため、安いクルマとはいえない。
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3.購入時の値引き術
トヨタ アクアの評価 2.5
日産ノートe-POWERの評価 3.5点
徐々に値引きが期待できるようになってきたノート
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