トヨタ RAV4新車情報・購入ガイド トヨタらしくない? なんと3タイプの4WD機能を用意!
CORISM / 2019年4月19日 20時39分
再び日本マーケットにチャレンジする新型トヨタRAV4
トヨタは、SUVの新型RAV4の発売を開始した。新型RAV4は、今回のフルモデルチェンジで5代目となる。
初代トヨタRAV4は、1994年に投入された。初代RAV4には、3ドアと5ドアが用意され、3ドアの全長は3,695mmと短く、5ドアでも4,105mmという非常にコンパクトなボディサイズをもつSUVとしてデビューした。人気タレントの木村拓哉がCMに起用されるなど、非常に話題になり一世を風靡した人気モデルとなった。
2代目RAV4以降は、鳴かず飛ばずといった状況となる。SUVブームが沈静化したこともあり、販売面ではやや苦戦した。
その後、RAV4は北米色が強くなり、3代目以降ボディサイズは拡大傾向になる。3代目は、さらに販売面で厳しかったことや、国内にはハリアーが投入されたこともあり、4代目RAV4は国内に導入されなかった。日本では未発売となった4代目RAV4だったが、世界販売面では絶好調。とくに、北米では大成功を収め、北米での販売台数増に大きく貢献している。トヨタは、この5代目新型RAV4で、再び日本マーケットにチャレンジする。
鉄壁の布陣となったトヨタのSUVラインアップ
日本マーケットでは、今やSUVブームのピークといえる状況で、多くのSUVが販売されている。トヨタ車においては、ハリアーがあるものの、ハリアーの主力グレードは400万円超とかなり高価なカテゴリーにある。
トヨタのSUVで、全長が4,600~4,700mm前後で、売れ筋グレードの価格帯が300万円前後のモデルがラインアップに欠けていた。日産エクストレイルやマツダCX-5、スバル フォレスターなどのカテゴリーに割って入るモデルが無かったのだ。そこに投入されたのが、5代目新型RAV4ということになる。
新型RAV4の登場で、トヨタのSUVラインアップはかなり強化され、ライバルメーカーに付け入る隙を与えない鉄壁の布陣となった。
シャープでスピード感のあるデザインとなった新型RAV4
5代目となった新型トヨタRAV4の開発コンセプトは「Robust Accurate Vehicle With 4 Wheel Drive」これは、SUVらしい力強さと使用性へのきめ細かな配慮を兼ね備えた4WDを意味する。
新型トヨタRAV4のボディサイズは、全長4,600×全幅1,855×全高1,685mm。全長比較では、日産エクストレイルが4,690mm。マツダCX-5が4,545mmなので、ちょうど中間的なサイズといえる。
新型RAV4のデザインは、「Adventure & Refined」をコンセプトとした。「アクティブで力強いワクドキ感(Adventure)」と「都会にも似合う洗練さ(Refined)」を併せ持つデザインが採用されている。
また、幾何学形状の八角形(オクタゴン)2つを、90度ずらしてはめ合わせた「クロスオクタゴン」を造形テーマとし、外観の随所に多角形を織り込んだ。こうしたデザインを採用することで、タフさと安定感のあるスタイルとしている。
全体的に、新型RAV4のデザインは、シャープさが際立っていて、なかなかスピード感のあるスタイルになった。直線的な線のイメージが強く、面の張りで重厚感を出すSUVが多い中、ユニークなデザインといえるだろう。
また、新型RAV4にはオフロードイメージを象徴するグレード「Adventure」が設定された。「Adventure」は、より直線的な線のイメージが強い。力強い押し出し感を表現する専用フロントグリルとフロントスキッドプレート、ボディのリフトアップ感を強める専用フロントバンパーとフロントフォグランプベゼルを装備。
さらに、専用デザインの19インチアルミホイール、大型化したホイールアーチモールによって足回りの力強さを強調。より、オフローダー的なエッセンスが入ったデザインとなった。なかなか彫りの深いデザインとなっているものの、少しロボットぽさも感じる。
この専用デザインになった「Adventure」だが、残念ながら主力となるハイブリッドモデルには採用されていない。恐らく、「Adventure」の人気が高くなることが予想できるので、「Adventure」仕様のハイブリッド車も、いずれ登場する可能性が高い。
新型RAV4のインパネは、水平基調のスッキリとしたデザインとなった。クリーンなイメージがあるデザインで、多くの人に高い好感度を与える。また、ドアミラー取付位置の最適化や三角窓もスッキリとまとめられた。その結果、良好な前方視界を確保している。
シートカラーは、ブラックがベースのものが多く、やや味気ない印象。しかし、「Adventure」にはオーキッドブラウンの専用合成皮革に、流行りのオレンジステッチをプラス。SUVらしいアクティブでスポーティなカラーも用意されている。
全幅さえ除けば、日本でも使い勝手の良さを感じる
使い勝手面では、580Lというクラストップレベルのラゲージ容量を誇る。リヤシートは、ベーシックな6:4分割可倒式。ラゲージ床面の高さを2段階に調節できる2段デッキボードを採用している。この2段デッキボードは、裏面を樹脂製とし、反転させ使用すれば雪や泥などで汚れたものも気兼ねなく積み込むことができる。また、スマートキーを携帯していれば、リヤバンパーの下に足を出し入れするだけで、バックドアが自動開閉する「ハンズフリーパワーバックドア」も用意した。
新型RAV4の最小回転半径は、19インチホイールを履いた一部グレードが5.7mとこのクラスでは標準的な小回り性能をもつ。それ以外は、5.5mとなっているので、全幅1,855mmとワイドながら比較的扱いやすい数値に収まっている。
安全装備は、ほぼ完ぺき?
重要な予防安全装備は、昼間の自転車と昼夜の歩行者を検知できる自動ブレーキを含む予防安全装備「トヨタセーフティセンス」を全車に標準装備した。自転車検知ができる自動ブレーキは、まだ数少なく高い予防安全性能を誇る。
しかし、なぜか中途半端なのがトヨタらしい設定。営業面で少しでも価格を安く見せたいのは分かるが、アクセルとブレーキの踏み間違えによる衝突の被害軽減が可能なインテリジェントクリアランスソナーや後側方車両接近警報、後退時車両接近警報などが、一部グレードでオプション設定となっている。
安価でベーシックな予防安全装備なのだから、新型RAV4の価格帯のクルマなら、標準装備化が求められる。マツダCX-5では、こうした類似装備が全車標準装備化されている。
エアバッグ関連では、ニーエアバッグやサイド&カーテンエアバッグが標準装備化されているので安心だ。
また、最新のコネクティッドサービスを用意。T-Connectサービスを3年間無料で提供される。このコネクティッドサービスは、安全面でも大きく貢献。
ヘルプネットと呼ばれる機能は、突然の事故や急病時、ヘルプネットボタンを押すだけで専門のオペレーターに繋がり、車両位置情報に基づいて、迅速に緊急車両を手配が可能。そして、エアバッグが作動しドライバーが意識を失っているような事故時などには、自動でオペレーターに接続。救急車や、状況によりドクターヘリ等の早期出動判断を行うD-Call Netにも対応した。
トヨタ初が続々! 高出力で低燃費の2.0Lダイナミックフォースガソリンエンジンを搭載
新型トヨタRAV4に搭載されたパワーユニットは2つ。1つ目は、トヨタブランドとして初採用になった直4 2.0Lダイナミックフォースガソリンエンジン。世界トップレベルの最大熱効率40%を達成し、パワフルさと低燃費を両立。171ps&207Nmという出力をもち、燃費はWLTCモードで15.2㎞/L(4WD)という低燃費を達成している。
このガソリンエンジンは、こちらもトヨタブランド初採用のダイレクトシフトCVT(ギヤ機構付自動無段変速機+10速シーケンシャルシフトマチック)と組み合わされる。このCVTは、従来のCVTに発進用ギヤを追加。ダイレクト感のある発進加速と低燃費を実現した。
クラストップレベルの俊足か? かなりパワフル感のある2.5Lハイブリッド+E-Four
そして、2つ目は売れ筋となるのが、2.5Lのハイブリッド。システム出力は、163kW(222PS)とかなりパワフルでありながら、燃費はWLTCモードで20.6㎞/L(E-Four)という超低燃費を誇る。
トヨタには、同じ2.5Lのハイブリッドシステムを搭載したハリアーがあるが、こちらのシステム出力は145kW (197PS)。しかも、ハリアーは100㎏程度新型RAV4よりも重いので、加速性能などは、新型RAV4の方が圧倒的に速い。フォレスターに2.0Lターボが無くなってしまったので、このクラスでは、トップレベルの俊足といえるだろう。
1車種に3つの4WD機能をもつ新型RAV4
そして、新型RAV4の駆動システムは、なんと3つのものAWDシステムが用意された。効率やコストを重視するトヨタらしくない? と、感じるものの、顧客にとっては選択肢の幅が広がりメリットがある。こうした大胆な設定ができるのも、世界的に大ヒットしているRAV4だからこそといえる。
注目は、やはり世界初となる新4WDシステム「ダイナミックトルクベクタリングAWD」。このAWDシステムは、走行状況に応じて、前後トルク配分に加え、後輪トルクを左右独立で制御する。左右輪の回転差を使った「トルクベクタリング機構」を使い、ドライバーの狙い通りのラインを安定した車両姿勢で駆け抜けることを可能としている。前後配分は50:50、左右0:100~100:0の間でトルク配分する。より安心・安定して、走れるシステムだ。
また、4WD走行が不要と判断した時には、後輪に動力を伝達させる駆動系を切り離す「ディスコネクト機構」の採用により、燃費向上を図っている。
そして、もうひとつ新開発された4WD機能がE-Four。後輪はモーターによる駆動は同じだが、後輪の最大トルクを増加させた。前後輪トルク配分を100:0~最大20:80まで変更可能な新制御を採用している。後輪のトルクを上げたことで、降雪時や雨天時における登坂発進時の安心感も向上。さらに、トラクションコントロールや横滑り防止装置などをOFFにすれば、後輪を積極的に滑らせる豪快な走りも可能になった。ただ、悪路などでの走破性は「ダイナミックトルクベクタリングAWD」が上という印象だ。
そして、エントリーモデルなどには従来の「ダイナミックトルクコントロール4WD」が搭載されている。この4WDシステムは、最大前後50:50の一般的なトルク配分となっている。
新型トヨタRAV4のグレード選び
新型トヨタRAV4のグレード選びは、予算によって大きく左右される。ガソリン車とハイブリッド車の価格差は、約60万円オーバーと大きいからだ。ハイブリッド車は、相変わらず強気な価格設定だが、やはりお勧めはハイブリッド車だ。
世界的に急速に進むクルマの電動化を考えると、あえて今、単なるガソリン車を選ぶというメリットは少なく、エコカー減税面でもメリットがあまりない。また、リセールバリュー面でもガソリン車は不利になる。ただ、より個性的な内外装を持つグレード「Adventure」を選びたいとなると、残念ながら今のところガソリン車しか選択肢が無い。
ハイブリッド車の場合、ハイブリッドXかハイブリッドGの2グレードから選ぶことになる。ハイブリッドXでは、FF(前輪駆動)と4WDの選択が可能だが、価格差が約25万円もある。雪道などを走ることは、ほとんどないというのであればFFでも十分。
4WD車で、ハイブリッドXとハイブリッドGの価格差は約37万円。主に豪華装備による差だが、ハイブリッドXはインテリジェントクリアランスソナーやリヤクロストラフィックオートブレーキ、ブラインドスポットモニターなどの予防安全装備がオプションになっており、少々物足りない仕様。これらをオプション選択すると、10万円弱程度価格がアップするが、積極的に選んでおきたい装備だ。予算を重視するのであれば、ハイブリッドXを選び、必要なオプションをプラスするといいだろう。
ハイブリッド車で、どのグレードでもお勧めしたいオプションがAC100V・1500Wのアクセサリーコンセントだ。アウトドアなどで家電が使えるようになるだけでなく、非常時給電システム付きなので、災害時にクルマが発電機になる。価格は43,200円だ。
トヨタ RAV4価格
■2.0Lガソリン車
・RAV4 X 2WD(FF) 2,608,200円/4WD 2,835,000円
・RAV4 G 4WD 3,202,200円/“Z package” 4WD 3,348,000円
・RAV4 Adventure 4WD 3,137,400円
■2.5Lハイブリッド車
・RAV4 HYBRID X 2WD(FF) 3,202,200円/4WD 3,450,600円
・RAV4 HYBRID G 4WD 3,817,800円
トヨタ RAV4燃費、ボディサイズなどスペック
■代表グレード RAV4 HYBRID G
ボディサイズ 全長×全幅×全高mm 4,600×1,855×1,685
ホイールベースmm 2,690
トレッド フロント/リヤmm 1,605/1,625
最低地上高mm 190
エンジン型式 A25A-FXS 直列4気筒DOHC
総排気量㏄ 2,487
最高出力〈ネット〉kW(PS)/r.p.m. 131(178)/5,700
最大トルク〈ネット〉N・m(kgf・m)/r.p.m. 221(22.5)/3,600〜5,200
システム最高出力 163kW(222PS)
サスペンション フロント:マクファーソンストラット リヤ:ダブルウィッシュボーン
トランスミッション 電気式無段変速機
フロントモーター型式 3NM
最高出力kW(PS) 88(120)
最大トルク N・m(kgf・m) 202(20.6)
リヤモーター型式 4NM
最高出力kW(PS) 40(54)
最大トルクN・m(kgf・m) 121(12.3)
動力用主電池 種類 ニッケル水素電池
容量Ah 6.5
車両重量kg 1,690
最小回転半径m 5.5
WLTCモード燃費km/L 20.6
JC08モード燃費km/L 25.0
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