トヨタ プリウス新車情報・購入ガイド より万人受けするデザインへ変更
CORISM / 2019年2月9日 18時33分
新車販売台数ナンバー1にもなったトヨタの看板車種プリウス
トヨタは、主力ハイブリッドカーであるプリウスをマイナーチェンジし発売を開始した。
50系と呼ばれる4代目プリウスは、2015年末にフルモデルチェンジした。トヨタ車初のTNGA(Toyota New Global Architecture)を採用したモデルとして注目された。
搭載されたハイブリッドシステムは、3代目プリウスと同様の1.8LTHS-Ⅱの進化バージョンが搭載され、売れ筋グレードの燃費はJC08モードで37.2㎞/Lを達成した。
従来のプリウスは、燃費重視といった側面が強かった。しかし、より優れた走行性能を目指したTNGAが採用されたこともあり、低重心さを生かしたスポーティな走りも手に入れた。
その結果、プリウスは発売直後から大ヒットする。軽自動車を除く新車販売台数ランキングでは、2016年度と2017年度にナンバー1となった。
外観デザインが不評だった? デザインや装備を中心としたマイナーチェンジ
今回のマイナーチェンジでは、主にデザインの見直しや装備の変更がメインとなった。ハイブリッドシステムの進化は見送られている。
外観デザインは、とくに大きく変更されたのがリヤまわりだ。縦基調だったリヤコンビネーションランプは、横基調に変更されている。
トヨタは、基本的に販売が好調のモデルに対しては、マイナーチェンジでも大きな変更を施さない傾向が強い。つまり、売れているのだから変更する必要がないという考え方だ。
そうした傾向から鑑みると、従来のリヤデザインは不評だったと予想できる。日本での販売面は、好調だったことを考えると、主に北米での評価が反映されていると思われる。
縦型から横基調へと変更されたリヤコンビネーションランプ
マイナーチェンジ後のリヤビューは、無理やり横基調のリヤコンビネーションランプにされた感がある。プリウスのハッチゲート下には、後方視界を確保するために横長のガラスがはめ込まれている。これが、あるためにマイナーチェンジ前のデザインでは、縦型のリヤコンビネーションランプにしないとバランスが悪かった。
しかし、この縦長のリヤコンビネーションランプが不評ということもあり、横長のガラスに横長のコンビネーションランプの組み合わせてしまっては、視覚的な重心高が高くなり、あまり美しいとは言いにくいデザインとなってしまった。
こうしたリヤまわりのデザイン変更が、吉と出るか凶とでるか今後注目ポイントとなる。
全体的に、万人受けするデザインになった
フロントまわりのデザインも、随分変更されている。従来は、エッジの効いたシャープさがウリだったが、グリルやバンパーを丸く押し出し感のあるデザインへと変更。さらに、ランプ類も変更するなど、かなり大胆なフェイスチェンジとなった。全体的に、先鋭さは無くなったものの、より万人受けするデザインになった。
インパネまわりは、とくに大きな変更は無いが、ホワイトだったフロントコンソールトレイなどをブラック加飾に変更。従来は、ややカジュアルな印象だったが、ブラック加飾にしたことで、上質感のある落ち着いたインパネまわりのデザインとなった。
ボディカラーは、鮮やかなブルーメタリックとエモーショナルレッドⅡを新たに追加し、全9色を設定とした。
コネクティッドサービスを標準装備化。しかし、3年後は有料
そして、装備面ではコネクティッドサービスを強化。専用通信機DCMを全車に標準搭載し、T-Connectサービスを3年間無料で提供。この、T-Connectサービスは、専任のオペレーターに24時間365日、口頭で目的地設定や情報検索を依頼できるオペレーターサービス、トヨタスマートセンターで収集したリアルタイムの交通情報や地図データなどをもとにした、より最適なルートを探索機能であるハイブリッドナビ、エアバッグなどが作動した事故などの場合に、警察や消防などに通報するヘルプネットサービスなどの機能を搭載している。
確かに便利なT-Connectサービスだが、無料なのは3年間のみ。それ以降は、12,000円/年(税抜き)という使用料が発生する。
便利機能では、フロントコンソールトレイ内に設置された“おくだけ充電(ワイヤレス充電)のスペースを拡大。大型のスマートフォンにも対応。
快適機能では、シートベンチレーションを設定。背もたれ面と座面からシート表皮の熱気や、エアコンの冷風を吸い込むことで冷涼感をもたらす吸い込み方式を採用している。夏場の快適性を大幅に向上している。
トヨタセーフティセンスが標準装備化されたものの、最新の夜間歩行者検知式では無い点が物足りない
安全装備では、昼間の歩行者を検知し衝突回避・被害軽減を行う自動ブレーキを含む予防安全装備トヨタ セーフティセンスがようやく全車標準装備化された。これで、プリウスもすべてのグレードで一定の予防安全性能を得たことになる。
しかし、相変わらずトヨタは予防安全装備に関しては消極的だ。同じプラットフォーム(車台)を使うカローラスポーツには、昼夜の歩行者や昼間の自転車を検知する自動ブレーキが標準装備化されている。しかし、プリウスの自動ブレーキは昼間の歩行者のみに有効で、最新のトヨタセーフティセンスではないのだ。なぜ、あえて旧式の予防安全装備を装着するのか、疑問が残る。予防安全性能という面では、カローラスポーツが勝っている状況だ。
トヨタ プリウスのグレード選び
トヨタ プリウスは、マイナーチェンジで価格がやや上昇した。Aツーリングセレクションで、約8万円の価格アップだ。これにより、装備が充実したAツーリングセレクションの価格は、300万円を超え3,006,720円となった。ナビゲーションシステムが約36万円なので、かなりの高級車といえる領域だ。
高額車なので、装備が充実したAツーリングセレクション以上がお勧めとなるが、予算重視というのであれば、Sツーリングセレクションという選択もよい。価格は2,732,400円と、やや買いやすい価格帯になっている。装備面では、オプションで、安全装備のインテリジェントクリアランスソナー(28,080円)と、アウトドアレジャーや災害時に家電などに給電できるAC100V1500W(43,200円)のアクセサリーコンセントを装備するなどすれば、十分な内容となる。
走りの質などを重視するのであれば、カローラスポーツという選択もよい。装備などは、プリウスほどではないが、価格的にプリウスよりリーズナブルな印象。最上級グレードのハイブリッドG Zで2,689,200円から。これに、好みのオプションをプラスすればいい。
トヨタ プリウス価格
E (FF) 2,518,560円
S (FF) 2,565,000円/E-Four 2,759,400円
S (FF) “ツーリングセレクション” (FF) 2,732,400円/E-Four 2,926,800円
A (FF) 2,842,560円/E-Four 3,036,960円
A “ツーリングセレクション” (FF) 3,006,720円/E-Four 3,201,120円
Aプレミアム (FF) 3,175,200円/E-Four 3,369,600円
Aプレミアム“ツーリングセレクション” (FF) 3,284,280円/E-Four 3,478,680円
トヨタ プリウス試乗記・評価一覧
ハイブリッド車試乗記・評価一覧
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