メルセデス・ベンツGLS新車情報・購入ガイド 贅を尽くした最上級SUV
CORISM / 2020年4月25日 10時30分
メルセデス・ベンツのフラッグシップSUV
![メルセデス・ベンツGLS](https://www.corism.com/news/wp-content/uploads/sites/2/2020/04/image.MQ4_.0.2x.20200131072414-300x179.jpeg)
メルセデス・ベンツGLSは、初代モデルが2006年に発売された。初代モデルの時代にはGLクラスと呼ばれており、2013年に発売された2代目モデルが2016年にマイナーチェンジを受けたとき、呼び方がGLSクラスに変更されている。今回のGLSは通算3代目のモデルということになる。
新型メルセデス・ベンツGLSは“S”の車格が示すように、堂々たるサイズの大柄なボディを持ち、室内には大人7人がゆったり座れる3列シートを備えている。
さらに、オンロード/オフロードを問わない優れた走行性能を備えることで、上質で高いプレステージ性を持つメルセデス・ベンツの最上級SUVとされている。
今回の新型GLSは、内外装デザインを一新するとともに、最新技術と装備を搭載、そして更なるラグジュアリーを追求して全面改良を受けている。室内スペースの拡大によるゆとりのある空間設計や、日本初導入となる48V(ボルト)電気システムを動力に使用したアクティブサスペンションのE-ACTIVEボディコントロール、Aクラスで導入したインフォテインメントシステム「MBUX(メルセデス・ベンツ・ユーザー・エクスペリエンス)」、そして最新の安全運転支援システムを備えている。
新型GLSのラインアップは2グレードの設定で、静かでスムーズな直列6気筒のクリーンディーゼルエンジンを搭載したGLS400d 4MATICと、V型8気筒ガソリンエンジンとの組み合わせでは日本初導入となる「ISG」を搭載したGLS580 4MATIC スポーツが設定されている。
![メルセデス・ベンツGLS](https://www.corism.com/news/wp-content/uploads/sites/2/2020/04/image.MQ4_.0.2x.20200131072534.jpeg)
力強さとラグジュアリー感をインテグレートしたデザイン
![メルセデス・ベンツGLS](https://www.corism.com/news/wp-content/uploads/sites/2/2020/04/gls580-rear-300x198.jpg)
新型GLSのフロント部分は、地面と垂直になる8角形の大型ラジエーターグリルを始め、グリル内に配置された特徴的なデザインの2本のルーバー、クローム仕上げのアンダーガード、2本のパワードームを備えたボンネットなどがSUVとしての存在感とパワーを表現している。
GLS400d 4MATICのAMGライン仕様とGLS580 4MATICスポーツでは、バンパー下部左右に配置された2本のフィンなど、スポーティさを強調するデザインが採用されている。
マルチビームLEDヘッドライト(ウルトラハイビーム付き)は、すっきりとしたアウターのデザインを採用し、片側112個のLEDとデイタイムランニングライトを備えることで非常に精密で機械的なインナーのデザインが両立されている。
これはGLSのおおらかなフルサイズSUVとしての性格と最新のメルセデス・ベンツモデルとしての先進性を同時に表現するものだ。
新型GLSのリヤビューもSUVらしい存在感を表現している。テールゲートからリヤコンビネーションランプにかけて、力強い筋肉のようなショルダー部が特に目を惹く部分だ。リヤコンビネーションランプは、リフレクターが下部に移動したことで、いっそうスリムなデザインとなり、ボディのワイドな印象を引き立たせている。クロームメッキ仕上げのアンダーガードも、SUVらしい印象を際立たせるものとなる。
新型GLSのデザインは、エアロダイナミクスの改善にも大きく貢献しており、欧州仕様車のCd値は0.32で、大型のラグジュアリーSUVとしては極めて優秀な空力性能を実現。Cd値の低減は、燃費性能にも大きく貢献している。
ラグジュアリー感あふれる上質なインテリア
![メルセデス・ベンツGLS](https://www.corism.com/news/wp-content/uploads/sites/2/2020/04/2-13-300x225.jpg)
インテリアトリムも同様に、 一方のフロントドアから反対側のフロントドアまで続く水平ラインがアクセントとなっている。
センターコンソールには、SUV特有の装備として大きなグラブハンドルが左右に設けられた。4つに水平に並んだ四角いエアベントは、標準モデルのフロントグリルに採用されるルーバーのデザインがモチーフとなっていて、メルセデス・ベンツのSUVのエッセンスを表現している。
滑らかなレザーやトリムには上質感が溢れ、デザインを一新したスイッチ類は金属の質感を備えている。前席にシートベンチレーターやステアリングヒーター、温冷機能付きカップホルダーを採用し、長距離移動などでの快適性を高めるおもてなしの装備を充実させている。
![メルセデス・ベンツGLS](https://www.corism.com/news/wp-content/uploads/sites/2/2020/04/highlighttile_96c6.MQ4_.0.2x.20200131050133.jpeg)
Sの名に恥じない、乗員全員が快適な室内空間
![メルセデス・ベンツGLS](https://www.corism.com/news/wp-content/uploads/sites/2/2020/04/gls-interior-1-300x189.jpg)
3列目シート(2人掛け)は全モデルに標準装備され、可倒式でありながら身長194cmの乗員にまで対応できる本格的なものだ。フレキシブルなシートアレンジが可能なほか、専用のUSB充電ポートも備えている。
空調は、前席左右、2列目シート左右、そして3列目シートの空調を独立して調整可能な5ゾーンクライメートコントロールを採用する。さらにシートヒーターも標準装備し、全ての乗員に快適な空調環境を提供する。
3列目シート使用時のラゲッジルームスペースは470Lで、2~3列目シートを倒すと最大2400Lにまで拡大できる。トランクスルー部分の横幅が72mm拡大されたことで、大きめの長尺物でもより簡単に積み込める積載できるようになった。
またスイッチ操作によってリヤの車高を約50mm下げることができ、よりスムーズに荷物の積み下ろすことができる。
乗り降りでドアを閉めるとき、少ない力でも確実に閉まる、ドアクロージングサポーターをGLSとして初めて採用したほか、GLS580 4MATIC スポーツにはオプションで、2列目左右のリラクゼーション機能やシートベンチレーター、ヘッドレストクッションなどを追加する「ショーファーパッケージ」を新たに設定した。
![メルセデス・ベンツGLS](https://www.corism.com/news/wp-content/uploads/sites/2/2020/04/image.MQ4_.0.2x.20200131072812.jpeg)
快適さを追求した「エナジャイジング コンフォート」
全車標準装備される「エナジャイジング コンフォート」は、各種ヒーターやパフュームアトマイザー、シート設定、照明、音楽などのシステムを統合的にコントロールし、 快適性を高めてくれる。「リフレッシュ」や「バイタリティー」「トレーニング」の3プログラムから選択することが可能で、まさに乗員に元気づける(エナジャイジング)ものだ。
さらに「エナジャイジング コーチ」機能を使用すると、高度なアルゴリズムに基づき走行時間等を加味。さらに、ガーミン製のスマートウォッチを装着した場合は、ドライバーのストレスレベルや睡眠の質などの個人データも活用し、運転手をサポートするモードを提案する。
シートクッションとバックレストのわずかな動きにより、着座姿勢の変更をサポートする「エナジャイジングシートキネティクス」も装備されている。
新型GLSのインフォテインメントシステムは、12.3インチの大型ワイドスクリーン2画面を標準装備し、表示モードは、クラシック/スポーツ/プログレッシブ/ジェントルの4種類から好みに応じて選ぶことが可能だ。
マルチメディアシステムは、メルセデス・ベンツAクラスに続き、新型の自然対話式音声認識機能を備えた、対話型インフォテインメントシステム「MBUX」を搭載した。その最大の特長の1つが、人工知能による学習機能で、特定のユーザーに適応する個別対応能力を備えている。
ボイスコントロールは「ハイ、メルセデス」をキーワードとして起動し、音声認識機能は多くのインフォテインメント機能(目的地入力、電話通話、音楽選択、メッセージ入力・読み上げ、気象情報)に加え、クライメートコントロール、各種ヒーター、照明など多様な便利機能にも対応している。
![メルセデス・ベンツGLS](https://www.corism.com/news/wp-content/uploads/sites/2/2020/04/image.MQ4_.0.2x.20200131072647.jpeg)
700N・mを誇る直6 3.0Lディーゼルを搭載
新型GLSのディーゼル車であるGLS400d 4MATICには、最高出力243kW(330ps)、最大トルク700N・mと、メルセデス・ベンツ乗用車のクリーンディーゼルエンジンの中で最高水準の出力を誇る直列6気筒3.0Lのディーゼルエンジン「OM656」を搭載する。
2ステージターボを採用し、小さいタービンには可変タービンジオメトリーを採用し、低回転域から高回転域まで全域でトルクフルな加速を可能とするほか、低振動で高い静粛性を備えている。
排出ガスの浄化システムは、エンジンに近接した位置に配置され、排出ガスの温度低下による浄化効率の低下を防いでいる。ターボチャージャーから出た排出ガスは、まず酸化触媒へ送られた後、アドブルー(尿素)が添加される。その下流のsDPF(DPF with SCR Coating : 選択触媒還元法コーティング付き粒子状物質除去フィルター)で粒子状物質の捕集と窒素酸化物の低減を行った後、SCR触媒でさらに窒素酸化物の処理を行う。
その後、新しく追加されたSCR触媒でさらに窒素酸化物を低減する同時に、余剰のアンモニアを処理するアンモニアスリップ触媒(ASC)を備えることで、運転状況が急激に変化した場合でもアンモニアが外気中に放出されることを防ぐことを可能とした。その結果、常に十分な量のアドブルーを噴霧することが可能となり、窒素酸化物の処理能力を高めることに成功している。
![メルセデス・ベンツGLS](https://www.corism.com/news/wp-content/uploads/sites/2/2020/04/om656-2.jpg)
489psを発生する48Vマイルドハイブリッドを搭載したV8 4.0Lガソリンエンジン
![メルセデス・ベンツGLS](https://www.corism.com/news/wp-content/uploads/sites/2/2020/04/m176-300x228.jpg)
エンジン単体で 最高出力360kW(489ps)、最大トルク700N・mを発生させするとともに、エンジンとトランスミッションの間に配置された、最高出力16kW(22ps)、最大トルク250N・mを発生する電気モーターISGと、48ボルト電気システムにより、従来のハイブリッド車のような 回生ブレーキによる発電をして、約1kWhの容量のリチウムイオンバッテリーに充電する。
エンジンが低回転時には、その電力を利用して動力補助を行うことで、高い効率性と、力強い加速を実現する。スターターが高出力な電気モーターとなることで、エンジン始動時の振動を抑え、エンジンスタートおよびアイドリングストップの際の再スタートの快適性を向上させている。
新型GLSは全モデルで、9G-TRONICオートマチックトランスミッションを採用した。1速から9速までの変速比幅が広いことから、エンジン回転数が大幅に低減され、優れたエネルギー効率と快適性を実現している。両モデルとも、前後100-0%~0-100%の連続可変のトルク配分を行うことで、オンロードとオフロードの性能をさらに高いレベルで両立させた新開発の4MATICを採用した。
また、オフロード走行用のローレンジギアを備える「Off-Roadエンジニアリングパッケージ」も両モデルにオプション設定されている。
オン、オフ問わず快適な乗り心地を提供するサスペンション
![メルセデス・ベンツGLS](https://www.corism.com/news/wp-content/uploads/sites/2/2020/04/146-300x225.jpg)
コンポーネントはすべて先代より改良され、このうちサスペンションマウントには乗り心地を高める最適化が施された。さらに、乗員や積み込んだ荷物の重量にかかわらず、常に一定の車高レベルを維持する機能も備えている。
GLS580 4MATICスポーツに標準装備となる「E-ACTIVE BODY CONTROL」は、凹凸の激しい路面を走行する際にはエネルギーの回収も行うことができる。ハイドロニューマチック(油圧空圧)装置によりダイナミックに変化する力を発生させてエアサスペンションが発生する力に重ね合わせ、加減速中、横方向加速発生中(カーブ)、不整路走行時などに車体をアクティブに支持・減衰するものだ。
![メルセデス・ベンツGLS](https://www.corism.com/news/wp-content/uploads/sites/2/2020/04/e-active-300x225.jpg)
ホイールレベルの個別調整機能もオフロード走行のために新たに開発された。これは、センターディスプレイのタッチスクリーンから各ホイールに対する車高を個別に調整できるもので、これにより、 不整路でホイールの1つを溝に落とした場合や、1輪のスプリングがフルバンプ状態にまで収縮した場合などに、車体の姿勢を改善することができる。この機能には、問題が発生しているホイールのトラクションやトルクを高める効果もある。
このサスペンションは、ダイナミックカーブ機能「CURVE」を備えており、コーナリング時には2輪車のようにボディを内側に3段階で傾けることで、乗員に感じられる遠心力を低減する。
また、カメラで路面を常に監視し、凹凸を検知するとその手前でサスペンションが対応し、凹凸の大部分を吸収する「ロードサーフィススキャン」機能も備えている。GLSの乗り心地をさらに向上させるものだ。
機能追加された予防安全装備
![メルセデス・ベンツGLS](https://www.corism.com/news/wp-content/uploads/sites/2/2020/04/image.MQ4_.12.2x.20200130075919-300x180.jpeg)
機能強化として採用された「アクティブブレーキアシスト(歩行者/飛び出し/右折時対向車検知機能付き)」は、対向車線を横切って右折しようとするときに、対向車線を直進してくる車と衝突する危険がある場合、車速10km/h以内であれば一定の条件によって自動ブレーキが作動する。対向車の検知は、フロントの長距離 レーダーセンサーとステレオマルチパーパスカメラを使って行われる。
自動車が通信することでユーザーの利便性を向上させる先進的なテレマティクスサービスの「Mercedes me connect」は、「24時間緊急通報サービス」などが最長10年間無償で提供される「安心安全サービス」、Send2Carなどが3年間無償で提供される「快適サービス」、メルセデス・ベンツ 24時間コンシェルジュサービスが1年間無償で提供される「おもてなしサービス」の3つのサービスカテゴリーから構成されており、以下のようなサービスが用意されている。
「安心安全サービス」
・24時間緊急通報サービス:事故検知時(エアバッグ、シートベルトテンショナー展開時)または車内にあるSOSボタン押下時に、コールセンターが消防に連絡する。
・24時間故障通報サービス:ツーリングサポートが必要な際に、meボタンを 押下するとツーリングサポートセンターにつながる。
「快適サービス」
リモートドアロック&アンロック:スマートフォンの操作で車両ドアのロック、 アンロックができる。
・リモート(車両)ステータス確認:車両の走行距離、燃料計、平均燃費等の 状態をアプリ等で確認できる。
・駐車位置検索:駐車した車両の位置をアプリの地図上に表示する。
・Send2Car: スマートフォンから、ナビゲ―ションの目的地を遠隔設定できる。
・ナビゲーションサービス: 天気やガソリン価格情報を地図上に表示することや、USBオンデマンド地図更新を利用できる。
「おもてなしサービス」
・メルセデス・ベンツ 24時間コンシェルジュサービス:車内から専用ボタンを 押すだけで専門のオペレーターが24時間365日対応する。
・ 車載された通信モジュールを利用し、ナビゲーションの目的地を設定できる。
・ レストランやホテルなどの検索や予約サポートする。
・ メルセデス・ベンツ正規販売店を検索して案内する。
・ 緊急時に病院を案内する。
メルセデス・ベンツGLS価格
・GLS 400 d 4MATIC 12,630,000円
・GLS 580 4MATIC スポーツ 16,690,000円
メルセデス・ベンツGLS、ボディサイズなどスペック
![メルセデス・ベンツGLS](https://www.corism.com/news/wp-content/uploads/sites/2/2020/04/gls-utility-1-210x140.jpg)
全長×全幅×全高 5,207×1,956×1,823mm
ホイールベース 3,135mm
エンジン OM656型 直列6気筒DOHCディーゼルターボ
総排気量 2,925cc
最高出力 330ps(243kW)/3,600~4,200rpm
最大トルク 700N・m(71.4kg・m)/1,200~3,200rpm
タイヤサイズ 前/後 275/50R20
駆動方式 4MATIC(4WD)
トランスミッション 9速AT
メルセデス・ベンツ新車情報・試乗評価一覧
ドイツ車新車情報・試乗評価一覧
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