ホンダ アコード新車情報・購入ガイド一覧 迷走するホンダ国内営業?! 魅力的な上級ハイブリッドセダン
CORISM / 2020年3月14日 21時33分
北米を中心に高い人気を誇るアコードが、フルモデルチェンジで10代目に
ホンダは、上級セダンであるアコードをフルモデルチェンジし発売を開始した。
ホンダ アコードは、初代モデルが1976年に発売され、ホンダ車の中でも長い歴史を持つモデルだ。アメリカではフォード トーラスやトヨタ カムリと販売ランキングの首位を争った時代もあり、世界的なベストセラーでもある。
ホンダ アコードは、世界の120を超える国と地域で販売され、これまでの累計販売台数は2000万台を超えるという。
アコードの車名は「人と時代との調和」に由来し、クルマのあるべき姿をひたむきに追求してきた。クルマの基本価値である「走り」と「人のための空間」を不変のテーマとしながら、それぞれの時代に合うよう姿を変え、つねに新しい価値を提供してきたクルマでもある。
新型ホンダ アコードは、10代目にあたり、今の時代のユーザーがに自信を持って積極的に選べるセダンを目指して開発が進められた。クルマの基礎となるプラットフォームから構造を見直し、妥協を許さず、細部まで磨きぬいた開発の結果、アコードとして譲れない走りと室内空間は確実に進化させながら、ロー&ワイドでクリーンなデザインを実現している。
パワートレーンには、2モーターならではの力強い加速と滑らかな走りを実現するホンダ独自のハイブリッドシステム「e:HEV(イー:エイチイーブイ)」を搭載。さまざまな場面で走る喜びを体感できるリニアで軽快な走りと、燃費性能を高いレベルでバランスさせた。また、優れた衝突安全性能を備えるとともに、先進の安全運転支援システムであるを標準装備し、安心・快適な運転を支援する。
動体として、あるべき姿を追求したスタイリング
新型ホンダ アコードのデザイン開発に当たっては、動体としてのあるべき姿を極め、本質的な美しさを追求した。デザイナー自らが、低重心で低慣性の新世代プラットフォームを土台にした先行テスト車で北海道・鷹栖のテストコースを走り、路面に吸い付くような安定性と思い通りの応答性で駆け抜けた感動をカタチにしたのが新型アコードのエクステリアだ。
アスリートや俊足動物のように、高い能力が自然に外見に出てくるようなデザインを目指し、引き締まった体幹さながらの抑揚豊かなボディーや、たくましい四肢の筋肉を思わせる力強いフェンダーなどが、動体としての本質的な美しさを表現すまものとした。
動体としてあるべき姿を見つめ直して、基本骨格に逆らわない自然な造形を追求し、恣意的な屈折やラインに頼ることなく、存在感と品格を兼ね備えたクリーンなスタイリングが目指された。低重心・低慣性プラットフォームの利点を生かし、力強い下半身とスリークキャビンが一体となったロー&ワイドなスポーティーフォルムを実現。
速さのみならず、アコードならではの上質かつ爽快なパフォーマンスをイメージさせる大人のスポーティ表現をめざしたという。ディティールについてもタイヤまわりの面構成を熟成させるなどし、均整のとれた美しいアスリートフォルムへ鍛え上げている。
個性的なフェイスの中心となる9灯LEDヘッドライト
フロントグリルは、塊の先端を裁ち落とした断面かのようにデザインされ、逆台形の一体グラフィックスのグリルをバンパーとバランスよく対比させることで車体中心を貫く力強い体幹をイメージさせている。
ショルダーを大胆にそぎ落とす一方でホイールハウスは逆に張り出させ、低く構える四肢の筋肉を表現している。厚みのあるノーズは、巧みに面変化しながらシャープなサイドキャラクターを受け止め、力強さをクリーンに表現した。静かに自信がにじみ出る端正かつ力強いフロントフェイスだ。
低く構えたノーズの先端にはホンダセダンの共通モチーフであるシャープなクロームバーが薄型のヘッドライトと一体のデザインで配置され、9灯のLEDヘッドライトは奥深くで瞳が輝くようなイメージとし、ポジショニングランプは欧州基準に準拠したデイタイムランニングランプの機能も備えている。バンパー下部には薄型デザインのLEDフォグライトが配置され、低重心を強調するものとした。
ロングホイールベース化により、伸びやかなプロポーションになった新型アコード
ボディ全体のプロポーションは低重心・低慣性のプラットホームから導かれたもので、伸び伸びとしたフロントノーズもシャープなキャラクターラインも、デザインのためのデザインではなく、新世代プラットフォームゆえのものだ。
従来モデルに対し55mm伸ばしたホイールベースは、いわゆるタイヤの四隅配置を可能にし、その堂々たるたたずまいを表現するために、ロングノーズが選択された。抑揚豊かなボディセクションと張り出させた前後フェンダーは強靱な下半身を代弁し、スリークなキャビンは伸びやかに前進感を強調している。すべてが、その走行性能から導かれた走りのプロポーションと言っていい。
フロントピラー下端を後方に引くことで、伸び伸びしたフロントノーズを表現し、ショートオーバーハングとあいまって躍動感豊かなフォルムを作っている。また、フロントウインドウの水平視野角を拡大し、運転視界も向上させている。ベルトラインを高い位置に設定し、前後のドアウインドウに加えリアキャビンにも窓を設けることでスリークなウインドウグラフィックスを完成。外観のスポーティーイメージを高めるとともに、乗員には守られ感を提供する。特に高速走行時の安心感を高めるものだ。
ルーフサイドの溶接にレーザーブレーズを採用し、段差の極めて小さいサーフェスを実現することでモールをなくし、滑らかでクリーンな ルーフラインを実現した。
ドアハンドルは太さや断面形状、ドア側エンボスの深さまで検討を重ね、しっとりと手に馴染む握り心地と操作感を実現。タッチセンサーの採用により施錠用ボタンを廃し、シンプルで見た目の美しさも採用している。18インチアルミホイールは、光沢のある太い切削スポークで大胆に力強さを表現。剛性に優れ、乗り心地、操縦安定性、静粛性にも寄与するという。
上質な空間を追求したインテリア
新型ホンダ アコードのインテリアは、コンサートホールをイメージして開発された。ドアを開けた瞬間からドライビングを楽しむ間、そして降りた後も心地良い余韻が楽しめるような、上質な空間の創出を目指した。
見やすいインターフェイスや手のひらにフィットするステアリングホイールなど、操作性の良さと機能美の両立にこだわり、五感のすべてで満足感を味わえる、しっとりとした大人の上質感を追求している。
また、ドアを開けた瞬間に広がる爽快な室内空間、クルマとの一体感がある着座姿勢とシート、水平基調の薄型インストルメントパネルとワイドな運転視界などにより、走り出す前から気持ちが高揚する空間を目指したのが新型アコードのインテリアだ。
見やすくレイアウトしたインターフェイス、手のひらにフィットするステアリングホイール、操作性に優れたスイッチ類など、瞬間認知・直感操作を具現化することで、操る喜びを臨場感豊かに体験できる機能デザインを追求している。落ち着きのある造形を、素材の特性を生かしてコーディネートすることで、大人を満足させる普遍的な美しさと心地よさを追求。降りてなお、こころに豊かな余韻が残る上質な空間を創出したという。
インストルメントパネルは水平基調の薄型3層タイプとし、アッパー、ミドル、ロアのすべてを薄く表現して積層することで爽快感を創出し、ボリューム感のピークをやや上方に設定してドアライニングへと連続させることで、包まれているような安心感を両立させた。ロアの下面は従来モデルに対して実際のボリュームを削減し、膝回りの空間を拡大させている。
フロントピラーの下端を後方に引くとともにスリム化することで、水平視野角を従来モデルに対し約10%拡大。薄型インストルメントパネル上面とあいまって広く爽快な前方視界を獲得している。
インテリア回りの仕上げは高品位を徹底し、水平基調を引き立てて安心感と上質感を高める表現を目指している。金属や木目の質感を美しく再現した仕上げを要所に施すことで、調和のとれた高品位な室内空間を創出した。
人間の感覚にマッチしたインターフェイス
新型アコードのインテリアは、ヒューマン・マシン・インターフェイスも磨き込まれた。少ない視線移動で運転に役立つ情報が得られるヘッドアップディスプレーを標準装備。本革巻ステアリングホイールや、人間の感覚にマッチしたエレクトリックギアセレクターなどにより、「瞬間認知・直感操作」を高い次元で具現化した。人とクルマの一体感を高め、操る楽しさに新たな境地を切り開いている。
ヘッドアップディスプレーには、速度や道路標識のほか、ナビゲーションシステムと連動して進行方向を示すターン・バイ・ターンなど、運転に役立つ情報を選択して表示できる。表示輝度は周囲の明るさに応じて自動調節され、表示の高さは任意に調整することが可能だ。
メーターパネルは、多彩な情報をわかりやすく表示するスポーティな大径2眼メーターを採用し、7インチの高精細フルカラー液晶パネルとアナログスピードメーターの組み合わせにより、多彩な情報が分かりやすく表示される。
左側は、パワー/チャージメーター内にマルチインフォメーション・ディスプレーを備え、ハイブリッドシステムのエネルギーフローや安全支援情報、ドライバー注意力モニターなどさまざまな情報が提供される。ステアリングスイッチにより、手を離すことなく素早く情報にアクセスできる。
本革巻ステアリングホイールは、人間工学の研究成果に基づく太さや断面変化に加え、質の高い本革であるスムースレザーを採用。しっとりと手に馴染む握り心地がクルマとの一体感を高めるものとして、疲労感の低減にも寄与するようにした。
より大きく快適なシートを用意
フロントシートは、背もたれを従来モデルに対して90mm高く設定。上部をタイトに絞り込むとともに、サイドサポートのフロント面をサイド面にツイストさせるダイナミックなデザインとした。視覚的な軽快感とスポーティーイメージを創出しながら、後席乗員に抜けのよい前方視界を提供する。
また、高密度ウレタンを新採用。部位ごとに特性を最適化。シートの奥は骨盤をしっかり支えるよう高硬度高減衰とし、腿裏はペダル操作をスポイルしない低硬度とするなど、座り心地とホールド性、そして、運転のしやすさを向上させた。
リヤシートは、広々とした空間でより快適に過ごしせるよう、着座姿勢から心地良さを追求した。背もたれ角度は従来に対し傾斜を強めるとともに、高さを50mm延長。ワイドな造形でゆとりの着座姿勢を実現した。
フロント同様、シート奥を高硬度高減衰ウレタンとし、裏ももを低硬度ウレタンとすることで、足を伸ばしても圧迫感の少ない座り心地を実現した。背もたれまで暖かくするシートヒーター大型アームレストなど、おもてなしの装備も充実させている。
大幅な低重心化された新開発プラットフォーム
新型ホンダ アコードでは、プラットホームが新開発された。プラットホームの構造を根本から見直し、安定した走りを実現する低い重心高と、余分な挙動変化を少なくする低慣性モーメントが追求された。
軽量化と高剛性を両立させたボディ骨格を持つアコードのための「新世代プラットホーム」だ。このプラットホームの採用により、挙動変化が少なく、走行安定性をさらに高めた軽快な走りが可能になった。
サイドフレーム、サイドシル、フロアクロスメンバーなどの主要骨格を従来に対し低く設定。同時に、前後サスペンションを取り付け構造を含めて新たに開発することで低重心化が図られた。これらにより、従来モデルに対し約15mmの低重心化を達成。地を這うような安定感ある走りがもたらされた。
低重心化によって重心高とロール軸を近づけることで、従来プラットホームに対しロール慣性モーメントが7.2%低減された。同時に、ハイブリッド車の普及を見据えて重量物であるインテリジェントパワーユニット(IPU)の搭載スペースを後席下に設けるとともに、サブフレームやサスペンションの軽量化を徹底することで、従来モデルに対しヨー慣性モーメントを1.7%低減。旋回から直進への立ち上がりやダブルレーンチェンジなどでも、クルマの余分な挙動の少ない一体感のあるドライブフィールを実現している。
構造そのものから見直した高効率なボディ骨格や超高張力鋼板の適用拡大、前後サブフレームやサスペンションの軽量化などにより、完成車重量を従来モデルに対し50kg軽減しながら大幅な高剛性化を達成したのも、動的性能の向上に貢献する大きなポイントだ。
乗り心地と操縦安定性の両立を狙ったサスペンション
シャシーは、ボディ領域との一体開発によって、サスペンション取り付け点剛性や振動伝達経路の考え方などを綿密に共有することで、理想的な操縦安定性と操舵応答性を発揮するサスペンションシステムを完成させた。
コントロール性に優れたステアリングシステムや、ブレーキシステムとあいまって、まさにドライバーとクルマの一体感を感じさせるシャシーに仕上げている。
サスペンション形式は、従来モデルを踏襲しながらも構造を刷新。路面からの入力を適切にコントロールすることで、路面をしっかりととらえる優れた接地性と操縦安定性を確保。ドライバーの操作に素早くリニアに反応する操舵応答性や快適な乗り心地を実現した。
フロントには、マクファーソン・ストラット式サスペンションを採用。ロアアームを従来のA型からL型に変更することで横力と前後力を分離して管理。それぞれに最適なブッシュを設定した。これによって横力に対しては高い接地点横剛性を確保し、前後力に対しては優れた振動吸収性を獲得。操縦安定性と操舵応答性、そして、乗り心地を高次元で両立させた。
リアサスペンションは、E型マルチリンク式サスペンションを採用。ダンパーとメインスプリングを別軸に配置。ダンパーを垂直に近づけることで、路面からの入力をいなしやすくした。同時に、トランクルームの容積拡大に大きく貢献。
また、横力と前後力の主入力経路を分離するとともに、前後方向のアームを大径液封コンプライアンスブッシュを介してボディーに直付けすることで微細な振動までも吸収。優れた乗り心地を実現した。
減衰力を自在に制御するアダプティブ・ダンパー・システムを初採用
ダンパーの減衰力を4輪独立で制御するアダプティブ・ダンパー・システムをアコードとして初採用。車輪速信号の変化、前後左右の加速度、ステアリングホイールの舵角などから、車両の状態やドライバーの操作を500分の1秒単位で検知し、減衰力をリアルタイムかつ連続的に変化させる。
これにより、サスペンションストローク量の最適化や荒れた路面での収れん性向上などを実現。安定感のあるハンドリングと上質な乗り味をもたらした。
また、制御によって異なる特性を与えられることから、ドライバーの好みや走行シーンに合わせて車両特性を選べる「ドライブモード」のコア技術と して、新型アコードに新たな魅力を追加した。
ドライバーの意向や走行シーンに合わせて車両特性を変えられるドライブモードには、従来モデルと同様のNORMAL、SPORTモードに加え、COMFORTモードを新たに追加。よりスムーズで静粛性の高いドライビングを楽しめるものとした。
最小回転半径が小さくなり、先代モデルより使い勝手が向上した新型アコード
ステアリングは、こぶしひとつ分の操舵にもクルマが忠実に反応するような一体感を求めることを目標に開発が進められた。パワーアシスト機構をデュアルピニオンタイプとし、ギアボックスやコラムの支持剛性を高めることでステアリングシステム全体の剛性を従来モデルに対し約30%向上。VGR(可変ステアリングギアレシオ)を採用することで、切り始めから大舵角までクルマとの一体感があるステアリングシステムとしている。
従来モデルに対してホイールベースを延長しながらも、フロントサイドフレームの形状最適化などにより、最小回転半径を従来の5.9mから5.7mに縮小させた。さらに、VGRの採用によりロック・トゥー・ロックは2.5回転から2.3回転に減少させ、取り回しの良さを確保している。最小回転半径が小さくなったのは、狭い道や駐車場が多い日本では、大きなメリットとなる。
より、高性能化されたe:HEV
新型ホンダ アコードには、日常シーンのほとんどをモーターで走行し、モーターよりもエンジンのほうが効率がよい領域をエンジンで走行する独自の2モーターハイブリッドシステム「e:HEV(イー:エイチイーブイ)」を搭載した。
これは、ホンダが2013年に実用化した「Sport Hybrid i-MMD」に始まるハイブリッド技術を進化・熟成させたものだ。エンジンやモーターなどの基幹技術はもちろん、ドライバビリティに重要な制御技術の改良を進めてきた成果だ。今回のシステムは、ドライバーの感性にマッチし、操る楽しさを増幅するハイレベルなシステムへと進化している。
e:HEVはエンジン発電しモーターで走行するシリーズ式の「ハイブリッドドライブ」を基本とする。バッテリー電力のみで走行する「EVドライブ」や、エンジンで直接タイヤを駆動する「エンジンドライブ」など、さまざまなドライブモードを状況に応じて最適に使い分け、あらゆるシーンで高効率な走行を実現する。
モーターとエンジン、それぞれの長所を高次元で融合させたe:HEVでは、走行状況に応じてドライブモードを使い分け、電気エネルギーとエンジン動力を最も効率よく使うことのできる高効率なハイブリッドシステムだ。
エンジンはホンダが得意とする高精度バルブコントロール技術によって走りと燃費を高次元で両立させた直列4気筒2.0Lのガソリンエンジンを搭載。VTECと電動VTCにより、VTCのみのアトキンソンサイクルエンジンに比べ広範囲のバルブ制御を実現する。燃焼高速化やフリクション低減の徹底で40%以上の最大熱効率を達成した。
このエンジンには、排熱回収システムを採用。排出ガスの熱を利用して冷却水を温め、暖機を早期化した。寒冷時のコールドスタートにおいて、燃焼をいち早く安定させ、アイドリングストップやEV走行の開始を早めることで、実用燃費を向上させるものだ。
e:HEVの進化により22.8km/Lという低燃費を実現した新型アコード
新型アコードのe:HEVは、発電用と走行用の2つのモーターとエンジン直結クラッチを搭載。2つのモーターが、エンジン出力を効率よく電気エネルギーに変換し、タイヤの駆動やバッテリーへの供給を行うほか、減速エネルギーの電力回生も担う仕組みだ。
新型アコードでは、走行用モーターに最高出力135kW、最大トルク315N・mの高出力・大トルクモーターを搭載。V型6気筒3.0Lエンジン並みのトルクを発生して力強く滑らかな走りを提供する。また、ローターに重希土類元素(レアアース)まったく使わないネオジム磁石を採用した。
パワーコントロールユニット(PCU)は、バッテリー電流を直流から交流へ変換するパワードライブユニットや、電圧を走行用モーターの要求電圧に昇圧するボルテージコントロールユニットなどにより2つのモーターをコントロールする。
新型アコードでは、これまで別体であった12VのDC-DCコンバーターを統合しながら、合計容積を15%削減しコンパクト化している。
エンジンの動力性能は107kW/6200rpm、175N・m/3500rpm、走行用モーターは135kW/5000~6000rpm、315N・m/0~200rpmを発生する。
これによって、新型アコードのWLTCモード燃費は22.8km/L、従来のJC08モード燃費では30.0km/Lの低燃費を達成した。
やや機能向上が図られた予防安全装備
新型アコードは、衝突安全・予防安全性能においても高い性能を実現している。新世代プラットホームの採用により、全方位に対し、より優れた衝撃吸収・分散構造を実現したほか、先進の安全運転支援システムとして、ホンダセンシングを標準装備し、今回は新たに後方誤発進抑制機能とオートハイビーム機能を追加している。
<アコードに搭載するHonda SENSINGの機能>*サポカーS<ワイド>に該当
1)衝突軽減ブレーキ<CMBS>
2)誤発進抑制機能
3)歩行者事故低減ステアリング
4)先行車発進お知らせ機能
5)標識認識機能
6)路外逸脱抑制機能
7)渋滞追従機能付ACC<アダプティブ・クルーズ・コントロール>
8)LKAS<車線維持支援システム>
9)後方誤発進抑制機能
10)オートハイビーム
ただ、セダンを用意しておけばいい、というものではない! と、思わせる割り切ったグレード設定
新型アコードはEXだけの単一グレードの設定だ。駆動方式もFFのみで、価格は465万円となった。高級車の領域に入る価格帯といえる。
こうした高級車を好む顧客は、より自分好みの仕様にしたいと考える傾向がある。高級輸入車などは、内装色も複数あり、色々な組み合わせが可能とし、こうした顧客のニーズを満たそうとしている。
だが、さすがに新型アコードのグレード設定は、割り切りすぎた印象だ。シートカラーのブラックかアイボリーかという選択肢くらいしかない。装備は充実しているとはいえ、なかなか味気ない設定となっている。これでは、高級車を好み顧客のマインドを満たせないかもしれない。
こうした仕様になるのは、やはり月販目標台数が300台と少ないことが上げられる。こうなると、コストを抑えるために割り切った仕様になるのは、仕方のないことだろう。ただ、顧客視点ではないので、当然、販売の現場は苦労するだろう。
以前、ホンダはこうした高級セダンマーケットから、ほぼ撤退した経緯がある。そのため、高級セダンユーザーが乗り換えるクルマが無く、ホンダから離れていった。その結果、ホンダの顧客は、軽自動車やコンパクトカーが中心となり、こうした車種しか売れないメーカーになってしまっている。
また、軽自動車やコンパクトカーユーザーの中にも、次は上級セダンを検討している顧客もいただろう。しかし、軽自動車とコンパクトカー中心のラインアップでは、こうした上級モデル志向の顧客も逃がしてきた。保有台数の減少は、中長期的に販売台数減に直結する。
それゆえに、売れないとはいえ高級セダンは必要なのだ。だが、とりあえず用意しておけばいい、ということではない。高額車を買える顧客が納得する仕様にすることや、軽自動車やコンパクトカー中心のお店作りも変更する必要がある。
売る気があるのか無いのか分かりにくい月販販売目標300台。コスト低減がすぐに伝わる割り切り過ぎたグレード設定と、ホンダ国内営業の迷走感が伝わる新型アコードのデビューとなった。
ホンダ アコード価格
・EX 4,650,000円
ホンダ アコードのボディサイズ、燃費などスペック
全長(mm)/全幅(mm)/全高(mm) 4,900 / 1,860 / 1,450
ホイールベース(mm) 2,830
トレッド(mm)前/後 1,590 / 1,605
最低地上高(mm) 130
車両重量(kg) 1,560
乗車定員(名) 5
エンジン型式 LFB
エンジン種類など 直列4気筒DOHC
総排気量(㏄) 1,993
使用燃料種類/燃料タンク容量(L) 無鉛レギュラーガソリン/ 48
電動機型式 H4
モーター最高出力(kW[PS]/rpm) 135[184]/ 5,000-6,000
モーター最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) 315[32.1]/ 0-2,000
エンジン最高出力(kW[PS]/rpm) 107[145]/ 6,200
エンジン最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) 175[17.8]/ 3,500
JC08モード燃費(㎞/L) 30.0
WLTCモード燃費(㎞/L) 22.8
最小回転半径(m) 5.7
タイヤ 前・後 235/45R18 94W
サスペンション方式 前:マクファーソン式 後:マルチリンク式
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